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GOROGOROWIN

Author:GOROGOROWIN
経歴:企業年金の事務・システム企画や制度引受・管理業務に永年携わり、関連組織の統合・新設や事業会社の立上げによる事務・システムの構築と運用を行ってきました。現在は内部検査業務に従事しています。

専門:確定拠出年金をはじめとする企業年金の契約引受業務、保全業務の運用と事務・システム構築のアドバイスやコンサルティング、運用スタッフに対するコーチングを専門としています。

保有資格:
社会保険労務士(法3条の有資格者)
1級企業年金総合プランナー(DCプランナー)
宅地建物取引主任者 など

趣味:熱帯魚飼育・観賞、ゴルフ、料理を作ること・食べること、音楽鑑賞(ZARD、Celine Dion等)

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「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.21
前回からの続きです。

d.中途脱退
(1)中途脱退要件
(ア)企業型確定拠出年金からの中途脱退


確定拠出年金制度においては貯蓄性を排除する観点から、確定給付企業年金制度等とは異なり、中途脱退要件について一定の制限が設けられている。

しかし、企業型確定拠出年金からの中途脱退要件の緩和については、公的年金と相まって老後の所得保障を図るという確定拠出年金の本来の目的と確定拠出年金が退職給付として活用されているという制度の実態が、矛盾として端的に表面化しているということである。

この問題は、今後、確定拠出年金を含め企業年金の今後の方向を整理する中で、検討されるべきである(ブログ管理者の私見)

(ブログ管理者の私見)この問題は、今後、確定拠出年金を含め企業年金の今後の方向を整理する中で、検討されるべきである

先の私見でも述べましたが、現行の企業年金(適格退職年金、厚生年金基金、確定給付企業年金)では、中途退職した際に名称は異なるものの何がしかの一時金または年金を支給することが一般的であり、これらは被用者の退職後における当面の生活基盤を維持・安定させる一助となっています。

しかし、企業型確定拠出年金においては、貯蓄性排除に重きをおいたために中途退職時の支給に厳しい条件(脱退一時金の支給要件)が課されており、大多数の加入者が60歳以降にならないと支給されない状況にあります。

企業型確定拠出年金の導入事例を見ると、退職一時金制度や確定給付企業年金制度との併存が多いものの、企業型確定拠出年金のみである企業も新興企業を中心に比較的多く存在します。

このところの市場金利等の動向により、ひところほど退職給付債務に敏感にならなくても良いため、退職一時金制度や確定給付企業年金制度の維持に前向きな企業も多いですが、中長期的には企業型確定拠出年金が企業年金で大きな位置を占めることになると思われ、中途退職時の支給要件の緩和が、今後の企業型確定拠出年金の発展に大きな影響を持っており、早急な対応が求められます。

(イ)個人型確定拠出年金からの中途脱退

企業型確定拠出年金から個人型確定拠出年金へ移換した者の中には、掛金の負担能力がないことから、公務員、第三号被保険者など個人型確定拠出年金の加入者の資格がないために運用指図しか行うことができない者と同様とみなすことができる者も存在すると考えられ、一定の要件の下、これらの者に係る中途脱退要件の緩和を図るべきである。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.22として
(2)自動移換者への対応
です。

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確定拠出年金LIVE! | 23:56:00 | Trackback(0) | Comments(0)
「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.20
前回からの続きです。

c.あらかじめ定められた運用方法(いわゆるデフォルトファンド)による運用

確定拠出年金制度は、加入者等が自己の責任において運用方法を選択して運用指図を行う制度であり、投資教育等により加入者等自身の投資を促すことが基本である。

しかしながら、加入者等が自らの運用商品を選別するのに時間を要し、運用指図が間に合わない場合があり、企業型年金規約において、加入者等の運用指図が行われるまでの間のデフォルトファンド(加入者等から運用指図がなかった場合の運用先として事前に設定している商品)を特定し、運用指図がない状態を回避している事例が見られる。

デフォルトファンドの設定は、基本的には、労使合意の問題であり、明確な法的規制はないが、預貯金等元本確保型の運用方法に限定されているのが実態である。

これに対して以下のような指摘がある。

1)元本確保型よりもリスク・リターンが高いとされる投資信託等をデフォルトファンドとしても、事業主が責任を問われないことを明確にすべき

2)運用に関する知識・経験が乏しい加入者等を想定して、恒久的な運用方法としてデフォルトファンドを活用すべき

さらに、全ての加入者等が同レベルまで投資の知識、経験を得ることは困難な面もあり、アメリカにおいても、ある程度のリスク・リターン水準の期待できる運用商品をデフォルトファンドとして指定することを容易とする制度改正が進められている。

以上を踏まえて、加入者等のニーズも見極めながら、デフォルトファンドを設定する際の一定のルールのあり方等について検討する必要がある。

また、個々の加入者があらかじめ定められた運用方法により運用する現行の仕組み以外に、オランダのコレクティブDCのように事業主と加入者の代表が運用に関する権限と責任を共有する運用方法などについては、デフォルトファンドの検討状況も踏まえた上で、今後の検討課題とすべきである。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.21として
d.中途脱退
(1)中途脱退要件
です。

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確定拠出年金LIVE! | 23:54:29 | Trackback(0) | Comments(0)
「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.19
前回からの続きです。

b.運用商品の除外

運用商品の除外は、原則として、当該運用方法により運用を行っているもの全員の個別の同意を得ることが必要とされているが、個々の加入者等が運用している商品を把握しているのは記録関連運営管理機関に限られ、同意を得る主体となる運用関連運営管理機関又は事業主は、それを把握しておらず、事実上、個別の同意による運用商品の除外を行うことは困難な状況にある。

一方、以下のようなケースでは運用商品の除外を可能とすることが加入者等にとって利益となることが想定されるとの指摘がある。

1)金融市場の動向など様々な事情
2)運用商品の内容、運用手数料等の観点から新たな運用方法提示による選択肢の拡大

以上から、運用商品の除外手続きを緩和する措置を講ずるべきである。

ただし、運用商品の除外に当たっては、事業主の責任が問われるリスクがあることから、企業型年金規約において、労使合意により運用商品を除外することを明記するなど、手厚い手続きを定めるとともに、加入者等の保護のための十分な配慮をすべきである。

また、除外後において、個々の加入者等が運用商品の選択を円滑に行うことができるよう、事業主等を通じて十分な情報提供等が行われるようにする必要がある。

さらに、運用商品の除外に当たっては、必要に応じ、専門的知見を有する運営管理機関の助言を求めることも考えられる。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.20として
c.あらかじめ定められた運用方法(いわゆるデフォルトファンド)による運用
です。

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確定拠出年金LIVE! | 23:56:59 | Trackback(0) | Comments(0)
「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.18
前回からの続きです。

ウ.その他
a.投資教育
(1)継続教育の明確化


高齢化が進展する中で、老後の所得保障に関する企業年金等の役割はますます重要になってきているが、確定拠出年金は加入者等の運用結果により給付額が変動することから、導入時の教育に加え、継続教育は極めて重要であり、継続教育の実施率を向上させる必要がある。

現行の確定拠出年金法においては、投資教育において継続教育を行うことが明確化されていないことから、現行の投資教育に関する事業主の努力義務の中に、継続教育が含まれる旨を明確化すべきである。

(2)投資教育に係るガイドラインの策定

継続教育を含めて各企業における投資教育の実態を把握するとともに、必要に応じ、確定拠出年金を実施または実施しようとしている企業が活用できるような投資教育に係るガイドラインの策定等について検討すべきである。

(3)投資アドバイスサービス等の振興

加入者等が以下のような情報を得たうえで、自らの指図の方針、その見直しの検討等を行うことにより将来の年金給付を充実することが可能となるようなサービスの普及、振興に努めるべきである(ブログ管理者の私見)

1)自己が選定した運用商品の状況
2)金融市場全体の動向
3)自己の資産配分と当該企業の他の従業員全体の資産配分との比較

(ブログ管理者の私見)サービスの普及、振興に努めるべきである

すでに大手の運営管理機関においては、Webや紙ベースの通知などにより、これらのサービスは提供されつつあり、運営管理機関同士の受託競争により今後もますますサービス機能は充実していくものと思われます。

しかし、加入者等にこれらの機能をいかに周知して活用してもらうかが、各運営管理機関、企業の各担当者の大きな悩みになっています。

また、アメリカの401(k)プランにおいては、投資モデルに基づき運用商品への投資比率を具体的に助言するような投資アドバイスサービスが提供されている。

このような投資アドバイスサービスも、加入者等の運用指図の向上の一助になると考えられることから、投資アドバイスサービス提供主体と運営管理機関との関係の整理及び運用に係る勧奨行為との関係に留意しつつ、その振興に努めるべきである(ブログ管理者の私見)

(ブログ管理者の私見)その振興に努めるべきである

確定拠出年金制度に係るイニシャルコストは、運営管理機関や商品提供機関の受託競争により低廉化していますが、それでも比較的高いコスト構造になっています。

加入者等にとって、投資アドバイスサービスが費用対効果のあるものとなるか、また個人単位に手間のかかる投資アドバイスサービスに低廉なコストで本格的に参入する業者がいるか疑問です。

なお、投資信託商品としてバランス型の商品も充実してきており、また投資無関心層向けに新たなコンセプトによる商品も提供されつつあるため、このような運用商品を継続教育とセットにして加入者等に速やかに提供することのほうが投資アドバイスサービスより費用対効果があると思います。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.19として
b.運用商品の除外
です。

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確定拠出年金LIVE! | 23:51:37 | Trackback(0) | Comments(0)
「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.17
前回からの続きです。

b.企業型確定拠出年金における個人拠出(いわゆるマッチング拠出)
(2)具体的要件
(イ)個人拠出の限度額


企業型確定拠出年金における個人拠出の限度額については、次の2つの考え方がありうる(ブログ管理者の私見)

(a)企業型確定拠出年金の拠出限度額の範囲内であれば自由に認めるという考え方

(b)企業が実際に拠出する掛金と同額(労使折半)まで拠出することを認めるとする考え方

上記(a)であれば、個人の選択により拠出限度額までは拠出することが可能となり、老後の所得保障機能を高めることにつながる。

他方、企業型確定拠出年金が他の企業年金制度と同様に事業主拠出を基本とする企業年金制度であることを前提とした場合、上記(b)の事業主拠出額の範囲内とすべきことになる。

(ブログ管理者の私見)企業型確定拠出年金における個人拠出の限度額については、次の2つの考え方がありうる

先の私見でも述べましたが、第3の考え方として個人拠出は、現行の課税優遇制度である財形年金などとの調整を図ることを前提に別枠の拠出限度額を設定すべきだと思います。

(3)税制

企業型確定拠出年金の拠出限度額の範囲内で個人拠出が認められるのであれば、それは厚生年金基金の望ましい水準を確保するための自助努力に対する支援を行うものに他ならず、現行の企業型確定拠出年金における企業の掛金の損金算入、個人型確定拠出年金における所得控除との均衡を考慮して、企業型確定拠出年金における個人拠出についてもそれと同等の所得控除の対照とすべきである。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.18として
ウ.その他
a.投資教育
です。

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確定拠出年金LIVE! | 23:57:33 | Trackback(0) | Comments(0)
「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.16
前回からの続きです。

b.企業型確定拠出年金における個人拠出(いわゆるマッチング拠出)
(2)具体的要件


企業型確定拠出年金における個人拠出を認める場合、具体的な要件は次のとおりとすべきである。

(ア)拠出限度額

個人拠出については、企業型確定拠出年金の拠出限度額の枠内とするという考え方と枠外(別枠)とする考え方がある。

枠内とする場合には、現行の拠出限度額の考え方である退職前所得の6割を企業拠出と個人拠出で賄うという考え方となる。

他方、枠外(別枠)とする場合には、退職前所得の6割を公的年金と企業拠出で賄い、個人拠出はその上乗せ部分を賄うという考え方となる。

個人拠出に対する支援も、老後の所得保障の水準としては、現行制度と同様、退職前所得の6割の確保を目標とすることを前提とすれば、企業型確定拠出年金の拠出限度額の枠内での拠出とすることが適当である(ブログ管理者の私見)

なお、現行の拠出限度額の枠外(別枠)で一定の上限を設けて個人拠出を認めるべきという意見があったが、退職前所得の6割を超える所得確保の目指すべき水準や企業拠出と個人拠出との役割分担について検討が必要であり、今後の検討課題とすべきである。

(ブログ管理者の私見)企業型確定拠出年金の拠出限度額の枠内での拠出とすることが適当である

8月30日に公表された各省庁の平成20年度税制改正要望では、企業型確定拠出年金における個人拠出を以下の条件で容認することを要望しています。

現行の拠出限度額(他の企業年金等がない場合;4.6万円、他の企業年金等がある場合:2.3万円)の枠内、かつ、事業主の掛金を超えない範囲

各省庁の確定拠出年金に係る平成20年度税制改正要望は以下でご確認ください。

厚生労働省の税制改正要望「第6 高齢者が生き生きと安心して暮らせる福祉社会の実現(6)~(9)」

金融庁の税制改正要望9ページ「(2)確定拠出年金(401k)の改革案」

経済産業省の税制改正要望37ページ「4.年金税制」

しかし、先の私見でも述べましたが、企業型確定拠出年金の拠出限度額の枠内で個人拠出が認められると、企業拠出と個人拠出の課税区分を含めた加入者の記録管理に係る事務・システム面への影響が大きいこと、拠出限度額の枠内で加入者の勤続期間とともに一般的には増額する企業拠出額と本人の任意による個人拠出額との調整が実務上むつかしいこと、などが挙げられます。

例えば、拠出限度額の枠内で企業拠出額と個人拠出額との調整は、個人拠出額を企業拠出額と同額以下に限定しても、一般的な制度設計により一定の勤続年数を経過することにより企業拠出額が増額されていくため、拠出限度額の枠内で個人拠出額を減額調整していく必要があります。

また、特別法人税との関係においても、適格退職年金、厚生年金基金や確定給付企業年金という企業年金において本人拠出相当額が非課税扱いとなっていること、企業年金から確定拠出年金に制度移換した後などでは本人拠出相当額が課税扱いとなること、についても平仄をとる必要があります。

したがって、公的年金と企業年金の役割は、現行と同じく退職前所得の6割を公的年金と企業拠出で賄うものとし、個人拠出は、現行の課税優遇制度である財形年金などとの調整を図ることを前提にその上乗せ部分を賄うものとして、枠外(別枠)の拠出限度額(企業拠出額にとらわれる必要もない)を個人型確定拠出年金に設定するほうが望ましいと考えます。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.17として
b.企業型確定拠出年金における個人拠出(いわゆるマッチング拠出)
(2)具体的要件
(イ)個人拠出の限度額

(3)税制
です。

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確定拠出年金LIVE! | 23:57:50 | Trackback(0) | Comments(0)
「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.15
前回からの続きです。

b.企業型確定拠出年金における個人拠出(いわゆるマッチング拠出)
(1)個人拠出の可否


確定拠出年金創設時において、企業型確定拠出年金における個人拠出は、従業員本人の拠出を任意とし、その運用方法まで自ら選択するという仕組みでは貯蓄と変わらないということから、今後の検討課題とされている。

しかしながら、企業年金制度においては、適格退職年金、厚生年金基金及び確定給付企業年金のいずれにおいても、個人拠出が認められており、事業主拠出を基本としつつ、労使合意の下、従業員が希望する場合には従業員にも拠出を認め、老後の所得保障をより充実することを可能とする仕組みが一般的であり、企業型確定拠出年金も他の企業年金と同様に従業員の自助努力による老後の所得保障の充実を認める必要がある。

また、現行の企業型確定拠出年金の拠出限度額は、公的年金と企業年金とを併せ退職前の6割を確保する水準である「厚生年金基金における望ましい水準」を勘案して設定されているが、実際の企業拠出は、定率による掛金設定が9割を超えており、その多くが賃金カーブ等を基準としているため、若い世代を中心として企業の掛金は、拠出限度額より低い水準となっており、実態としても個人拠出による老後の所得の確保を支援する必要性は高い(ブログ管理者の私見)

(ブログ管理者の私見)企業拠出は、定率による掛金設定が9割を超えており、その多くが賃金カーブ等を基準としているため、若い世代を中心として企業の掛金は、拠出限度額より低い水準となっており、実態としても個人拠出による老後の所得の確保を支援する必要性は高い

定率による掛金設定が9割を超えているとされますが、企業型確定拠出年金の掛金水準の決定方法は、一般的には従来の制度(適格退職年金、厚生年金基金や退職一時金制度)の自己都合要支給額などを想定利率(2.0%~2.5%が一般的)と勤続期間で割り戻して設定するケースがほとんどです。

したがって、若い世代の企業掛金が拠出限度額より低い水準であったとしても想定利率以上の運用ができていれば、制度設計上、従来の制度より給付水準が低くなることはありません。

一方、企業型確定拠出年金の拠出限度額の中で個人拠出が認められると、拠出限度額の範囲で、加入者の勤続期間とともに一般的には増額する企業拠出額と本人の任意による個人拠出額との調整が、実務上むつかしくなります。

例えば、個人拠出額を企業拠出額と同額以下に限定しても、一定の勤続年数を経過することにより企業拠出額が増額されていくと、拠出限度額の中で個人拠出額を減額していく必要があります。

したがって、個人拠出を実施する場合は、現行の「他の企業年金を実施していない企業に雇用される第二号被保険者を加入対象者とする個人型確定拠出年金」に加入できるスキームを活用することにならざるを得ない(企業型で実施するより、事務・システム対応は容易)と思います。

さらに、政府において「貯蓄から投資へ」という政策の方向が示されているが、加入者等の運用状況は、制度創設時と比較して、元本確保型の運用商品から債券・株式などの収益性の高い運用商品へとシフトしている(ブログ管理者の私見)ことから、本人拠出を導入することにより、本人の投資意欲が高まる効果も相まって、「貯蓄から投資へ」という流れを加速する効果が期待できる。

(ブログ管理者の私見)元本確保型の運用商品から債券・株式などの収益性の高い運用商品へとシフトしている

大手運営管理機関の受託先における元本確保型の運用商品占率は、未だに平均で6割を超えており、投資信託等のリスク性資産による運用拒絶(または無関心)層が多い中では、継続的な投資教育の充実も重要であり、現状のままで本人拠出を導入しても一部企業の加入者しか活用できないと思われます。

なお、企業サイドからすると本人拠出を導入することにより、投資意欲が高まる効果と併せて労使協議を前提として企業拠出を適正な水準に留めることができるという考えもあります。

なお、中途引き出しの原則禁止等現行の貯蓄性の排除のための規制(ブログ管理者の私見)を個人拠出についても課すほか、企業型確定拠出年金に係る拠出限度額の設定、個人拠出に係る限度額の設定等により、その貯蓄性の排除は十分に可能である。

以上から、企業型確定拠出年金における個人拠出を認める考え方に立って、その具体的なあり方について検討すべきである。

(ブログ管理者の私見)中途引き出しの原則禁止等現行の貯蓄性の排除のための規制

現行の企業年金(適格退職年金、厚生年金基金、確定給付企業年金)では、中途退職した際に名称は異なるものの何がしかの一時金または年金を支給することが一般的であり、これらは被用者の退職後における当面の生活基盤を維持・安定させる一助となっています。

しかし、企業年金の一部としての役割を期待されている企業型確定拠出年金においては、中途退職時の支給に厳しい条件(脱退一時金の支給要件)が課されており、大多数の加入者が60歳以降にならないと支給されない状況にあります。

企業型確定拠出年金の導入事例を見ると、退職一時金制度や確定給付企業年金制度との併存が多いものの、企業型確定拠出年金のみである企業も新興企業を中心に比較的多く存在します。
今後さらに企業型確定拠出年金に企業年金としての役割を期待するのであれば、中途退職時の支給要件の緩和が必要になります。

一方、企業型確定拠出年金加入者の本人拠出は、個人型と同様に貯蓄性の排除のための規制を行う必要があり(財形年金等との調整も必要)、課税区分を含めた加入者の記録管理に係る事務・システム面への影響と対応期間、コストなどを見極める必要があります。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.16として
b.企業型確定拠出年金における個人拠出(いわゆるマッチング拠出)
(2)具体的要件
(ア)拠出限度額
です。

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確定拠出年金LIVE! | 23:52:12 | Trackback(0) | Comments(0)
「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.14
前回からの続きです。

イ.掛金拠出
a.拠出限度額

(1)企業型確定拠出年金の拠出限度額
(ア)他の企業年金制度がない場合


企業型確定拠出年金のうち、他の企業年金を実施していない企業に係る拠出限度額(月額4.6万円)は、退職前所得の6割を公的年金と併せて確保することを趣旨とする厚生年金基金の望ましい水準を勘案して設定されているが、現行制度を前提とすれば妥当である。

拠出限度額の具体的な水準については、これまで公的年金の水準の動向等を踏まえて改定されてきており、今後も同様にその改定を検討すべきである。

なお、多くの企業型確定拠出年金の掛金について定率制がとられており、若年層などは、退職前所得の6割確保に十分な掛金が拠出されていないという実態に留意すべきである。

現行の拠出限度額は、厚生年金基金における特別法人税の非課税水準を勘案して設定しつつ、特別法人税を課税扱いとしており、給付時課税の徹底による特別法人税撤廃等の抜本的見直しが行われた場合は、高所得者優遇にならないよう配慮しつつ、拠出限度額撤廃を含め検討が必要(ブログ管理者の私見)である。

(ブログ管理者の私見)給付時課税の徹底による特別法人税撤廃等の抜本的見直しが行われた場合は、高所得者優遇にならないよう配慮しつつ、拠出限度額撤廃を含め検討が必要

「高所得者優遇」に配慮する必要があるのは、企業型確定拠出年金における個人拠出(いわゆるマッチング拠出)を検討する際に必要であって、企業拠出については企業の業績や人事施策等に基づき自立的に調整されるため特段の配慮は不要だと考えられます。
しかし、「拠出限度額撤廃」については、企業拠出であっても一定の根拠に基づく限度額としてのメルクマールは必要です。

(イ)他の企業年金制度がある場合

他の企業年金を実施している企業に係る拠出限度額(月額2.3万円)は、厚生年金基金等の他の企業年金に加入している者と加入していない者の間で不公平が生じないよう、他の企業年金を実施していない企業に係る拠出限度額(月額4.6万円)から、他の企業年金に企業が拠出する掛金額を控除するということであり、この基本的考え方は妥当である。

他の企業年金に企業が拠出する掛金額には、積立不足分を充当するための掛金も含まれているが、実務的に区分することが困難であることを踏まえれば、現状の取扱いはやむを得ない措置であるものの、なおきめ細かい対応ができないか引き続き検討すべきである。

(2)個人型確定拠出年金(他の企業年金を実施していない企業に雇用される第二号被保険者を加入対象者とするもの)の拠出限度額

企業の従業員について同水準の老後の所得保障を図るという観点からは、確定拠出年金のみを実施している企業に係る拠出限度額(月額4.6万円)と同水準まで個人の自助努力による老後の備えを認めることが望ましい。

現行の拠出限度額(月額1.8万円)は、企業年金における企業の支援(掛金)の状況を勘案、つまり現在は、厚生年金基金の掛金の状況を勘案して設定されている。

しかし、現在は確定拠出年金創設時とは異なり、企業年金として確定給付企業年金及び企業型確定拠出年金もあり、また厚生年金基金は中小企業を中心とした総合型に偏在している状況にあるため、厚生年金基金だけでなく確定給付企業年金及び企業型確定拠出年金の掛金の状況を勘案して拠出限度額を設定する方向で検討すべきである。

また、その際には企業型確定拠出年金における個人拠出(いわゆるマッチング拠出)との均衡も考慮すべきである。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.15として
b.企業型確定拠出年金における個人拠出(いわゆるマッチング拠出)
(1)個人拠出の可否
です。

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確定拠出年金LIVE! | 23:51:05 | Trackback(0) | Comments(0)
「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.13
前回からの続きです。

3.確定拠出年金の課題
ア.加入対象者
a.第三号被保険者


第三号被保険者については、平成16年の公的年金制度の改正において、第三号被保険者期間の厚生年金の分割が認められ、被扶養配偶者を有する被保険者が負担した保険料については、被扶養配偶者と被保険者が共同して負担したものであることを基本的認識とする(ブログ管理者の私見)旨の規定が創設されている。

(ブログ管理者の私見)被扶養配偶者を有する被保険者が負担した保険料については、被扶養配偶者と被保険者が共同して負担したものであることを基本的認識とする

厚生年金保険などの被用者年金制度では被扶養配偶者の有無により被保険者が負担する保険料に差があるわけではなく、「被扶養配偶者と被保険者が共同して負担した」というより、被用者年金制度の被保険者全員で被扶養配偶者を支えていると考えるべきではないでしょうか。

仮に、確定拠出年金の掛金についても、公的年金における保険料と同様の考え方に立った場合には、企業型確定拠出年金(他の企業年金なしの場合)に係る拠出限度額は、厚生年金基金の望ましい水準を勘案して設定されているが、その算出においては夫婦(世帯)の年金額を前提としており、現行制度においても、第三号被保険者の老後の所得保障をも考慮した上で制度設計が行われていると考えることもできる。

しかしながら、第三号被保険者のあり方については、公的年金制度においても、なお継続的な検討課題とされており、第三号被保険者を個人型確定拠出年金の加入対象とすることについては、公的年金制度における第三号被保険者のあり方に係る検討状況も踏まえながら、引き続き検討すべきである。

b.公務員

公務員の年金については、現行の公的年金としての職域部分は廃止し、新三階年金を設けることとされており、公務員に係る企業型確定拠出年金のあり方については、新三階年金のあり方に係る課題であり、関係省庁等における検討結果を注視する必要がある。

個人型確定拠出年金への加入については、新三階年金の具体的な制度のあり方やその実施状況を勘案するとともに、今後の民間における個人型確定拠出年金の普及状況等を踏まえる必要がある。

c.他の企業年金制度がある企業に雇用される第二号被保険者

確定給付企業年金等の他の企業年金を実施する企業の従業員について、企業型確定拠出年金を実施する企業と実施していない企業とでは、後者の企業型確定拠出年金を実施していない企業の従業員の老後所得保障水準は低いものとなっている。

一方、確定給付企業年金等の他の企業年金や企業型確定拠出年金のいずれも実施していない企業が、個人型確定拠出年金を導入できる趣旨は、企業年金がある者とない者との公平性の確保であり、この考え方を徹底すれば、確定給付企業年金等を実施する企業の従業員間の公平性を確保する観点から、企業型確定拠出年金を実施していない企業の従業員にも個人型確定拠出年金への加入を認める方向で検討すべきである。(ブログ管理者の補足説明)

(ブログ管理者の補足説明)確定給付企業年金等を実施する企業の従業員間の公平性を確保する観点から、企業型確定拠出年金を実施していない企業の従業員にも個人型確定拠出年金への加入を認める方向で検討すべきである。

確定給付企業年金等と企業型確定拠出年金の実施有無による拠出限度額等の関係は以下のとおりで、上記の論点は以下の4)にあたる。
  確定給付企業年金等企業型確定拠出年金拠出限度額
1)なしあり46,000円(企業型)
2)なしなし18,000円(個人型)
3)ありあり23,000円(企業型)
4)ありなし上記の論点(個人型)

8月30日に公表された各省庁の平成20年度税制改正要望では、個人型確定拠出年金加入対象者の見直しとして、企業型確定拠出年金がない上記4)を個人型の加入対象者とし、上記2)と併せて個人型の拠出限度額を23,000円に引き上げる要望が出されています。

各省庁の確定拠出年金に係る平成20年度税制改正要望は以下のWebでご確認ください。
厚生労働省の税制改正要望「第6 高齢者が生き生きと安心して暮らせる福祉社会の実現(6)~(9)」
金融庁の税制改正要望9ページ「(2)確定拠出年金(401k)の改革案」
経済産業省の税制改正要望37ページ「4.年金税制」

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.14として
イ.掛金拠出
a.拠出限度額
です。

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「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.12
前回からの続きです。

ウ.今後の企業年金に対する税制のあり方

特別法人税については、企業年金の普及促進の観点からは、給付時課税の強化とセットではなく、単純に撤廃されるべきである。

しかし、年金課税全体の問題として捉える場合には、以下のように企業年金の今後の方向と密接に関連するものと考えられる。

(1)企業年金全体で労使合意に基づく自由な制度を目指す場合

1)特別法人税の非課税の取扱が認められるために様々な規制が求められることとなり、企業年金を自由に設計する上で阻害原因となっている特別法人税は撤廃の方向を目指すべき。

2)企業年金に適用されている控除の見直しを行う際には、企業年金の加入者及び受給者をはじめ関係者の理解を得る必要がある。

3)企業年金に係る年金払いと一時払いの税制上の公平性の確保についても検討すべき。

(2)企業年金全体で公的年金との関係を重視し、企業の従業員の老後の所得保障機能を強化する制度を目指す場合や企業年金において多様な選択肢を目指す場合

1)特別法人税は存置しつつ、一定の基準を満たした企業年金について非課税の方向を目指すべき。

2)非課税措置に関する具体的基準の策定に当たり、企業年金の実態も踏まえるなど、非課税措置が実効性のあるものとなるよう配慮することが必要。

企業年金に対する税制のあり方については、企業年金制度の今後の方向と表裏一体の関係にあり、これと併せて検討する必要があるとともに、前述の特別法人税のあり方を含めた年金課税に係る抜本的な検討を行う中で、検討する必要がある。

特別法人税については、税制の抜本的な改革が行われるまでの間は、現在の凍結措置を継続すべきである。(ブログ管理者の補足説明)

(ブログ管理者の補足説明)特別法人税については、税制の抜本的な改革が行われるまでの間は、現在の凍結措置を継続すべきである。
8月30日に公表された各省庁の平成20年度税制改正要望では、特別法人税の撤廃要望が出されているものの、現実的には、凍結措置の継続に落ち着くものと思われます。
各省庁の特別法人税等に係る平成20年度税制改正要望は以下のWebからご確認ください。
厚生労働省の税制改正要望「第6 高齢者が生き生きと安心して暮らせる福祉社会の実現(6)~(9)」
金融庁の税制改正要望9ページ「(2)確定拠出年金(401k)の改革案」
経済産業省の税制改正要望37ページ「4.年金税制」


次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.13として
3.確定拠出年金の課題
ア.加入対象者
です。

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「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.11
前回からの続きです。

c.特別法人税の非課税

特別法人税の負担軽減の観点から、特別法人税の撤廃のほか、厚生年金基金のように公的年金と併せて企業の従業員の老後の所得確保を図る一定の基準を満たした企業年金については、特別法人税を非課税とする方法もある。

また、確定拠出年金については、拠出限度額が厚生年金基金の望ましい水準に依拠して設定されていることから、厚生年金基金と同様に特別法人税を非課税とするという考え方もとりうる。

非課税基準として厚生年金基金においては、加算部分の半分以上は終身年金であること等の要件を課していることから、確定拠出年金等に非課税基準を設ける場合には、その具体的基準を明確にする必要がある。

しかし、具体的な非課税基準の内容によっては、特別法人税が非課税となる企業年金が少数にとどまる一方、多数の企業年金は課税となり、企業年金の普及促進に支障を来すおそれがある。

d.特別法人税が課税された場合の問題点

確定拠出年金制度及び確定給付企業年金制度については、制度創設以来、特別法人税は凍結されており、現実に課税された実績がなく、今後課税された場合には、次のような問題点がある。

(1)確定拠出年金制度

1)特別法人税が個人ごとの年金資産額に課税されることになり、未だ厳しい金融市場の環境、個人の運用指図につき元本確保型による運用が全体の6割を占めている状況から年金資産の元本割れを来たす者が多数となるおそれがある。

2)特別法人税を納税するために運用商品を解約するなどの必要が生じ、制度の運営に大きな影響が生じることとなる。

(2)確定給付企業年金制度

従来の適格退職年金とは異なり、受給権の保護のための様々な規制が行われ企業の負担が重くなっている一方、年金の運用環境は未だ必ずしも良い環境ではなく、納税のためのシステム開発を含め、特別法人税に関する負担は企業にとって相当重いものになる。

(3)適格退職年金制度

廃止期限が平成24年3月末に迫っている中で、確定拠出年金等に特別法人税が課税されることになると、適格退職年金から他の企業年金制度への円滑な移行を阻害するおそれもある。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.12としてウ.今後の企業年金に対する税制のあり方です。

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「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.10
前回からの続きです。

イ.特別法人税のあり方
a.特別法人税の現状


特別法人税は、昭和37年の適格退職年金の創設時に導入されたが、平成11年度から2年間凍結以降、3度凍結が延長されており、平成19年度末に4度目の期限を迎えることとなる。

b.特別法人税の撤廃

特別法人税は、平成17年度与党税制改正大綱において以下のとおりとされている。

「年金課税については、少子・高齢化が進展する中で、公的年金制度改革の動向等を見極めつつ、老後を保障する公的年金と私的資産形成の状況、退職金課税や給与課税とのバランス、世代間・世代内の公平確保等に留意して、特別法人税のあり方を含め、拠出・運用・給付を通ずる負担の適正化に向けた抜本的な検討を行う。」

このような考え方の下で、特別法人税を撤廃するとすれば、現行の確定拠出年金等に係る所得税制の考え方(企業の掛金については、本来、拠出時に従業員の給与として課税すべきとの考え方)を、税制の簡素化の観点から、年金の受給時に所得税を厳格に課すべきという考え方に変えることが考えられる。

これは、特別法人税を撤廃する一方、企業年金の給付時に適用されている控除の見直しにより拠出・運用・給付を通ずる負担の適正化を図ることになると考えられる。

しかし、現行の特別法人税は、資産を運用する金融機関が運用段階で納税する仕組みであることから、少なくとも確定給付型の企業年金制度においては、特別法人税の最終的な負担を企業が負うケースが多いため、特別法人税を撤廃して給付時課税を徹底すると、受給者の手取り額が減少することとなるため、一義的には受給者の負担となるという問題がある(ブログ管理者の補足説明)

(ブログ管理者の補足説明)特別法人税を撤廃して給付時課税を徹底すると、受給者の手取り額が減少することとなるため、一義的には受給者の負担となるという問題がある

現行の確定給付型の企業年金制度の特別法人税は、一般的には企業が負担しているため、従業員にとっては特別法人税の負担もなく、給付時に公的年金等控除や退職所得控除を受けることができる現状から、特別法人税を撤廃して給付時課税を徹底すると、現行の給付時の公的年金等控除や退職所得控除の見直し分の手取額が減少するため、結果的に特別法人税相当分を受給者が負担することになってしまうということになります。

また、企業年金は年金払いと一時金払いを選択できるものが多いが、年金払いに適用される公的年金等控除と一時金払いに適用される退職所得控除との間では、一時金払いが有利であるという不均衡の指摘があり、企業年金に適用されている控除の見直しの方法如何によっては、この不均衡が拡大するおそれがある。

ブログ管理者の補足説明:年金払いでは、未支給の年金に係る退職年金等積立金に対して全受給期間にわたり特別法人税が課税されます。


さらに、公的年金等控除の見直しについては、企業年金加入者以外の被用者の税負担や医療保険の自己負担など多大な影響が生じることとなる。

ブログ管理者の補足説明:公的年金等控除の見直しにより、厚生年金保険等の被用者年金制度や国民年金の受給者の課税所得が増えることにより、毎年の所得税負担が増え、医療保険の自己負担上限額が上がるなどの影響があります。


なお、税制の切り替え時には、過去に年金払いを選択した者の課税が強化される一方、一時金払いを選択した者についてさかのぼって課税強化されないという問題を生ずるおそれもある。

次回は、「企業年金制度の施行状況の検証結果(企業年金研究会)」Vol.11として
c.特別法人税の非課税
d.特別法人税が課税された場合の問題点
です。

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