■新Webサイトを立ち上げました

セキュリティーの関係から企業内のイントラネット環境でブログが閲覧できないというご意見を多くいただくようになりましたので、新たにサイトを立ち上げました。

■プロフィール

GOROGOROWIN

Author:GOROGOROWIN
経歴:企業年金の事務・システム企画や制度引受・管理業務に永年携わり、関連組織の統合・新設や事業会社の立上げによる事務・システムの構築と運用を行ってきました。現在は内部検査業務に従事しています。

専門:確定拠出年金をはじめとする企業年金の契約引受業務、保全業務の運用と事務・システム構築のアドバイスやコンサルティング、運用スタッフに対するコーチングを専門としています。

保有資格:
社会保険労務士(法3条の有資格者)
1級企業年金総合プランナー(DCプランナー)
宅地建物取引主任者 など

趣味:熱帯魚飼育・観賞、ゴルフ、料理を作ること・食べること、音楽鑑賞(ZARD、Celine Dion等)

■ブログ管理者からの注意事項

◆ このブログは、確定拠出年金をはじめ企業年金、公的年金、退職給付会計、労働法制などをメインテーマとした各種情報を広く提供・解説する目的で運営しており、有料サービス等の勧誘を目的としたものではありません。

◆ 記事の内容について万全を期していますが、その内容を保証するものではありません。 記事の内容は、ブログ管理者個人に帰属するものであり、他の特定の個人、団体等とは一切関係がありません。

■リンクと記事の転載について

ブログ〔確定拠出年金コンサルティング〕へのリンクは自由です。 リンクを外すときもお気遣いなく!

記事の無断転載はご遠慮ください。

■お問合せ
■カテゴリー
■ブログ内検索

検索ワードを入力して検索ボタンをクリックして下さい。

ブログ内でヒットした記事を掲載日順に表示します。

■最近の記事
■月別アーカイブ
■ご訪問いただいた方(ユニークアクセス)

ご訪問いただきありがとうございます。より多くお役に立てることを願っています。

またのご訪問をお待ちしております。

■リンク
■最近のコメント
■最近のトラックバック
■RSSフィード
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


スポンサー広告 | --:--:--
老齢基礎年金6(給付水準調整期間終了後の新規裁定者の改定率の改定)
国民年金の今回の解説は、「老齢基礎年金6(給付水準調整期間終了後の新規裁定者の改定率の改定)」です。

◆給付水準調整期間終了後(新規裁定者)の改定率の改定(法27条の2)

給付水準調整期間(財政の均衡を保つために年金たる給付額を調整する平成17年度からはじまる財政均衡期間(法16条の2))終了後の新規裁定者(受給権者が67歳に達する年度まで)の改定率の改定は、原則として以下のとおりです。(法27条の2第2項)

毎年度、つぎ①の「物価変動率」に②および③の率を乗じた率である「名目手取り賃金変動率」を基準として改定

①物価変動率

当該年度の初日の属する年の前々年の物価指数(総務省が作成する年平均の全国消費者物価指数。以下同じ。)に対する当該年度の初日の属する年の前年の物価指数の比率

②実質賃金変動率

に掲げる率をに掲げる率で除して得た率の三乗根(当該年度の前々年度以前3年度分の平均。以下同じ)となる率

 当該年度の初日の属する年の5年前の年の4月1日の属する年度における被用者年金各法の被保険者、組合員または加入者(以下「被用者年金被保険者等」という)に係る標準報酬額等平均額(厚生年金保険法43条の2第1項2号イに規定する再評価率の改定に使用する標準報酬額等平均額。以下同じ。)に対する当該年度の前々年度における被用者年金被保険者等に係る標準報酬額等平均額の比率

 当該年度の初日の属する年の5年前の年における物価指数に対する当該年度の初日の属する年の前々年における物価指数の比率

③可処分所得割合変化率

に掲げる率をに掲げる率で除して得た率

 0.910から当該年度の初日の属する年の3年前の年の9月1日における厚生年金保険法の規定による保険料率(以下「保険料率」という)の2分の1に相当する率を控除して得た率

 0.910から当該年度の初日の属する年の4年前の年の9月1日における保険料率の2分の1に相当する率を控除して得た率

なお、名目手取り賃金変動率が1を下回り、かつ、物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回る場合における改定率の改訂については、上記にかかわらず、物価変動率を基準とします。
ただし、物価変動率が1を上回る場合は、1を基準とします。(法27条の2第3項)

以上から調整期間終了後(新規裁定者)の改定率の改定基準は、以下のようになります。
 
条  件
改定基準
原則
名目手取り賃金変動率(①物価変動率×②実質賃金変動率×③可処分所得割合変化率)
名目手取り賃金変動率<物価変動率≦1
物価変動率
名目手取り賃金変動率<1<物価変動率
 

次回は、「老齢基礎年金7(給付水準調整期間終了後の既裁定者の改定率の改定)」を解説します。

他の記事は総合メニューへ(click!)


スポンサーサイト
国民年金 | 22:05:58 | Trackback(0) | Comments(0)
企業型確定拠出年金の加入者が60歳未満で転職した場合の選択肢(下)
企業型確定拠出年金の加入者が60歳未満で転職したとき、いくつかの選択肢が用意されています。

(1)脱退一時金を請求する。

(2)転職先の企業型年金に移換する。

(3)個人型年金に移換して掛金を拠出する加入者になる。

(4)個人型年金に移換して掛金を拠出せず運用指図だけを行う運用指図者になる。

(5)いわゆる強制移換されて「その他の者」になる。

前回は、転職した際の選択肢のうち、脱退一時金について個人型年金での請求を解説しましたが、今回は企業型年金、個人型年金のいずれでも脱退一時金を請求できない場合を解説します。

◆企業型年金、個人型年金のいずれでも脱退一時金を請求できない場合

企業型年金、個人型年金のいずれでも脱退一時金を請求できない場合は、転職後の就業形態による以下の(1)~(5)によります。

なお、転職後の就業形態にかかわらず転職前の企業型年金に残ることができるのは、以下の場合のみです。

・60歳に達して加入者資格を喪失したとき
・確定拠出年金の障害給付金を受給することができるとき(他の企業型年金または個人型年金に移換を申出ることができます。)

(1)自営業者などの国民年金の第1号被保険者(個人型年金に加入することができる者)

個人型年金に移換して掛金を拠出する加入者か、掛金は拠出せずに運用の指図だけを行う運用指図者になります。

(2)企業型年金の加入者

企業型年金に移換します。

(3)上記(2)以外の厚生年金保険の被保険者である第2号被保険者のうち、企業年金等の加入対象者

個人型年金に移換して掛金は拠出せずに運用の指図だけを行う運用指図者になります。

(4)上記(2)以外の厚生年金保険の被保険者である第2号被保険者のうち、企業年金等の加入対象者ではない者

個人型年金に移換して掛金を拠出する加入者か、掛金は拠出せずに運用の指図だけを行う運用指図者になります。

ただし、個人型年金に移換して掛金を拠出する加入者になるためには、勤務する会社が個人型年金を実施する事業所として国民年金基金連合会に事前に登録(登録事業所)されていることが必要です。

(5)上記(1)~(4)以外の者

個人型年金に移換して掛金は拠出せずに運用の指図だけを行う運用指図者になります。

また、転職後の就業形態にかかわらず、いわゆる強制移換されて「その他の者」なることもありますが、以下のようにきわめて不利益な取扱いになりますので、例外的な選択肢であることに留意してください。

a.「その他の者」の個人別管理資産額は、現金化されて保管されるだけで、掛金の拠出も運用もできません。

b.「その他の者」である期間は、通算加入者等期間(注1)にもならないため、老齢給付金の支給を請求できる年齢(注2)が遅くなる可能性があります。


(注1)「通算加入者等期間」とは

次の期間を合算した期間で、重複する期間はいずれか一方の期間を算定基礎とします。

・企業型年金加入者期間
・企業型年金運用指図者期間
・個人型年金加入者期間
・個人型年金運用指図者期間

(注2)「老齢給付金の支給を請求できる年齢」とは

通算加入者等期間によって、次の年齢の者が老齢給付金の支給を請求できます。

・10年以上:60歳以上61歳未満の者
・8年以上:61歳以上62歳未満の者
・6年以上:62歳以上63歳未満の者
・4年以上:63歳以上64歳未満の者
・2年以上:64歳以上65歳未満の者
・1ヶ月以上:65歳以上の者

なお、個人型年金に移換した際の手数料は以下のとおりです。

・国民年金基金連合会の手数料:2,000円(初回のみ)と月額100円

・事務委託先(信託銀行等)と運営管理機関(金融機関)の手数料:金融機関により異なりますが、月額400円~500円程度

企業型年金に移換した際には、一般的に手数料は発生しません。

「その他の者」になったときの手数料は、以下のとおりです。

・特定運営管理機関の手数料:3,150円(初回のみ)と月額50円の個人別管理資産の管理手数料(移換された月の4ヵ月以降から)

さらに「その他の者」が、脱退一時金や老齢給付金の請求または加入者や運用指図者になるためには、いったん個人型年金に移換する必要があります。
その際の個人型年金に移換する手数料は、以下のとおりです。

・特定運営管理機関の移換手数料:1,050円(移換時のみ)

・国民年金基金連合会の手数料:2,000円(初回のみ)と月額100円(運用指図者は不要)

・事務委託先(信託銀行等)と運営管理機関(金融機関)の手数料:金融機関により異なりますが、400円~500円程度

上記の手数料は、個人別管理資産額から控除されます。

また、上記以外に記録関連運営管理機関によっては、移換手数料として別途4,000円が控除されます。


他の記事は総合メニューへ(click!)

確定拠出年金制度の運営・管理 | 00:09:25 | Trackback(0) | Comments(0)
企業型確定拠出年金の加入者が60歳未満で転職した場合の選択肢(中)
企業型確定拠出年金の加入者が60歳未満で転職したとき、いくつかの選択肢が用意されています。

(1)脱退一時金を請求する。

(2)転職先の企業型年金に移換する。

(3)個人型年金に移換して掛金を拠出する加入者になる。

(4)個人型年金に移換して掛金を拠出せず運用指図だけを行う運用指図者になる。

(5)いわゆる強制移換されて「その他の者」になる。

前回は、転職した際の選択肢のうち、脱退一時金について企業型年金での請求を解説しましたが、今回は企業型年金で請求できない方の個人型年金での請求を解説します。


◆企業型年金で脱退一時金を請求できない者の脱退一時金の請求(法附則第3条)

個人別管理資産額(資産残高)が1.5万円を超える以下の(1)~(5)の者は、個人型年金に移換して脱退一時金を請求(注1)する日の個人別管理資産額が50万円以下(注2)または通算拠出期間(注3)1ヶ月以上3年未満であるときは脱退一時金を請求できます。

なお、以下の者は請求できません。

企業型年金加入者(注4)
・個人型年金加入者
・確定拠出年金の障害給付金を受給することができる者
・国民年金の第1号被保険者(個人型年金に掛金を拠出して加入することができる者)(注5)
・60歳未満の厚生年金保険被保険者(第2号被保険者)で、企業年金等の加入対象者(注6)ではない者(個人型年金に掛金を拠出して加入することができる者)
・加入者の資格を喪失した日から2年を経過している者


(注1)脱退一時金の請求先

個人型年金の運用指図者(企業型年金から個人型年金へ移換した者を含む)は、運用指図者となっている個人型年金の記録関連運営管理機関(実務上は、受付金融機関である銀行、生損保、証券会社等の金融機関が窓口)に請求します。

個人型年金の運用指図者以外の者(公務員、私立学校教職員共済制度の加入者やいわゆる強制移換された「その他の者」)は、国民年金基金連合会に請求(実務上は窓口である受付金融機関の銀行、生損保、証券会社等の金融機関を経由し、最終的に特定運営管理機関であるJIS&Tが手続き)します。

(注2)「個人別管理資産額が50万円以下」とは

・企業型年金の加入者等の資格を喪失した者の場合

前回解説企業型年金で脱退一時金を請求する際の個人別管理資産額の条件である(1)~(4)により計算した額および脱退一時金相当額等を個人型年金に移換することになっていたときは、請求日までに移換された額を合算した額。

・強制移換されて「その他の者」になった者の場合

上記の企業型年金で脱退一時金を請求する際の個人別管理資産額の条件である(1)~(4)により計算した額

(注3)「通算拠出期間」とは

企業型年金の加入者期間、個人型年金の掛金を納付した加入者期間および確定拠出年金に移換した積立金等(制度移換金または脱退一時金相当額等)を算定した基礎となった期間

(注4)「企業型年金加入者」とは

企業型年金に実際は加入していなくても加入資格を満たすまでの間(例:勤続1年以上など)の者や加入資格があっても加入しなかった者も含まれますが、加入の対象になっていない者(例:期間を定めて雇用される者や契約社員など)は除きます。

したがって、勤務する会社に企業型年金があっても加入の対象になっていない者は、他の条件を満たしていれば脱退一時金を請求できます。

(注5)「国民年金の第1号被保険者(個人型年金に掛金を拠出して加入することができる者)」

国民年金の第1号被保険者は、原則として個人型年金に掛金を拠出して加入できる者であるため、脱退一時金の請求はできない。

ただし、国民年金の第1号被保険者のうち、国民年金法(注5において以下同じ)第89条第2号(生活保護法による生活扶助その他の援助等を受けるとき)、第90条第1項の規定(国民年金保険料の申請免除)または第90条の3第1項の規定(学生納付特例および平成16年改正法附則第19条による30歳未満保険料納付猶予制度を含む)により国民年金の保険料を納付することを要しないものとされている者および第90条の2第1項から第3項までの規定(国民年金保険料の申請免除)によりその一部の額について国民年金の保険料を納付することを要しないものとされている者は、個人型年金に掛金を拠出して加入することができないため、他の要件を満たせば脱退一時金の請求ができます


(注6)「企業年金等の加入対象者」とは

企業年金等の加入対象者とは、個人型年金に加入できない以下の制度の加入者等です。

・厚生年金基金の加入員
・確定給付企業年金の加入者
・適格退職年金契約に係る受益者等(平成24年3月31日まで)
・石炭鉱業年金基金の坑内員または坑外員

(1)60歳未満の厚生年金保険被保険者(第2号被保険者)のうち、企業年金等の加入対象者である者

(2)60歳未満の国家公務員共済組合または地方公務員等共済組合の組合員(第2号被保険者)

(3)60歳未満の私立学校教職員共済制度の加入者(第2号被保険者)

(4)第3号被保険者(第2号被保険者の配偶者である専業主婦など)

(5)その他の者
「その他の者」とは、企業型年金の加入者であった者が、その資格を喪失した日の翌月から起算して6ヵ月以内に個人別管理資産額を他の企業型年金または個人型年金に移換しなかったために国民年金基金連合会に強制的に移換された者(実務上は特定運営管理機関であるJIS&Tが移換後の管理を行う)です。

なお、脱退一時金の支給に関する手数料は、特定運営管理機関に対する手数料として3,990円が個人別管理資産額から控除されます。

また、記録関連運営管理機関によっては、上記の他に個人型年金への移換手数料として4,000円が控除されます。

次回は、「企業型確定拠出年金の加入者が60歳未満で転職した場合の選択肢(下)」として企業型年金、個人型年金のいずれでも脱退一時金を請求できない場合を解説します。

他の記事は総合メニューへ(click!)

確定拠出年金制度の運営・管理 | 19:00:50 | Trackback(0) | Comments(0)
企業型確定拠出年金の加入者が60歳未満で転職した場合の選択肢(上)
企業型確定拠出年金の加入者が60歳未満で転職したとき、いくつかの選択肢が用意されています。

(1)脱退一時金を請求する。

(2)転職先の企業型年金に移換する。

(3)個人型年金に移換して掛金を拠出する加入者になる。

(4)個人型年金に移換して掛金を拠出せず運用指図だけを行う運用指図者になる。

(5)いわゆる強制移換されて「その他の者」になる。

今回から3回にわたって、転職した際の選択肢について解説します。

◆企業型年金で脱退一時金を請求(法附則第2条の2)

企業型年金の加入者・運用指図者でない者または個人型年金の加入者・運用指図者でない者は、個人別管理資産額(資産残高)が以下(1)~(4)の条件により1.5万円以下であれば、企業型年金の資格を喪失したときに脱退一時金を請求できます。

資格喪失した日の翌月から6ヶ月を経過すると請求できません。

なお、脱退一時金を受給すると今までの企業型年金加入者期間は、老齢給付金を将来受給するときに計算する退職所得控除額の勤続年数(注1)算入されないことになります。

また、脱退一時金は一時所得として課税されます(特別控除額50万円を超える額の2分の1が他の所得と合計して課税されます)。


(注1)「退職所得控除額の勤続年数」とは

60歳以降に受給する確定拠出年金の老齢給付金は、退職手当等として退職所得課税されます。

退職所得は、その年中の退職手当等の収入金額から以下により計算される退職所得控除額を控除した残額の2分の1に相当する金額です。

退職所得控除額=(勤続年数が20年以下の年数に40万円を乗じた額)+(勤続年数が20年超の年数に70万円を乗じた額)

なお、勤続年数が1年に満たない期間は、1年として計算します。
例:勤続10年1ヶ月は、11年として計算します。

(1)脱退一時金の請求日の前月末日において計算した個人別管理資産額。

(2)脱退一時金の請求日の前月末日までに事業主が掛金を拠出していない場合は、当該額を含めて判定します。

例:退職日3月31日(資格喪失日4月1日)、請求日4月15日(3月末日現在の個人別管理資産額が1万円)、4月25日に3月分掛金1万円を拠出

・3月末日現在の個人別管理資産額が1万円+4月25日に拠出した3月分掛金1万円=2万円であるため企業型年金での脱退一時金は請求できません。

(3)勤続3年未満による事業主への掛金相当額の返還が必要な場合には当該額を控除して判定します。

例:個人別管理資産額11万円、事業主に返還する掛金相当額10万円のとき

・11万円-10万円=1万円であるため企業型年金での脱退一時金が請求できます。

(4)企業が実施していた企業年金制度(厚生年金基金、適格退職年金、確定給付企業年金)や退職金制度に係る資産(以下「制度移換金」という)または厚生年金基金の脱退一時金相当額、確定給付企業年金の脱退一時金相当額や企業年金連合会の規約で定める年金給付等積立金もしくは積立金(以下「脱退一時金相当額等」という)を企業型年金に移換することになっており、脱退一時金の請求日までに移換された場合は、当該額を含めて判定します。

例:請求日4月15日(3月末現在の個人別管理資産額が1万円)、移換額10万円、移換日4月10日のとき

・請求日4月15日>移換日4月10日であるため、3月末現在の個人別管理資産額1万円+移換額10万円=11万円で判定し、企業型年金での脱退一時金は請求できません。

なお、脱退一時金の支給に関する手数料は、信託銀行等の資産管理機関と会社との契約内容によって異なりますが、一般的には400円程度が個人別管理資産額から控除されます。

次回は、「企業型確定拠出年金の加入者が60歳未満で転職した場合の選択肢(中)」として企業型年金で脱退一時金を請求できない者の脱退一時金の請求を解説します。

他の記事は総合メニューへ(click!)

確定拠出年金制度の運営・管理 | 23:53:18 | Trackback(0) | Comments(0)
老齢基礎年金5(老齢基礎年金の額の改定の現状)
国民年金の今回の解説は、「老齢基礎年金5(老齢基礎年金の額の改定の現状)」です。

◆老齢基礎年金の額の改定(法27条の2~法27条の5)の現状

年金額は、1人あたりの賃金(可処分所得)の伸び物価の伸びに応じて改定することが基本ですが、平成16年改正により年金財政が均衡するまでの間は被保険者の減少平均余命の伸びを勘案し、年金額の伸びを抑えることにより給付水準を自動調整する仕組み(「マクロ経済スライド」)が導入されました。

このマクロ経済スライド(注)は、年金財政の均衡を図るための特例期間(法令上は「調整期間」といい、平成16年財政再計算の見通しでは今後20年とされています。)のみ適用され、その後は本来の改定方法に復帰するとされています(少子高齢化などの推計値が予想と異なると調整期間がさらに伸びる可能性もあります)。


(注)マクロ経済スライドの適用「物価スライド特例措置」の適用

老齢基礎年金の年金額は、平成12年度、13年度、14年度の物価下落率(合計1.7%)を政策的に反映せず、据え置かれ、平成15年度、16年度は規定どおり物価下落率(合計1.2%)を反映して794,500円に改定されています。

新しい国民年金の年金額780,900円(満額のとき)は、過去の物価下落率反映前の804,200円に過去の物価下落率(合計2.9%)を反映した額です。

平成16年10月以降の年金額は、この794,500円にその後の改定率を乗じて自動的に改定されることになっていますが、改定後の年金額が794,500円を超えるまでは現状維持され、物価が下落したときは、改正前の規定による下落率を乗じた額になります。

以上を「物価スライド特例措置」(平成16年法附則第7条)といい、平成12年度、13年度、14年度の物価下落率(合計1.7%)分が、相殺解消されるまで「マクロ経済スライド」は適用されません。


次回は、「老齢基礎年金6(給付水準調整期間終了後の新規裁定者の改定率の改定)」を解説します。

他の記事はメニューへ(←ここをクリックしてください)

国民年金 | 19:26:53 | Trackback(0) | Comments(0)
企業型確定拠出年金の掛金の財源(給与または賞与の振替による場合)
企業型確定拠出年金制度の掛金拠出の財源は、一般的には従来から実施してきた制度の財源を見直すことにより捻出します。

見直すことになる従来の制度は、退職金制度企業年金制度(厚生年金基金、確定給付企業年金、適格退職年金)の他、月例給与や賞与なども含まれます。

見直す方法にはいくつかの視点がありますが、ここでは月例給与や賞与からの振り替えによる企業型確定拠出年金の掛金拠出が、制度上の取扱いとして認められるか、考えてみたいと思います。

結論は、制度設計上で一方に偏ることがなければ認められます。

ただし、さまざまなケースが考えられ、白黒をはっきりさせることは難しいですが、以下のような場合はどうでしょうか。

会社は、月例給与と賞与を含めた年間の総報酬(年収とほぼ同じと考えてください)に対して、労働保険(例:労災保険、雇用保険)や社会保険(例:健康保険、厚生年金保険)の保険料などを負担しています。

これらを法定福利費といいますが、日経連の福利厚生費調査2005年度データ(参考)によると、全産業平均で従業員1人1ヵ月あたり75,436円(対前年1.8%増)とされており、法定外福利費(共済会、慶弔関係などの費用)を含めた福利厚生費全体では、103,722円(対前年1.3%増)で年々増加しており、会社にとっては大きな負担になっています。

会社は、企業型確定拠出年金制度を導入して給与や賞与の一部を掛金に振り替えることによって、福利厚生制度の拡充と、さらに福利厚生費の圧縮という一石二鳥の取り組みができます。

しかし、これが福利厚生費の圧縮のみを目的にした制度の導入であると、厚生労働省(実際は各地方厚生支・局)の承認を受けることはできないと思われます。

認められるケースは、どういう場合でしょうか。

会社が、従業員の働く意識や給与などに対する考え方、実態などを把握したうえで、労使協議により従来の制度の全般的な見直しによる財源の再配分や人事政策の再構築の一環として、企業型確定拠出年金制度を導入することは、労使双方にとって望ましいことと考えられます。

上記のような協議や検討の結果、給与や賞与の一部を掛金に振り替えたり、掛金と給与の選択制や選択割合を設けた企業型確定拠出年金制度を導入することは、その本来の目的から逸脱していないと考えられます。

いずれにしても確定拠出年金制度の目的である「国民の高齢期における所得の確保に係る自主的な努力を支援し、(略)生活の安定と福祉の向上に寄与する」ための制度設計であることが重要です。


(参考)日経連の福利厚生費調査2005年度データ

日経連の福利厚生費調査2005年度データの従業員1人1ヵ月あたりの項目別内訳と現金給与総額に対する割合は以下のとおりです。

◆現金給与総額:583,386円

◆福利厚生費:103,722円(うち法定福利費75,436円、法定外福利費28,286円)

◆通勤手当、通勤費:9,303円

◆退職金:81,685円

◆福利厚生費+退職金:185,407円

◆現金給与総額に対する割合

・福利厚生費/現金給与総額:17.8%(2004年度:17.7%)

・法定福利費/現金給与総額:12.9%(2004年度:12.8%)

・法定外福利費/現金給与総額:4.8%(2004年度:4.9%)

・退職金/現金給与総額:14.0%(2004年度:13.9%)

・福利厚生費+退職金/現金給与総額:31.8%(2004年度:31.6%)


他の記事はメニューへ(←ここをクリックしてください)

確定拠出年金制度の導入 | 00:06:15 | Trackback(0) | Comments(0)
老齢基礎年金4(老齢基礎年金の額)
本則の老齢基礎年金の額は、780,900円改定率を乗じて計算された額(50円未満は切り捨て、50円以上は100円に切り上げ)です。

平成16年度からは、物価スライド特例措置(平成16年改正法附則7条)により

804,200円(改正前国民年金法第27条)×0.988(平成15、16年度の物価下落率合計1.2%)≒794,500円です。

平成17年度は、平成16年度と同額です。
平成18年度は、794,500円×0.997(全国消費者物価指数の対前年比変動率がマイナス0.3%)≒792,100円

平成19年度は、平成18年の全国消費者物価指数の対前年比変動率がプラス0.3%でしたが、対前年度比名目手取り賃金変動率が0.0%であったため、年金額を名目手取り賃金変動率で改定するため、平成18年度と同額です。

なお、保険料納付済期間の月数が480に満たないときは、上記の額に以下の①から⑧の月数を合計した月数(480を限度)を480で除した数を乗じた額になります。

(算式)
792,100円×(①+②+③+④+⑤+⑥+⑦+⑧)/480または加入可能月数(参考)

保険料納付済期間の月数

保険料4分の1免除期間の月数(480から保険料納付済期間の月数を控除して計算した月数を限度とする)の8分の7に相当する月数

保険料4分の1免除期間の月数から上記②の保険料4分の1免除期間の月数を控除して計算した月数8分の3に相当する月数(保険料の掛け捨て防止部分)

保険料半額免除期間の月数(480から保険料納付済期間の月数および保険料4分の1免除期間の月数を合計した月数を控除して計算した月数を限度とする)の4分の3に相当する月数

保険料半額免除期間の月数から上記④の保険料半額免除期間の月数を控除して計算した月数4分の1に相当する月数(保険料の掛け捨て防止部分)

保険料4分の3免除期間の月数(480から保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数および保険料半額免除期間の月数を合計した月数を控除して計算した月数を限度とする)の8分の5に相当する月数

保険料4分の3免除期間の月数から上記⑥の保険料4分の3免除期間の月数を控除して計算した月数8分の1に相当する月数(保険料の掛け捨て防止部分)

保険料全額免除期間(学生納付特例または若年者(30歳未満)保険料納付猶予制度による保険料免除期間を除く)の月数(480から保険料納付済期間の月数、保険料4分の1免除期間の月数、保険料半額免除期間の月数および保険料4分の3免除期間の月数を合計した月数を控除して計算した月数を限度とする)の2分の1に相当する月数

ただし、国庫負担が2分の1となるまでは上記の
の8分の7は6分の5
の8分の3は2分の1
の4分の3は3分の2
の4分の1は3分の1
の8分の5は2分の1
の8分の1は6分の1
の2分の1は3分の1になります。

国庫負担が、特定年度の前年度まで法律に規定する2分の1ではなく経過措置が適用され、さらに平成18年7月1日から多段階免除制度が導入されたことにより、分数がたくさん出現して非常にわかりにくいですが、

例えば保険料4分の1免除期間の上記②と③(保険料の掛け捨て防止部分)の分数は以下のように理解してください。

8分の7=4分の3(保険料納付部分)+4分の1(保険料免除部分)×2分の1(国庫負担2分の1のときの国庫負担部分)

6分の5=4分の3(保険料納付部分)+4分の1(保険料免除部分)×3分の1(国庫負担3分の1のときの国庫負担部分)

8分の3=4分の3(保険料納付部分)×2分の1(国庫負担2分の1のときの国庫負担対象外の部分)

2分の1=4分の3(保険料納付部分)×3分の2(国庫負担3分の1のときの国庫負担対象外の部分)


(参考)「加入可能月数」

老齢基礎年金は、20歳から60歳に達するまでの40年間の国民年金の被保険者期間すべてについて保険料を納付した場合に満額の年金が支給されるが、保険料納付済期間が40年(40年×12月=480月)に不足すると、不足する期間に応じて年金額が減額されます(「フルペンション減額方式」)

しかし、国民年金が創設された当時すでに20歳以上の方は、60歳に到達しても40年の加入期間を満たすことができないため、「加入可能年数の特例」(昭和60年改正法附則13条別表4)を設け、大正15年4月2日以降昭和16年4月1日以前生まれの方については経過措置として生年月日に応じて「26年から39年」の加入可能年数(加入可能年数×12月=加入可能月数)を満たすことで満額の年金を支給することとされました。

加入可能年数は、以下により計算できます。
昭和の生年+24年(4月1日以前生まれは「23年」)


次回は、「老齢基礎年金5(老齢基礎年金の額の改定の現状)」を解説します。

他の記事はメニューへ(←ここをクリックしてください)

国民年金 | 00:06:40 | Trackback(0) | Comments(0)
老齢基礎年金3(支給要件2)
老齢基礎年金の支給要件は、

①保険料納付済期間または保険料免除期間を有し、

②受給資格期間が25年以上あり、

③支給開始年齢が65歳に達していること

が必要になります。

今回は、前回の続きとして支給要件の②と③を見てみましょう。

②受給資格期間が25年以上あること

保険料納付済期間または保険料免除期間(学生納付特例または若年者(30歳未満)保険料納付猶予制度による保険料免除期間を除く)を合算して25年以上あることが原則ですが、25年を満たさない場合は、以下の特例を適用することができます。

◆ 合算対象期間も合算(法附則9条)

保険料納付済期間保険料免除期間(学生納付特例または若年者(30歳未満)保険料納付猶予制度による保険料免除期間を除く)を有する者がこれらの期間を合算して25年に満たない場合は、保険料納付済期間、保険料免除期間(学生納付特例または若年者(30歳未満)保険料納付猶予制度による保険料免除期間を含む)および合算対象期間を合算した期間が25年以上あること。

◆ 受給資格期間の短縮(昭和60年改正法附則12条)

・保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間を合算した期間が生年月日に応じて21年から24年(大正15年4月2日以後昭和5年4月1日以前生まれで1年ごとに21年から24年)あれば受給資格期間を満たしたものとみなされます。

・被用者年金制度の被保険者期間、組合員期間またはこれらを合算した期間が生年月日に応じて20年から24年(大正15年4月2日以後昭和27年4月1日以前生まれは20年、昭和27年4月2日以後昭和31年4月1日以前生まれは1年ごとに21年から24年)あれば受給資格期間を満たしたものとみなされます。

・40歳(女子と船員・坑内員である第3種被保険者は35歳)以後の厚生年金保険の中高齢者・第3種被保険者である期間が生年月日に応じて15年から19年(大正15年4月2日以後昭和22年4月1日以前生まれは15年、昭和22年4月2日以後昭和26年4月1日以前生まれは1年ごとに16年から19年)あれば受給資格期間を満たしたものとみなされます。

ただし、厚生年金の中高齢者の40歳(女子は35歳)以後の期間のうち7年6月以上は、第4種被保険者または船員任意継続被保険者以外の被保険者期間であることが必要です。

また、船員・坑内員である第3種被保険者の35歳以後の期間のうち10年以上は、船員任意継続被保険者以外の被保険者期間であることが必要です。

なお、船員・坑内員である第3種被保険者の被保険者期間の計算(老齢基礎年金の年金額の計算には反映しない)は、昭和61年3月31日までの期間は実期間の3分の4倍、昭和61年4月1日から平成3年3月31日までの期間は実期間の5分の6倍、平成3年4月1日以降の期間は実期間でそれぞれ計算します。

③支給開始年齢が65歳に達していること(法26条)

老齢基礎年金の受給権は、受給資格期間を満たした者が、65歳に達した日(65歳の誕生日の前日)に発生します。

65歳に達したときに受給資格期間を満たしていない者は、特例任意加入被保険者(平成6年改正法附則11条、平成16年改正法附則23条)として任意加入することにより受給資格期間を満たしたときに受給権が発生します。

次回は、「老齢基礎年金4(老齢基礎年金の額)」を解説します。

他の記事はメニューへ(←ここをクリックしてください)

国民年金 | 19:44:43 | Trackback(0) | Comments(0)
特別法人税の動向(下)
前回の「特別法人税の動向(上)」に引き続き、今回は、「特別法人税の動向(下)」として特別法人税のあり方について考えてみたいと思います。

前回は、特別法人税の沿革と現状を見てきましたが、特別法人税の特徴と課題を整理してみると以下のとおりです。

◆特徴

(1)企業の掛金拠出時(損金算入されることによって法人税収が減少)と従業員への給付時(所得税課税)のタイムラグによる課税繰り延べに伴う遅延利息を税として徴収する。

(2)納税義務者は、企業年金等の業務を受託している信託銀行、生命保険会社等で、退職年金等積立金から代行納付している。(補足:創設当時の適格退職年金や厚生年金基金では個々の従業員ごとに課税することが技術的に不可能であったため、掛金を拠出している企業が結果として負担する構図となっている。)

◆課題

(1)特別法人税の税率計算に使用される遅延利息(利子税率)は、現状の公定歩合(基準割引率および基準貸付利率)0.75%に比べても極めて高く、法人税等の延納(利子税)と同様に扱うべきではない。

(2)課税対象額は、退職年金等積立金の一定額であるが企業年金等の制度により対象となる額が異なる。

上記のような特徴と課題がある特別法人税ですが、確定拠出年金に係る課題としては、さらに以下のものが挙げられます。

(1)確定拠出年金以外の各制度は、給付時までの途中時点での従業員持分が確定しないため、技術的な観点から結果として企業が負担する構図となっているが、確定拠出年金はこのような技術的な問題がないため従業員が負担することになる。

(2)厚生年金基金、確定給付企業年金、適格退職年金の確定給付型企業年金(以下「確定給付型企業年金」という)の従業員本人拠出掛金相当額は課税されないが、確定拠出年金に移換すると課税される。

(3)確定給付型企業年金の掛金拠出額は、労使が合意した年金規約の範囲内であれば原則として限度額が設けられていないが、確定拠出年金や財形給付・基金制度は、法的な拠出限度額が設けられているにもかかわらず、確定給付型企業年金と同様に課税される。

(4)確定給付型企業年金は、勤続年数や給与などの一定の計算根拠に基づいて将来の給付額が確定するが、確定拠出年金は、加入者個々の運用の巧拙によって将来の給付額が変動する(掛金相当額を大幅に下回る可能性もある)にもかかわらず一律に課税される。

(5)確定給付型企業年金および企業型確定拠出年金の掛金は、企業拠出による損金算入の対象であるが、個人型確定拠出年金の掛金は、課税後所得からの拠出であるにもかかわらず課税される。

(6)国民年金基金と個人型確定拠出年金は、拠出限度額68,000円(月額)を上限としていずれの制度にも加入できるが、国民年金基金には課税されない。

上記の他にも、確定拠出年金の記録関連運営管理機関の立場からは、従業員持分ごとに年2回の納付額計算のシステム構築は相当のコストと開発期間が必要になります。

このように多くの課題を存置したままで特別法人税の凍結を解除するのは困難でしょう。

少なくとも確定拠出年金については、確定給付型企業年金以上に様々な課題があり、特別法人税を廃止しなければ他の制度との不公正な状態を加入者や運用指図者に転嫁することになります。

企業年金研究会でしっかりとしたご議論をお願いいたします。

他の記事はメニューへ(←ここをクリックしてください)

確定拠出年金LIVE! | 23:49:56 | Trackback(1) | Comments(0)
特別法人税の動向(上)
厚生労働省年金局の企業年金研究会が平成19年2月16日に第5回として開催され、その際の資料「企業年金共通の課題について」がホームページに掲載されましたのでご覧ください。

今回の資料は、企業年金全般を議論する前提の知識として過去の経緯と現況が簡潔にまとめられています。

ただ、この中で税制に関する記述、特に特別法人税に関する記述が多くなっていますので、確定拠出年金を中心として特別法人税について解説します。

企業年金研究会の資料に被るところもありますが、特別法人税(以下断りがない限り、国税と地方税を含めた総称)の沿革と現状から解説します。

特別法人税は、昭和37年の適格退職年金制度の創設時に、企業の負担する掛金が拠出時に損金算入される一方、従業員に対する課税は給付時まで繰り延べられることから、この繰り延べ期間中の遅延利息相当を税として徴収する建前から設けられました。

建前はどうあれ、運用時課税であることに変わりはなく、世界的に見ても主要国では拠出時・運用時が非課税給付時に課税という体系が主流であることを考えると、日本は数少ない国の一つです。

税率は創設時から変遷はありましたが、現在凍結中の税率は、国税である特別法人税1%、地方税である特別法人住民税が通常0.173%です。

国税である特別法人税の税率1%は、企業年金研究会の資料によると、

企業の負担する掛金を給与所得として従業員の通常の給与に上乗せして課税することとした場合の税率(給与所得の平均上乗税率)と住民税率に対して、税金の延納等の場合に適用される日歩2銭の利子税率(注1)を基礎として設定されている、と述べられています。

資料に掲載された国税である特別法人税の税率の計算式は以下のとおりです。

(給与所得の平均上乗税率12%+住民税率5%)×日歩2銭の利子税率7%×法人住民税と法人税の割合1/1.173≒1.0%


(注1)日歩2銭の利子税率

「日歩2銭」とは、また古い表現をあいかわらず使っています。

昭和45年4月1日に施行された「利率等の表示の年利建て移行に関する法律」で日歩という表現は使わなくなったはずですが、年利にすると「2/100×365日」により本来は7.3%です。

なお、平成12年1月1日以後の期間に対応する延納税額にかかる利子税の割合について特例が認められているため、原則の7.3%は、現在4.4%になります。

計算式は、以下のとおりです。

4.4%=利子税の割合(7.3%)×延納特例基準割合(公定歩合0.4%+4.0%)/7.3%

なお、公定歩合(正式には2006年8月11日以降「基準割引率および基準貸付利率」に変更されています。)の0.4%は、平成18年7月14日のものですが、つい最近の平成19年2月21日に0.75%に引き上げられていますので、いずれ4.4%から4.75%になります。

例えば、利子税率4.4%で国税である特別法人税の税率を計算すると

(給与所得の平均上乗税率12%+住民税率5%)×利子税率4.4%×法人住民税と法人税の割合1/1.173≒0.6%になります。

特別法人税は、法人税法第8条により法第84条第1項に規定する退職年金業務等を行う内国法人(注2)に対して、各事業年度の退職年金等積立金(注3)に課税されます。


(注2)退職年金業務等を行う内国法人

退職年金業務等を行う内国法人とは、厚生年金基金契約、適格退職年金契約(法附則第20条)、確定給付年金資産管理契約、確定給付年金基金資産管理契約、確定拠出年金資産管理契約、勤労者財産形成給付契約、勤労者財産形成基金給付契約に係る業務等を行う信託銀行、生命保険会社、農業協同組合連合会、損害保険会社、企業年金連合会等です。

(注3)退職年金等積立金

退職年金等積立金とは、厚生年金基金契約、適格退職年金契約(法附則第20条)、確定給付年金資産管理契約、確定給付年金基金資産管理契約、確定拠出年金資産管理契約、勤労者財産形成給付契約、勤労者財産形成基金給付契約に係る積立金のうち、内国法人の区分に応じて計算される額です。

例えば、

厚生年金基金適格退職年金のうち特例適格退職年金の場合は、代行部分の3.23倍を超える部分です。

確定給付企業年金適格退職年金(特例適格退職年金を除く)の場合は、事業主掛金と当該運用益部分が該当し、従業員本人拠出掛金(給与所得課税済であるため)は除きます。

また、確定拠出年金の場合は、事業主掛金、適格退職年金などからの移換金(適格退職年金などの従業員本人拠出掛金相当額を含む)と当該運用益部分です。

今回の企業年金研究会の資料で特別法人税に関する記述が多くなっているのは、平成11年から平成19年度末まで数次にわたって凍結されている特別法人税の平成20年度以降の取扱いを見据えて議論を深めようとしているものと思われます。

次回は、「特別法人税の動向(下)」として特別法人税のあり方について考えてみたいと思います。

他の記事はメニューへ(←ここをクリックしてください)

確定拠出年金LIVE! | 21:07:59 | Trackback(1) | Comments(0)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。