退職給付会計の他の記事は、カテゴリー退職給付会計 メニューを参照してください。
(2)会計処理
(ア)退職給付債務の減少に伴う処理
制度間移行に伴う移行前の退職給付制度の終了により、退職給付債務の消滅の認識が行われます。
このため、終了した部分に係る退職給付債務(400)と年金資産の移換額(320)との差(80)を損益として認識します。
(仕訳)
退職給付引当金 80/ 退職給付費用(終了利益) 80
(イ)未認識過去勤務債務、未認識数理計算上の差異および会計基準変更時差異の未処理額の移行時処理
未認識過去勤務債務、未認識数理計算上の差異および会計基準変更時差異の未処理額は、消滅した退職給付債務の比率で損益として認識します(前回解説の注1、注2、注3を相殺)。
(仕訳)
退職給付費用(終了損失) 56/ 退職給付引当金 56
以上から純額表示により特別利益24が計上されます。
次回は、「会計処理の設例2(退職一時金制度から確定拠出型への退職給付制度間の移行〔分割移換〕:前提条件)」について解説をします。
他の記事はメニューへ(←ここをクリックしてください)