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セキュリティーの関係から企業内のイントラネット環境でブログが閲覧できないというご意見を多くいただくようになりましたので、新たにサイトを立ち上げました。

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GOROGOROWIN

Author:GOROGOROWIN
経歴:企業年金の事務・システム企画や制度引受・管理業務に永年携わり、関連組織の統合・新設や事業会社の立上げによる事務・システムの構築と運用を行ってきました。現在は内部検査業務に従事しています。

専門:確定拠出年金をはじめとする企業年金の契約引受業務、保全業務の運用と事務・システム構築のアドバイスやコンサルティング、運用スタッフに対するコーチングを専門としています。

保有資格:
社会保険労務士(法3条の有資格者)
1級企業年金総合プランナー(DCプランナー)
宅地建物取引主任者 など

趣味:熱帯魚飼育・観賞、ゴルフ、料理を作ること・食べること、音楽鑑賞(ZARD、Celine Dion等)

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◆ このブログは、確定拠出年金をはじめ企業年金、公的年金、退職給付会計、労働法制などをメインテーマとした各種情報を広く提供・解説する目的で運営しており、有料サービス等の勧誘を目的としたものではありません。

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退職給付制度間の移行等に関する会計処理10回目(退職給付債務の増額又は減額の会計処理)
今回の退職給付会計の解説は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理10回目(退職給付債務の増額又は減額の会計処理)」についてです。

退職給付会計の他の記事は、カテゴリー退職給付会計 メニューを参照してください。

退職給付債務の増額または減額は、退職給付制度間の移行または制度の改訂による退職給付債務の支払等を伴わない増加部分または減少部分であり、退職給付会計基準上の過去勤務債務に該当するため、原則として各期の発生額について、平均残存勤務期間以内の一定年数で按分した額を毎期費用処理します。

なお、当該増額または減額が行われる前に発生した未認識過去勤務債務、未認識数理計算上の差異、会計基準変更時差異の未処理額については、従前の費用処理方法および費用処理年数を継続して適用します。

退職給付債務の増額または減額の会計処理が適用される具体例は、以下のような場合が考えられます。

(1)確定給付型の退職給付制度の将来勤務に係る部分を改訂し、将来勤務に係る部分を確定拠出年金制度へ移行する場合

(2)確定給付型の退職給付年金制度を改訂し、他の確定給付型の退職給付年金制度へ移行する場合

次回は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理11回目(簡便法適用企業における退職給付制度の終了の会計処理)」について解説をします。

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退職給付会計 | 23:32:17 | Trackback(0) | Comments(0)
退職給付制度間の移行等に関する会計処理9回目(確定給付型の退職給付制度間の移行に係る会計処理)
今回の退職給付会計の解説は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理9回目(確定給付型の退職給付制度間の移行に係る会計処理)」についてです。

退職給付会計の他の記事は、カテゴリー退職給付会計 メニューを参照してください。

確定給付型の退職給付制度から他の確定給付型の退職給付制度に移行した場合、原則的な考え方は、移行前の制度が移行後の制度に名目的にしか引継がれていない場合を除き、移行前の退職給付制度については退職給付制度の終了には含めないため、未認識過去勤務債務、未認識数理計算上の差異、会計基準変更時差異の未処理額は、従前の費用処理方法および費用処理年数を継続して適用します。

ただし、移行に際して生じた退職給付債務の増額または減額(過去勤務債務に該当)ならびに移行前の制度に係る未認識過去勤務債務、未認識数理計算上の差異、会計基準変更時差異の未処理額は、退職給付制度ごとに区分して把握します。

なお、移行に際して退職給付債務が増額または減少しない場合も、移行前の制度に係る未認識過去勤務債務、未認識数理計算上の差異、会計基準変更時差異の未処理額は、従前の費用処理方法および費用処理年数を継続して適用します。

次回は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理10回目(退職給付債務の増額又は減額の会計処理)」について解説をします。

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退職給付会計 | 23:03:06 | Trackback(0) | Comments(0)
退職給付制度間の移行等に関する会計処理8回目(退職給付制度の終了の会計処理が適用される具体例と終了の時点)
今回の退職給付会計の解説は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理8回目(退職給付制度の終了の会計処理が適用される具体例と終了の時点)」についてです。

退職給付会計の他の記事は、カテゴリー退職給付会計 メニューを参照してください。

退職給付制度の終了の会計処理が適用される具体例と終了の時点については、企業会計基準委員会 実務対応報告第2号 「退職給付制度間の移行等の会計処理に関する実務上の取扱い(平成14年3月29日)」(以下「実務対応報告」という)Q3では、以下のとおり整理されています。

 
終了の会計処理が適用される具体例
終了の時点
(1)
退職金規程を廃止する場合
退職金規程の廃止日
(2)
厚生年金基金制度を解散する場合

厚生年金基金制度の解散の日
(3)
適格退職年金制度を全部解除する場合
適格退職年金制度の廃止日
(4)
確定給付企業年金制度において、年金資産からの分配が行われる場合
分配を伴う改訂規程等の施行日
(5)
確定給付企業年金制度の一部について確定拠出年金制度へ資産を移換する場合
移換を伴う改訂規程等の施行日
(6)
退職一時金制度の一部について確定拠出年金制度へ資産を移換する場合
移換を伴う改訂規程の施行日
(7)
退職一時金制度の一部を給与として支払う方法への変更等に伴って、過去勤務期間分の一部を支払う場合
改訂規程の施行日

また、大量退職の終了の会計処理を行う時点は、原則として従業員の退職時点と考えられますが、大量退職が一時点に生じるとは限らないことから、大量退職となるような計画が具体的に実行されたという事実に基づいて、支払等の額が合理的に算定できる時点で行うものと考えられます。

なお、終了を伴う規程等の廃止日または改訂規程等の施行日が翌期首であるとき、原則として翌期首に終了の会計処理を行いますが、以下のただし書きを除き、終了の会計処理が翌期の財務諸表に与える影響額を、当期の財務諸表に注記することが必要です。(実務対応報告Q2)

ただし、規程等の改訂日が当期中であり、終了損失の発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることができる場合には、当該終了損失の額を当期の退職給付費用として計上し退職給付引当金を増加させる処理を行います。(実務対応報告Q1)

次回は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理9回目(確定給付型の退職給付制度間の移行に係る会計処理)」について解説をします。

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退職給付会計 | 18:28:08 | Trackback(0) | Comments(0)
退職給付制度間の移行等に関する会計処理7回目(退職給付制度の終了の会計処理)
今回の退職給付会計の解説は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理7回目(退職給付制度の終了の会計処理)」についてです。

退職給付会計の他の記事は、カテゴリー退職給付会計 メニューを参照してください。

退職給付制度の終了は、当該退職給付債務が消滅すると考えられるため、次の会計処理を行います。

(1)退職給付債務の消滅に係る計算

(ア)退職給付制度の終了の時点で終了した部分に係る退職給付債務を計算

「終了した部分に係る退職給付債務」=「終了前の計算基礎に基づいて数理計算した退職給付債務」-「終了後の計算基礎に基づいて数理計算した退職給付債務」

(イ)損益の認識

終了した部分に係る退職給付債務と、その減少分相当額の支払等の額との差額を損益として認識(特別損益に純額表示)します。

(2)退職給付制度の終了に係る未認識過去勤務債務、未認識数理計算上の差異、会計基準変更時差異の未処理額の会計処理

(ア)退職給付制度の終了の時点で終了した部分に係る額を計算

終了した部分に係る未認識過去勤務債務、未認識数理計算上の差異、会計基準変更時差異の未処理額は、発生原因を分析し、終了部分に個別対応することが明らかな部分を計算します。

なお、原因別の対応額を特定することが困難である場合は、終了した時点における退職給付債務の比率により按分して計算します。

年金資産は退職給付制度の終了前において公正な評価額により計算し、終了前の予測額との差は数理計算上の差異として上記の未認識数理計算上の差異に含めます。

また、大量退職により平均残存勤務期間を短縮または延長し、従来の費用処理期間を短縮または延長する必要が生じたときも上記に準じて会計処理します。

(イ)損益の認識

上記により計算された終了した部分に係る未認識過去勤務債務、未認識数理計算上の差異、会計基準変更時差異の未処理額(未認識項目)は、損益として認識(特別損益に純額表示)します。

次回は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理8回目(退職給付制度の終了の会計処理が適用される具体例と終了の時点)」について解説をします。

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退職給付会計 | 18:33:22 | Trackback(0) | Comments(0)
退職給付制度間の移行等に関する会計処理6回目(退職給付債務の増額又は減額とは)
今回の退職給付会計の解説は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理6回目(退職給付債務の増額又は減額とは)」についてです。

退職給付会計の他の記事は、カテゴリー退職給付会計 メニューを参照してください。

退職給付債務の増額または減額は、退職給付制度間の移行または制度の改訂による退職給付債務の支払等を伴わない増加部分または減少部分であり、退職給付会計基準上の過去勤務債務に該当します。

ただし、退職給付制度の終了部分は、退職給付債務の増額又は減額に該当しません。

(1)将来勤務に係る部分の減額改訂と未認識項目

確定給付型の退職給付制度の将来勤務に係る部分を減額改訂した場合、退職給付見込額のうち期末までに発生していると認められる額を算定する際には、期間定額基準を原則とするとされています。

この場合には、過去勤務に係る部分を減額改訂しなくても退職給付水準の改訂等に起因する退職給付債務の減少が発生し、このような減少部分は負の過去勤務債務になると考えられます。

一方、期間定額基準ではなく、支給倍率基準を採用した場合には、このような退職給付債務が減少しない場合もあります。

しかしながら、いずれの場合も平均残存勤務期間以内の一定の年数で按分した額を毎期費用処理するものであるため、適用指針では負の過去勤務債務として取扱うことにされました。

(2)将来勤務に係る部分の減額改訂と終了の会計処理

確定給付型の退職給付制度の過去勤務に係る部分の減額改訂に起因して発生した退職給付債務の減少は過去勤務債務ですが、将来勤務に係る部分の減額改訂に起因して発生した退職給付債務の減少部分は、退職給付制度の終了の会計処理を行うべきとする見解もありました。

しかしながら、以下の理由から、過去勤務に係る部分であっても、将来勤務に係る部分であっても減額改訂に起因して発生した退職給付債務の減少は、過去勤務債務とし取扱うことにされました。

(a)会計基準一5においては、退職給付水準の改訂等に起因して発生した退職給付債務の増加または減少部分を過去勤務債務としており、改訂部分を過去勤務に係る部分と将来勤務に係る部分に区分していないこと。

(b)実務上も過去勤務に係る部分の減額改訂と将来勤務に係る部分の減額改訂を区分して把握することは極めて困難であること。

次回は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理7回目(退職給付制度の終了の会計処理)」について解説をします。

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退職給付会計 | 00:01:52 | Trackback(0) | Comments(0)
退職給付制度間の移行等に関する会計処理5回目(退職給付制度の終了とは③)
今回から再び退職給付会計の解説に戻ります。
復帰1回目は前回の続きとして、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理5回目(退職給付制度の終了とは③)」として「大量退職」について解説します。

退職給付会計の他の記事は、カテゴリー退職給付会計 メニューを参照してください。

退職給付制度を構成する相当数の従業員が、工場の閉鎖や営業の停止などにより一時に退職した結果、相当程度の退職給付債務が減少する場合は、退職給付の支払等を伴う減少部分の会計処理を退職給付制度の一部終了に準じます。

通常の退職は、退職給付債務の減少部分と支払いの額との差額を数理計算上の差異として遅延認識により規則的に費用処理されます。

しかし、大量退職は、退職給付制度間の移行や制度の改訂に起因するものではありませんが、退職給付債務を計算する際に使用された基礎率の一つである予定退職率をはるかに超える場合は、数理計算上の差異として一時の費用としない理由(意見書四3)が失われているものと考えられるため、退職給付債務の消滅を認識することにされています。

なお、大量退職に該当するか否かは、例えば構成従業員の退職により概ね半年以内に30%程度の退職給付債務が減少するようなケースは大量退職に該当することが多いと考えられますが、企業の実態に応じて判断することになります。

次回は、「退職給付制度間の移行等に関する会計処理6回目(退職給付債務の増額又は減額とは)」について解説をします。

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退職給付会計 | 22:00:00 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金等の企業年金実態調査(最終回)
前回まで9回にわたって「確定拠出年金等の企業年金実態調査」をご紹介してきましたが、今回は加入者側の視点による実態調査としてNPO法人確定拠出年金教育協会とフィデリティ投信が実施した2年前の調査(2004年12月14日厚生労働省確定拠出年金連絡会議第12回資料「企業型確定拠出年金の加入者実態調査~継続教育に向けて~」)をご紹介してこのシリーズは最後にさせていただきます。

「企業型確定拠出年金の加入者実態調査~継続教育に向けて~」では、加入者を次のように分類して、さまざまな分析を試みています。

調査対象は、確定拠出年金制度を導入してから1年以上経過している企業5社のDC加入者7,227名、有効回答数4,381名から層化抽出を行い、2,480名で集計されています。

まず加入者の資産残高比率から投資信託の配分割合が50%以上を「投資信託派(投信派)とし、元本確保型商品の配分割合が50%以上を「元本確保派(元本派)として2派に区分し、それぞれの特徴として

投信派」」は、投資志向があるというより「革新派」として環境変化への適応力があるとしています。

元本派」は、単に保守的というより「無党派」である無関心、無理解層(特に女性)と「革新的保守派」として特に50代男性層を挙げています。

・投資信託の理解度認識

 「よく知っている」「大体知っている」:元本派13.4%<投信派24.4%

・商品選定時での最重視項目

 「元本割れする可能性があるかどうか」:元本派49.0%>投信派25.8%
 「高いリターンが期待できるかどうか」:元本派10.7%<投信派32.2%

・情報環境の利用状況

 コールセンター・インターネット(Web)サービスの「情報環境の利用状況においては職種、年齢による差が認められる」としており、インターネット(Web)サービスの利用状況で「利用したことがある」という回答は以下のとおりです。

 元本派  15.8%<投信派 37.4%
 販売・営業11.7%<研究開発50.0%

 なお、加入者レポート/資産残高明細書の評価として「ほとんど目を通していない」「目を通した覚えがない」という回答の合計が全体の28.1%もあり、「目を通した覚えがない」という回答が20代では25.9%にものぼります。

・スイッチングの有無

「ある」:元本派1.9%<投信派7.8%

・毎月の掛け金の配分変更の有無

「ある」:元本派3.1%<投信派10.3%

・今後の資産配分の変更意向

 「今後機会があれば変更したい」(全体の57.5%):元本派54.5%<投信派71.9%

 一方、「資産配分変更を行わない」が全体の35.3%あり、その理由として上位の一部を抜粋すると

 ①リスク性金融商品に馴染みがないから(よく知らないから):31.8%
 ②資産運用に自信が持てないため             :29.9%
 ③景気の好転が見られないため              :27.0%
 ④資産配分の変更方法がわからないため          :20.0%
 ⑤確定拠出年金に興味・関心がないため          :18.7%
 ⑥リスクのある金融商品は危ないから           :17.9%

・今後、入手欲求が高い情報項目(複数回答)

 比較的基本的な情報の入手欲求が強く、「投信派は、運用実践面の情報欲求が高い」とされています。

 ①自社の退職給付制度全体の詳細     (全体の50.6%):元本派52.0%>投信派48.4%
 ②自社の確定拠出年金制度の詳細     (全体の41.7%):元本派44.8%>投信派37.2%
 ③受取りの開始時期と受給手続方法    (全体の35.0%):元本派39.2%>投信派34.2%
 ④自分に合う資産配分の作り方      (全体の31.3%):元本派31.9%<投信派37.3%
 ⑤経済・金融全般についての基礎知識   (全体の25.4%):元本派23.6%<投信派33.6%
 ⑥ライフプランの考え方と設計方法    (全体の24.5%):元本派26.3%<投信派26.8%
 ⑦離職、転職時の資産移換手続方法    (全体の23.9%):元本派23.3%<投信派23.8%
 ⑧資産残高とその確認方法        (全体の23.8%):元本派24.8%<投信派25.1%
 ⑨投資とリスク・リターン        (全体の21.4%):元本派19.3%<投信派25.2%
 ⑩運用商品情報とその収集方法      (全体の18.0%):元本派19.4%<投信派25.1%
 ⑪運用指図の方法            (全体の15.0%):元本派16.1%<投信派18.6%
 ⑫投資信託について           (全体の14.8%):元本派15.4%<投信派18.6%
 ⑬リスクの種類とリスクの対応法     (全体の14.3%):元本派14.2%<投信派16.4%
 ⑭リタイアメントプランの考え方と設計方法(全体の10.0%):元本派 9.8%<投信派12.1%

・情報入手の手段・方法(複数回答)

 「年齢層によって希望する情報入手の手段・方法が異なる。勤務時間内の社内セミナーの希望が最も多い。特に20代はおよそ50%」とされています。

 ①社内セミナー・講習会(勤務時間内)41.3%
 ②定期的な確定拠出年金通信(社内報)36.7%
 ③金融商品ガイドブックのような冊子 31.6%
 ④確定拠出年金ハンドブック     29.4%
 ⑤社内セミナー・講習会(勤務時間外)22.6%
 ⑥VTR、DVD          22.5%
 ⑦トピックな話題を提供した資料の配布18.5%
 ⑧イントラネット          17.7%
 ⑧外部委託機関のホームページ    17.7%
 ⑩社内の各種相談窓口        14.3%
 ⑪CD-ROM           11.7%
 ⑧外部委託機関のコールセンター    5.2%

・継続教育の機会意向

 「条件つきながら、継続教育はおよそ8割が参加希望。時間的な余裕があれば参加したいは、20代、30代に多く受動的。40~50代の高年齢層は、テーマを絞り込んだコンテンツを希望」とされています。

 ①時間的な余裕があれば参加したい    37.4%
 ②自分の関心のある中身であれば参加したい29.6%
 ③特に参加したいと思わない       18.8%
 ④積極的に参加したい          11.2%
 ⑤その他・無回答             2.4%

・制度および投資信託に関する理解度

 「概念的な把握はなされているが、運用実務に関する知識は低い。投資信託について知識のある人は総じて理解度が高い。」とされています。

この調査では、今後の継続教育への示唆として以下のようにまとめられているように感じました。

危機感を持っている層もあるが、確信的保守であるものの資産の状況認識に乏しい層がある。

また若年層、女性を中心とした「無関心・無理解・無行動」という「3無いの悪循環」の連鎖を断ち切ることができない層には、理解度のアップが必要であるが、一律的な動機づけには限界があるため、世代別に動機づけすべきではないか。

また、頭での理解を体で実行するための、体感的プログラムなどにより「習うより慣れろ」的な継続教育が有効ではないか。

以上10回にわたり、企業側の実態を中心としてご紹介してきましたが、継続教育では加入者の多数を占める「3無い層」だけではなく、現状は高い運用成果をあげている加入者についてもリスク性資産の割合が高い状態を是正するためリバランスなど適切な資産配分について教育していく必要があります。

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確定拠出年金LIVE! | 20:09:28 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金等の企業年金実態調査(9)
今回も引き続き企業年金連合会の「確定拠出年金に関する実態調査」結果概要から「確定拠出年金等の企業年金実態調査(9)」として調査結果をご紹介します

◆ 継続教育の実施状況

a:継続教育の実施状況(有効回答数が不明)

 実施していない・・・・・・・46.2%
 既に実施済である・・・・・・22.9%
 現在計画中である・・・・・・20.4%
 既に複数回実施済である・・・10.6%

上記「a」の「継続教育の実施状況」によると「実施していない」が5割近くあり、ここでも企業年金連合会のコメントによると企業間格差が出ているようです。

前回の「制度運営状況の把握」で加入者(従業員)に対する直接調査をしていない割合が8割を超えていましたが、制度運営上の協力関係を築くべき運営管理機関からの情報収集すらしていない割合が3割を超えている現状は非常に危険です。

確定拠出年金制度の運営には、企業内の運営担当要員や制度維持コストの確保の他、従業員の意識変革や退職給付制度改革の実現などを含めて、さまざまな課題に直面されていることと思いますが、運営主体である企業自身が経営層を中心として課題の認識と解決に向けた取り組みを地道に行っていく必要があります。

確定拠出年金制度導入後の対応を誤ると数年後には従業員のモチベーションの減退により企業業績に大きな影響が出る可能性もあります。

導入企業だけで課題解決を図ろうとする必要はなく、協働関係にある運営管理機関と連携(情報収集と現状認識)しながら自社の状況に適合した効果的な課題解決アプローチを見つけ、行動(継続教育の実施)していただきたい。

そのうえで効果の測定・分析と、その結果によっては新たな改善点の洗い出しとアプローチの見直しが必要になります。

いわゆるPDCAサイクル(PLAN:計画、DO:行動・実施、CHECK:分析・評価、ACTION:改善・改定)によるアプローチが必要です。

以下「b」の「継続教育の実施主体」では、半数以上が事業主と運営管理機関との協力関係にあり、望ましい姿だと感じます。

「事業主が中心」および「運営管理機関が中心」という回答も合計すると半数近くありますが、お互いの連携は不可欠です。

b:継続教育の実施主体(有効回答数が不明)

 事業主と運営管理機関の協力・・・50.2%
  うち事業主主導・・・・・・40.4%
    運営管理機関主導・・・59.6%
 事業主が中心・・・・・・・・・・26.9%
 運営管理機関が中心・・・・・・・19.4%
 外部投資教育会社や労働組合・・・ 3.6%

c:継続教育の実施方法(有効回答)

 集合研修・・・・・・・・・・・・・・75.3%(有効回答174)
 臨時発行物・・・・・・・・・・・・・46.3%(有効回答107)
 定期発行誌(社内報等)・・・・・・・・29.4%(有効回答 68)
 ビデオ研修・・・・・・・・・・・・・24.7%(有効回答 57)
 個別回答体制(コールセンター等)・・・17.3%(有効回答 40)
 IT研修・・・・・・・・・・・・・・10.0%(有効回答 23)
 その他・・・・・・・・・・・・・・・・0.9%(有効回答  2)

継続教育の実施方法は、以下の4つに分類することができます(個人的な分類です)。

拘  束  型:講師派遣、ビデオ視聴による集合研修で就業時間内・時間外に一定の場所・時間拘束される受動的な教育。
受講側の関心度、知識水準に関係なく同じ教育ツールが使用されるが、全員に一定水準の教育を施すことができる。

自  習  型:冊子配布、ビデオ・CD-ROM配付により受講側の自主性に任せた教育。
比較的簡易に行うことができるが、無関心層には不向き。

F A Q 型:相談コーナー設置、コールセンター・メールボックス開設により、加入者等からの質疑に回答するため、知識を深め、定着させるには適しているが、他の実施方法との併用が必要。

サイトマップ型:Web・イントラネットによりオンラインセミナー・シュミレーションツールを提供するため、受講側の関心度、知識水準に応じたツールの提供やシュミレーションゲームなど無関心層向けのツールを用意することができるが、能動的な教育になるためコンテンツや操作性の出来具合に影響されるところがある。

上記「c」の「継続教育の実施方法」によると自習型である「臨時発行物」、「定期発行誌(社内報等)」、「ビデオ研修」の占率が最も高いですが、拘束型である「集合研修」も7割以上と単独の実施方法では最も多くなっています。

つぎにFAQ型の「個別回答体制(コールセンター等)」が続きますが、意外とサイトマップ型の「IT研修」が低く、運営管理機関側または企業側でツールの提供が準備できていないからか、加入者が使いこなす段階に至っていないからか、実情はわかりませんが、加入者の関心度や知識水準に応じてさまざまなコンテンツを提供できることから今後は継続教育のツールとして利用価値が高くなると思います。

ただし、高年齢層に拒否反応が出ないような親和性のある画面構成と操作性などに工夫が必要です。

今回まで9回にわたって「確定拠出年金等の企業年金実態調査」をご紹介してきましたが、次回は加入者側の視点による実態調査としてNPO法人確定拠出年金教育協会とフィデリティ投信が実施した2年前の調査(2004年12月14日厚生労働省確定拠出年金連絡会議第12回資料「企業型確定拠出年金の加入者実態調査~継続教育に向けて~」)をご紹介してこのシリーズは最後にさせていただきます。

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確定拠出年金LIVE! | 23:37:16 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金等の企業年金実態調査(8)
今回も引き続き企業年金連合会の「確定拠出年金に関する実態調査」結果概要から「確定拠出年金等の企業年金実態調査(8)」として調査結果をご紹介します。

◆ 制度運営状況の把握(継続教育の観点から分析)

継続教育は、確定拠出年金制度に加入した者に対して、
①制度に関する理解を深める、
②加入後の運用成果に応じた投資知識の啓蒙に努める、
③リタイアメントプログラム(退職後のライフプランの設計)のサポートをすることなどが挙げられます。

また、加入選択制によって未加入者となっている者に対しても、確定拠出年金制度を活用したライフプランの設計などの継続教育を行うことも望ましいと考えられます。

確定拠出年金制度の導入時教育が、すべての加入者に一律の教育プログラムを提供していたのに対し、継続教育は、上記のように加入者等の現況に応じた一定の群団ごとに必要な教育プログラムを用意して、かつ教育効果を上げる必要があります。

継続教育を効果的なものにするためには、加入者等に対する調査や運営管理機関に対する情報収集が必要になります。

下記「a」の加入者(従業員)に対する利用実態把握では、8割以上が「調査したことがない」としており、「c」の運営管理機関からの情報収集でも定期的なモニタリングレポートを提供している運営管理機関がほとんどだと思われますが、それでも3割以上が「情報収集していない」としており、企業側の関心の低さには問題があります。

「b」「d」の調査内容、収集内容がいずれも複数回答されていることを考えると、調査・収集している企業と、していない企業との取組み格差は大きいと考えられます。

「e」の定年退職者にいたっては「運営管理機関などを通じて把握」でさえ、2割程度しかありません。

企業年金連合会のコメントでは「従業員規模の大きい企業ほど把握率は高い。また、DCの専担者、担当部署のある企業ほど把握率は高い」とされていますが、同じことが継続教育に対する取組みにも現れているようです。

a:加入者(従業員)に直接調査を行い、利用実態を把握している(有効回答515)

 調査したことはない・・・83.1%(有効回答428)
 調査したことがある・・・16.9%(有効回答 87)

b:「調査したことがある」の調査内容(有効回答者85、複数回答による有効回答182)

 DC制度理解状況など・・・・・・・78.8%(有効回答67)
 投資理解、継続教育の要望など・・・76.5%(有効回答65)
 資産運用の状況など・・・・・・・・52.9%(有効回答45)
 その他・・・・・・・・・・・・・・ 5.9%(有効回答 5)

c:運営管理機関から加入者の投資状況等情報収集している割合(有効回答503)

 運営管理機関から情報収集・・・69.4%(有効回答349)
 情報収集していない・・・・・・30.6%(有効回答154)

d:「情報収集」の収集内容(有効回答者342、複数回答による有効回答635)

 従業員の資産配分状況や実績など・・・83.3%(有効回答285)
 従業員の運用指図状況など・・・・・・55.3%(有効回答189)
 HP、コールセンターの利用状況・・・44.2%(有効回答151)
 その他・・・・・・・・・・・・・・・ 2.9%(有効回答 10)

e:定年退職者の給付状況(給付選択)の把握(有効回答427)

 全く把握していない・・・・・・・・76.1%(有効回答325)
 運営管理機関などを通じて把握・・・23.9%(有効回答102)

次回も引き続き企業年金連合会の「確定拠出年金に関する実態調査」結果概要から「確定拠出年金等の企業年金実態調査(9)」として調査結果をご紹介します。

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確定拠出年金等の企業年金実態調査(7)
今回も引き続き企業年金連合会の「確定拠出年金に関する実態調査」結果概要から「確定拠出年金等の企業年金実態調査(7)」として調査結果をご紹介します。

◆ 老齢給付金の受取規定

a:年金受取方法(有効回答521)

 複数年の選択可能な受取年数を定めている・・・59%(有効回答310)
 5~20年の範囲で自由に定める・・・・・・・29%(有効回答152)
 受取年数を一つに定めている・・・・・・・・・ 7%(有効回答 35)
 その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5%(有効回答 24)

b:一時金受取方法(有効回答506)

 25%、50%、100%のように受取割合を定める・・・51%(有効回答263)
 受給者が受取割合を自由に定める・・・・・・・・・・・・37%(有効回答185)
 受取割合をひとつに定めている・・・・・・・・・・・・・10%(有効回答 49)
 その他・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2%(有効回答  9)

上記「a」の「年金受取方法」によると9割近くが年金支給期間を複数または一定の範囲から決めることができる自由度の高い制度となっています。

上記の回答では明らかではありませんが、確定拠出年金の運用商品に生命保険会社の利率保証型の保険商品(元本確保型商品でいわゆるGIC)が選定されている場合は、終身受取も可能になっている場合が多いと思われます。

また、「受取年数を一つに定めている」は、厚生年金保険の支給開始年齢までのつなぎ年金として「5年」だけにしているものがあると思われます。

「b」の「一時金受取方法」も「a」の回答と同様に9割近くが受取割合(選択割合)の自由度が高い制度となっていますが、この調査項目が受給権取得時に限定したものか、年金開始後の選択も含むものかはっきりしません。

次回も引き続き企業年金連合会の「確定拠出年金に関する実態調査」結果概要から「確定拠出年金等の企業年金実態調査(8)」として調査結果をご紹介します。

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確定拠出年金等の企業年金実態調査(6)
今回も引き続き企業年金連合会の「確定拠出年金に関する実態調査」結果概要から「確定拠出年金等の企業年金実態調査(6)」として調査結果をご紹介します。

◆ 費用負担状況

a:加入者に対する費用負担(運用に関する手数料はのぞく)(有効回答520)

 負担はない・・・・・・97.7%(有効回答508)
 一部徴収している・・・ 2.3%(有効回答 12)

b:受給者に対する費用負担(運用に関する手数料はのぞく)(有効回答501)

 受給者の負担はない・・・・・・・・・60.3%(有効回答302)
 受給者から一定額を徴収している・・・39.7%(有効回答199)

上記「a」の「加入者に対する費用負担」では、「一部徴収している」という回答が例外的な取扱いとみなされるくらい「負担がない」という回答が圧倒的な占率になっていますが、実態は運用に関する費用も含めて加入者に負担させないケースが一般的であろうと思われます。

「a」に対して「b」の「受給者に対する費用負担」では、4割近くが「受給者から一定額を徴収している」とされています。

個人的には「a」の回答とは全く逆に、受給者が負担するケースが圧倒的な占率になると思っていましたので、運用に関する手数料を除いているにしても6割以上が「受給者の負担はない」と回答されていることに驚いてしまいました。

老齢給付金の年金選択率が低いうちは、コスト負担面で大きな問題にはならないでしょうが、終身を含めた長期の支給期間が選択できる年金の選択率が高くなったとき、超長期にわたって一部とはいえコスト負担しつづけることが、企業にとって大きな負担になるだけでなく、一時金を選択した者との公平性が損なわれると思います。

手数料負担の規約変更は、退職者も関係するため現実的には非常に困難です。

したがって、確定拠出年金制度を導入するときは年金支給期間の設定を含むあらゆる観点から手数料負担者と負担割合について慎重に検討されることをお勧めします。

c:徴収している場合の方法(有効回答195)

 振込みにかかる手数料を徴収・・・45.6%(有効回答89)
 口座維持の手数料を徴収・・・・・45.1%(有効回答88)
 その他・・・・・・・・・・・・・ 9.2%(有効回答18)

「c」のとおり「徴収している場合の方法(費目?)」は、「振込み」と「口座維持」の2つの手数料で9割以上を占めており、その他の費目はほとんどありません。

次回も引き続き企業年金連合会の「確定拠出年金に関する実態調査」結果概要から「確定拠出年金等の企業年金実態調査(7)」として調査結果をご紹介します。

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確定拠出年金LIVE! | 21:43:41 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金等の企業年金実態調査(5)
今回も引き続き企業年金連合会の「確定拠出年金に関する実態調査」結果概要から「確定拠出年金等の企業年金実態調査(5)」として調査結果をご紹介します。

◆ 掛金の設定方法と事業主返還

a:掛金の算定方法(有効回答513)

 一律定率・・・・・・・・・・・・・・43.1%(有効回答221)
 職種・資格・等級で段階的に設定・・・39.8%(有効回答204)
 一律定額・・・・・・・・・・・・・・14.6%(有効回答 75)
 定額と定率との組合せ・・・・・・・・ 2.5%(有効回答 13)

上記「a」の「掛金の算定方法」の回答では、「一律定率」(「給与等に対する定率」と思われる)が4割以上あるものの、規約承認基準に抵触するような「職種・資格・等級で段階的に設定」が4割近くあります。

おそらく「職種・資格・等級で段階的に設定」とは「ポイント制」によるものと思われますが、調査票の選択肢の文言はもう少し配慮すべきだと思います。

「一律定率」が「給与等に対する定率」で、「職種・資格・等級で段階的に設定」が「ポイント制」であると理解すると、他のさまざまな調査と比較すると妥当な占率です。

確定拠出年金制度が他の制度、特に確定給付型の企業年金制度と併用される場合は、企業年金制度の掛金の算定方法も同じ「給与等に対する定率」または「ポイント制」になっているでしょう。

b:確定拠出年金制度導入時の想定利回り分布(有効回答357)

 0%・・・・・・・・・・・・・ 2.5%(有効回答  9)
 0.0%超~1.0%以下・・・ 5.3%(有効回答 19)
 1.0%超~1.5%以下・・・ 7.8%(有効回答 28)
 1.5%超~2.0%以下・・・29.4%(有効回答105)
 2.0%超~2.5%以下・・・38.4%(有効回答137)
 2.5%超~3.0%以下・・・10.4%(有効回答 37)
 3.0%超~5.0%以下・・・ 5.6%(有効回答 20)
 5.0%超~・・・・・・・・・ 0.6%(有効回答  2)
(参考)「想定利回りなし」が、上記とは別に127件あります。また想定利回りの平均は、2.26%とされています。

確定拠出年金の掛金額を設定するために必要となる「想定利回り」の分布は上記「b」のとおりですが、1.5%超~2.5%以下の範囲で7割近くになります。

想定利回りの平均が2.26%とされていますが、こういうケースでの平均値に意味はなく、もう少し詳細な度数分布による最頻値(mode)を明らかにすべきで、現実的には2.0%または2.5%に集中しているのではないかと思われます。2.0%以上2.5%以下の範囲は、0.1%刻みの調査が必要です。

なお、「想定利回りなし」が127件もあり、有効回答357件を含めたすべての回答の4分の1以上に達し、これは今後の確定拠出年金制度を導入する際の大きな警笛だと考えます。

従来からの退職給付制度の有無にかかわらず、少なくとも想定利回りと掛金額により確定拠出年金の予想給付額を算出・把握することは必要です。

従来からの退職給付制度がある場合は、当該退職給付制度のモデル退職給付額をベースに確定拠出年金制度への移行割合に応じて計算される額と確定拠出年金の予想給付額が等しくなるように想定利回りと掛金額を設定することが必要になります。

また、退職給付制度がない場合でも、従業員に対する人事政策上の評価体系と財務上の長期・継続的な資金確保の観点からも想定利回りと掛金額による確定拠出年金の予想給付額の算出は必要になります。

さらに、確定拠出年金導入時の労使合意条件の決定や導入後の継続教育メニュー決定(想定利回りを下回る運用状況にある加入者群については少なくとも継続教育の対象者としての認識が必要)の観点からも確定拠出年金の予想給付額を算出するための想定利回りは、非常に重要な位置づけにあります。

確定拠出年金制度の導入をお勧めするほとんどの運営管理機関や年金数理人、コンサルタントは、これらのことを十分に承知されているはずですが、導入する企業と加入者のために適切な制度設計をすることが求められます。

c:拠出限度額への到達状況(有効回答508)

 全員が限度額以内・・・・・・78.1%(有効回答397)
 限度額に達し調整している・・21.9%(有効回答111)

d:うち調整している企業の対応(有効回答107)

 超過分は前払いで現金支給・・・・・・・61.7%(有効回答66)
 退職一時金、確定給付型制度に反映・・・28.0%(有効回答30)
 その他・・・・・・・・・・・・・・・・10.3%(有効回答11)

上記「c」の「拠出限度額への到達状況」によると、8割近くが「全員が限度額以内」とされていますが、これが上記の想定利回りによる確定拠出年金の予想給付額を算出した掛金額をベースとするものであれば良いのですが、「b」の「想定利回りなし」127件の回答との相関関係を見てみたいものです。

さて、以前の拠出限度額引上げのときも「限度額に達している」割合が3割近くになったときに拠出限度額引上げの方向性が出たように記憶していますが、初の5年目の見直し時期である今回はどうでしょうか。

引上げの判断材料はいくつかあると思います。
例えば、拠出限度額を超過している加入者数が一定の占率を超えている規約の割合、さらには企業が準備している退職給付制度が確定拠出年金制度だけか、他の制度と併用されているかなど、それぞれの相関関係も含めて判断材料になります。

また、「c」で8割近くが「全員が限度額以内」となっているのは、実は既存の退職給付制度から確定拠出年金制度に移行する際に拠出限度額の関係から「全員が限度額以内」となる範囲でしか移行できなかったということもあると思います。

「d」の回答では、拠出限度額超過分を「調整している企業の対応」として「退職一時金、確定給付型制度に反映」が3割弱、「超過分は前払いで現金支給」が6割以上になっています。

企業年金連合会は「c」「d」の回答から「約2割の規約で拠出限度額へ達している加入者がおり、その6割が現金で精算となっている。退職給付の積立が十分に行われていないおそれがある。→法律改正が期待される」とコメントされていますが、拠出限度額の引上げがすべての問題解決になるわけではありません。

現金精算になるのは、掛金が「給与等に対する定率」または「ポイント制」により算定される制度で、給与やポイントが高い一部の加入者の拠出限度額が超過するためだと考えられます。

これは、既存の退職給付制度から確定拠出年金制度への移行割合の設定が想定利回りに基づき算定されていなかった、もしくは算定の精度が低かったのではないかと思われます。

拠出限度額に関する調査は、もう少し回答内容のそれぞれの相関関係がわかるような工夫をしていただくと原因分析も精緻になります。

e:事業主返還規定の有無(有効回答515)

 返還の規定がある・・・64.7%(有効回答333)
 返還の規定はない・・・35.3%(有効回答182)

f:事業主返還規定がある場合の内容(有効回答309)

 勤続3年未満は全員掛金返還・・・94.8%(有効回答293)
 勤続年数で返還率を規定・・・・・ 5.2%(有効回答 16)

事業主返還金に関する「e」「f」の回答のうち、前払い退職金との選択制がある場合には「返還の規定がない」はずですので、前回の「b」よる「確定拠出年金加入選択制の有無」で「加入選択制なし」の有効回答が347件でしたので、ほとんどの規約で「返還の規定がある」ことになります(347分の333として約96%以上)。

なお、「f」に回答の選択肢が2つしか設けられていませんが、退職事由(懲戒解雇、自己都合退職など)によって返還の対象となる勤続年数や返還率を規定しているケースもあるはずです。

今後の調査においては選択肢を増やすなどの配慮が必要です。
なお、事業主返還の対象勤続年数や返還率が、懲戒解雇と自己都合退職いずれも同じであるケースが多く見受けられますが、一般的な就業規則等の規定内容から考えて退職事由による違いがあってしかるべきです。

次回も引き続き企業年金連合会の「確定拠出年金に関する実態調査」結果概要から「確定拠出年金等の企業年金実態調査(6)」として調査結果をご紹介します。

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確定拠出年金LIVE! | 17:57:13 | Trackback(0) | Comments(0)

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