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GOROGOROWIN

Author:GOROGOROWIN
経歴:企業年金の事務・システム企画や制度引受・管理業務に永年携わり、関連組織の統合・新設や事業会社の立上げによる事務・システムの構築と運用を行ってきました。現在は内部検査業務に従事しています。

専門:確定拠出年金をはじめとする企業年金の契約引受業務、保全業務の運用と事務・システム構築のアドバイスやコンサルティング、運用スタッフに対するコーチングを専門としています。

保有資格:
社会保険労務士(法3条の有資格者)
1級企業年金総合プランナー(DCプランナー)
宅地建物取引主任者 など

趣味:熱帯魚飼育・観賞、ゴルフ、料理を作ること・食べること、音楽鑑賞(ZARD、Celine Dion等)

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確定拠出年金企業型年金規約の解説(第34条~第37条)
今回は、確定拠出年金企業型年金規約の死亡一時金に係る第34条(支給要件)、第35条(一時金の額)、第36条(遺族の範囲及び順位)、第37条(給付の制限)を解説します。



第4節 死亡一時金
(支給要件)
第34条 死亡一時金は、加入者又は加入者であった者が死亡したときに、その者の遺族に再委託運営管理機関の裁定に基づいて支給する。

解 説
① 法第40条(支給要件)に基づく規定です。



(一時金の額)
第35条 死亡一時金の額は、その支給を請求した者の個人別管理資産に係るすべての運用の方法に係る資産が現金化された日における個人別管理資産額とする。

解 説
① 令第5条(給付の額の算定方法に関する基準)第1項第2号、規則第4条(企業型年金の給付の額の算定方法の基準)第2項第3号に基づく規定です。

② 全額が一時に支給されるものであり、分割して支給することはできません。



(遺族の範囲及び順位)
第36条 死亡一時金を受けることができる遺族は、次に掲げる者とする。ただし、死亡した者が、死亡する前に、配偶者(届出をしていないが、死亡した者の死亡の当時事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。以下同じ。)、子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹のうちから死亡一時金を受ける者を指定してその旨を再委託先運営管理機関に対して表示したときは、その表示したところによる。
 (1) 配偶者
 (2) 子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって、死亡した者の死亡の当時主としてその収入によって生計を維持していた者
 (3) 前号に掲げる者のほか、死亡した者の死亡の当時主としてその収入によって生計を維持していた親族
 (4) 子、父母、孫、祖父母又は兄弟姉妹であって第2号に該当しない者
2 前項本文の場合において、死亡一時金を受けることができる遺族の順位は、同項各号の順位により、同項第2号及び第4号に掲げる者のうちにあっては、同号に掲げる順位による。この場合において、父母については養父母、実父母の順とし、祖父母については養父母の養父母、養父母の実父母、実父母の養父母、実父母の実父母の順とする。
3 前項の規定により死亡一時金を受けることができる遺族に同順位者が2人以上あるときは、死亡一時金はその人数によって等分して支給する。
4 死亡一時金を受けることができる同順位者が2人以上あるときは、その1人のした請求は、全員のためその全額につきしたものとみなし、その1人に対してした支給は、全員に対してしたものとみなす。
5 死亡一時金を受けることができる遺族がないときは、死亡した者の個人別管理資産の額に相当する金銭は、死亡した者の相続財産とみなす。
6 死亡一時金を受けることができる者によるその権利の裁定の請求が死亡した者の死亡の後5年間ないときは、死亡一時金を受けることができる遺族はないとみなして、前項の規定を適用する。

解 説
① 法第41条(遺族の範囲及び順位)に基づく規定です。

② 本則第4項は、確定拠出年金に係る法令等には規定していない。



(給付の制限)
第37条 故意の犯罪行為により加入者又は加入者であった者を死亡させた者は、前条の規定にかかわらず、死亡一時金を受けることができない。加入者又は加入者であった者の死亡前に、その者の死亡によって死亡一時金を受けるべき者を故意の犯罪行為により死亡させた者についても、同様とする。

解 説
① 法第42条(欠格)に基づく規定です。

次回は、脱退一時金に係る第38条(支給要件)、第39条(請求手続)を解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 22:09:51 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第30条~第33条)
今回は、確定拠出年金企業型年金規約の障害給付金に係る第30条(支給要件)、第31条(支給の方法)、第32条(年金給付の額の変更)、第33条(失権)を解説します。



第3節 障害給付金
(支給要件)
第30条 加入者又は加入者であった者(個人別管理資産の額がある者に限る。以下この条及び第34条において同じ。)が次の各号のいずれかに該当したときは、その者は、70歳に達する日の前日までに再委託先運営管理機関に障害給付金の支給を請求することができる。
 (1) 加入者又は加入者であった者が、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)から起算して1年6月を経過した日(その期間内にその傷病が治った場合においては、その治った日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至った日を含む。)とし、以下「障害認定日」という。)から70歳に達する日の前日までの間において、その傷病により国民年金法第30条(給付の額)第2項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に至ったとき。
 (2) 加入者又は加入者であった者が、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その傷病(以下この項において「基準傷病」という。)に係る初診日において基準傷病以外の傷病により障害の状態にある場合であって、基準傷病に係る障害認定日から70歳に達する日の前日までの間において、初めて、基準傷病による障害と他の障害とを併合して前号の国民年金法第30条(給付の額)第2項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態に該当するに至ったとき(基準傷病の初診日が、基準傷病以外の傷病(基準傷病以外の傷病が2以上ある場合は、基準傷病以外のすべての傷病)の初診日以降であるときに限る。)。

解 説
① 法第37条(支給要件)第1項、第2項、令第19条(傷害給付金に係る障害の状態)に基づく規定です。



(支給の方法)
第31条 障害給付金は、第28条の規定を準用する。この場合において同項の規定中「老齢給付金」とあるのは「障害給付金」と読み替える。

解 説
① 法第38条(支給の方法)、令第5条(給付の額の算定方法に関する基準)第1項第2号、規則第4条(企業型年金の給付の額の算定方法の基準)第1項第2号ホ、第2項第2号、規約承認基準別紙1―9―(9)―⑤、(10)に基づく規定です。



(年金給付の額の変更)
第32条 障害給付金の受給権者であって、当該裁定を請求した月(支給の方法の変更を行った場合は、最後に変更を申し出た月)以降5年を経過したときは、当該受給権者の申出により第23条第1項、第24条及び第25条の規定に基づく年金給付の額を変更することができる。この場合において同条の規定中「裁定の請求をした」とあるのは「変更の申出をした」と読み替える。

解 説
① 規則第4条(企業型年金の給付の額の算定方法の基準)第1項第2号イに基づく規定です。



(失権)
第33条 障害給付金を受ける権利は、次の各号のいずれかに該当することとなったときは消滅する。
 (1) 受給権者が死亡したとき。
 (2) 個人別管理資産の額がなくなったとき。

解 説
① 法第39条(失権)に基づく規定です。

次回は、死亡一時金に係る第34条(支給要件)、第35条(一時金の額)、第36条(遺族の範囲及び順位)、第37条(給付の制限)を解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 19:55:31 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第26条~第29条)
今回は、確定拠出年金企業型年金規約第26条(支給要件)、第27条(70歳到達時の支給)、第28条(支給の方法)、第29条(失権)を解説します。



第2節 老齢給付金
(支給要件)
第26条 加入者であった者であって、次の各号に掲げる者(個人別管理資産額がある者に限る。ただし、この規約の障害給付金の受給権者を除く。)が、それぞれ当該各号に定める年数又は月数以上の通算加入者等期間を有するときは、その者は、再委託先運営管理機関に老齢給付金の支給を請求することができる。
 (1) 年齢60歳以上61歳未満の者 10年
 (2) 年齢61歳以上62歳未満の者  8年
 (3) 年齢62歳以上63歳未満の者  6年
 (4) 年齢63歳以上64歳未満の者  4年
 (5) 年齢64歳以上65歳未満の者  2年
 (6) 年齢65歳以上の者       1月
2 前項の規定の通算加入者等期間は、法第33条(支給要件)第2項に基づき、次の各号に掲げる期間(その者が60歳に達した日の前日が属する月以前の期間に限る。)を合算した期間をいう。
 (1) 企業型年金加入者期間(この規約以外の企業型年金の加入者期間を含む。)
 (2) 企業型年金運用指図者期間(この規約以外の企業型年金の運用指図者期間を含む。)
 (3) 個人型年金加入者期間
 (4) 個人型年金運用指図者期間

解 説
① 法第33条(支給要件)第1項、第2項、令第18条(通算加入者等期間の計算)に基づく規定です。

(参考)通算加入者等期間には法第83条(その他の者の個人別管理資産の移換)第1項に規定する「その他の者」であった期間は含まれません。



(70歳到達時の支給)
第27条 加入者であった者(個人別管理資産の額がある者に限る。)が老齢給付金を請求することなく70歳に達したときは、その者に老齢給付金を支給する。

解 説
① 法第34条(70歳到達時の支給)、規約承認基準別紙1―9―(6)―④に基づく規定です。



(支給の方法)
第28条 老齢給付金は、年金として支給する。年金支給を開始してから5年以上経過した後、給付の支給を一時に受けることを再委託先運営管理機関に請求したときは、当該請求をした日の属する月の末日の個人別管理資産の額とする。
2 老齢給付金は、前項の規定にかかわらず、給付の裁定請求と同時に再委託先運営管理機関に請求したときに限り、受給権者の選択に応じて、次の各号のいずれかの額として一時金を支給する。
  ア そのときの個人別管理資産の額
  イ 運用方法毎に、当該運用方法に係る個人別管理資産の額に100分の75を乗じて得た額の合計額
  ウ 運用方法毎に、当該運用方法に係る個人別管理資産の額に100分の50を乗じて得た額の合計額
  エ 運用方法毎に、当該運用方法に係る個人別管理資産の額に100分の25を乗じて得た額の合計額
3 受給権者が、第1項及び第2項アの規定により一時金として支給を受けたときは、以後年金として給付を受けることができない。また、第2項イからエまでの規定による一時金を受けた場合の年金の額は、当該個人別管理資産の額から当該一時金の額を控除した額を基準に、第25条に定めるところにより年金の額を算定する。

解 説
① 法第35条(支給の方法)、令第5条(給付の額の算定方法に関する基準)第1項第2号、規則第4条(企業型年金の給付の額の算定方法の基準)第1項第1号ホ、第2項第1号、規約承認基準別紙1―9―(7)―⑤、(8)に基づく規定です。

② 本則第2項の割合は、受給権者の選択に応じて「100分の1~100を乗じて得た額」と規定することもできます。

③ 規則第4条(企業型年金の給付の額の算定方法の基準)第1項第1号ヘ、ト、規約承認基準別紙1―9―(7)―⑥、⑦に基づき、個人別管理資産額が過少となったことにより給付の支給を予定した支給期間で受けることが困難になった場合に支給額を変更することができる旨を規定することができます。



(失権)
第29条 老齢給付金を受ける権利は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときに、消滅する。
 (1) 受給権者が死亡したとき。
 (2) 障害給付金の受給権者となったとき。
 (3) 個人別管理資産の額がなくなったとき。

解 説
① 法第36条(失権)に基づく規定です。

次回は、障害給付金に係る第30条(支給要件)、第31条(支給の方法)、第32条(年金給付の額の変更)、第33条(失権)を解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 23:03:29 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第23条~第25条)
久しぶりにこちらのカテゴリーに戻ってきました。

今回は、確定拠出年金企業型年金規約第23条(年金給付の支給期間)、第24条(年金給付の支給期月)、第25条(年金給付の額)を解説します。



(年金給付の支給期間)
第23条 給付のうち年金として支給されるもの(以下「年金給付」という。)の支給は、これを支給すべき事由が生じた月の翌月から始め、支給期間は、年金給付の請求時に受給権者が選択した次の各号のいずれかとする。
 (1)  5年
 (2) 10年
 (3) 15年
 (4) 20年
2 年金給付の支給は、給付を受ける権利が消滅したときは、前項の規定にかかわらず、当該権利が消滅したときに終了する。

解 説
① 法第31条(年金給付の支給期間等)第1項、令第5条(給付の額の算定方法に関する基準)第1項第1号、規則第4条(企業型年金の給付の額の算定方法の基準)第1項第1号ニに基づく規定です。

② 本則の「支給すべき事由が生じた月」とは、受給権者が支給の請求を行った月です。

③ 支給期間が、終身(保証期間5年以上20年以下の年金商品)を規定することができます。



(年金給付の支給期月)
第24条 年金給付は、受給権者が次の(1)から(5)までの中から選択した年間支給回数に応じて、次の各号に掲げる月の15日(当該15日が金融機関の非営業日に当たるときは、その直前の金融機関の営業日)に、それぞれその前月分までを支給する。
 (1) 年間支給回数を1回として選択したとき  12月
 (2) 年間支給回数を2回として選択したとき  6月及び12月
 (3) 年間支給回数を4回として選択したとき  3月、6月、9月及び12月
 (4) 年間支給回数を6回として選択したとき  2月、4月、6月、8月、10月及び12月
 (5) 年間支給回数を12回として選択したとき 毎月

解 説

① 法第31条(年金給付の支給期間等)第2項、令第6条(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)第1項第4号に基づく規定です。

② 年金給付の支給期月は、受給権者が選択した年間支給回数に応じて毎年一定の時期です。



(年金給付の額)
第25条 年金給付の年金額は、裁定の請求をした月の前月の末日における個人別管理資産額と第23条第1項により選択した支給期間に基づいて算出する。
2 年金給付の年金額は、裁定の請求をした月の前月の末日における個人別管理資産額の2分の1に相当する額を超えず、かつ、20分の1に相当する額を下回らないものとする。
3 各支給期月に支給する年金給付の額は、受給権者の選択に応じて、次の第1号の額に第2号の率を乗じて得た額とする。ただし、最終の支給期月に支給する年金給付の支給後において個人別管理資産が残っているときは、最終支給期月の翌月15日に当該個人別管理資産の額を支給するものとする。
 (1) 第24条の各号に規定する当該支給期月の前月末の個人別管理資産の額
 (2) 当該支給期月の対象となる月数を、裁定の請求をしたときに受給権者が選択した年金給付の支給期間に応じた支給月数から支給済の月数を控除した月数で除した率(少数第6位未満を四捨五入)

解 説
① 令第5条(給付の額の算定方法に関する基準)第1項第1号、規則第4条(企業型年金の給付の額の算定方法の基準)第1項第1号、第2号の各号イ、ロ、ハ、チに基づく規定です。

② 本則の第2節老齢給付金、第3節障害給付金ごとに規定することもできます。

③ 本則第2項は、支給期間が終身の年金商品があるときは除く旨の「ただし」書きが必要です。

④ 本則第3項は、個人別管理資産額を分割して取り崩す際の具体的な計算方法ですが、年金商品があるときは別途規定が必要です。

次回は、老齢給付金に係る第26条(支給要件)、第27条(70歳到達時の支給)、第28条(支給の方法)、第29条(失権)を解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 23:59:50 | Trackback(0) | Comments(0)
労働契約承継法(3.分割時のスケジュール)
労働契約承継法の最後の解説です。

◆ 分割時のスケジュール

分割に係るスケジュールは、関連法令により分割会社と設立会社等が講じなければならない措置等により、必要な期間が異なります。

主な措置、手順は以下のとおりです。

イ)法第7条に基づく協議(以下の「商法等改正法附則第5条に基づく協議」の開始までに行うこと)

会社の分割に際して分割会社に勤務する労働者全体の理解と協力を得るための事前の協議であり、すべての事業場において労働者の過半数で組織する労働組合、該当する労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者との協議等を行うこととされています。

主な協議事項は以下のとおりです。

・会社の分割を行う背景および理由
・会社の分割後の分割会社および設立会社等の負担すべき債務の履行の見込み
・労働者が法第2条第1項第1号に掲げる「承継される営業に主として従事する労働者」に該当するか否かの判断基準
・法第6条の労働協約の承継に関する事項
・会社の分割にあたり、分割会社または設立会社等と関係労働組合または労働者との間に生じた労働関係上の問題を解決するための手続き

ロ)法第6条第2項に基づく労働組合との合意

分割会社と労働組合との間で締結されている労働協約のうち、労働組合法第16条(基準の効力)の基準以外の部分が定められている場合に設立会社等が承継する部分を分割計画書等に記載するときは、分割会社と労働組合との協議により合意することとされています。

ハ)商法等改正法附則第5条に基づく協議

分割会社は、分割計画書等の本店備置(注6)日までに、承継される営業に従事している労働者に対して分割後に当該労働者が勤務することとなる会社の概要、法第2条第1項に掲げる「承継される営業に主として従事する労働者」に該当するか否かの考え方などを十分説明し、本人の希望を聴取して承継の有無、承継の有無による就業形態等について協議するこことされています。

最も時間を要するため十分な協議ができるように時間的余裕をみておく必要があります。

(注6)「分割計画書等の本店備置」とは

分割においても合併と同様に事前開示と事後開示が必要とされており、「分割計画書等の本店備置」は事前開示にあたり、株主総会等の2週間前から株主・債権者・その他利害関係者(根抵当権設定者、継続的供給契約義務者等)の閲覧・謄写のために分割計画書等一定の書類の本店備置が必要とされます。

ニ)分割計画書等の作成・本店備置

ホ)法第2条第1項、第2項に基づく労働者および労働組合に対する通知

通知は、株主総会等の会日の2週間前までに行います。
ただし、簡易分割(注7)によるときは、分割計画書等が作成された日から2週間以内に通知します。

(注7)「簡易分割」とは

分割会社から設立会社等に承継させる財産の価格の合計額が、分割会社の最終の貸借対照表の資産の部に計上した額の合計額の20分の1を超えない場合、承継会社が吸収分割に際して発行する新株の総数が承継会社の発行済株式総数の20分の1を超えない場合の会社分割(物的分割)です。

ヘ)労働者の異議の申出

異議の申出は、法第4条第1項に基づき法第2条第1項第1号に掲げる「承継される営業に主として従事する労働者」であって労働契約が承継されない者は、承継されないことについて書面により異議を申し出ることができます。

ただし、承継される者は、異議を申し出ることがでません(承継されることについて労働者の同意は不要です)。

また、法第5条第1項に基づき法第2条第1項第2号に掲げる「承継される営業以外の営業に主として従事する労働者であって、設立会社等に承継させる労働者」は、承継されることについて書面により異議を申し出ることができます。

異議を申し出る期限日は、株主総会等の会日の2週間前の日から前日までで、上記ホ)による通知がされた日と期限日との間に少なくとも13日間を置かなければなりません。

簡易分割によるときの期限日は、分割期日の前日までになります。

なお、分割会社および設立会社等は、労働者が異議の申出を行おうとしていること、または行ったことを理由として解雇その他不利益な取扱いをしてはなりません。

ト)独占禁止法上の一定の要件に該当した場合は事前相談、法定届出

チ)株主総会等の招集通知発出

リ)株主総会等による分割計画書等の承認

ヌ)債権者に対する異議申述の公告・催告とその後の債権者による異議の申述、その他弁済・担保提供・財産の信託

ル)分割期日

ヲ)分割登記(分割の効力が発生し、分割会社の労働契約を含む権利義務を継承)

ワ)分割無効の訴えの提起期間満了(分割期日の6ヵ月後)

上記の措置、手順の中で「イ)法第7条に基づく協議」~「ル)分割期日」まで少なくとも3ヶ月程度は必要になります。

この間に記録関連運営管理機関と実務的な手続きの連携を取る必要がありますが、上記イ)の協議を開始した時点では第一報を入れ、必要な実務内容とスケジュールや手続き書類を確認する必要があります。

会社分割と労働契約承継法の概要の解説はこれで終わりますが、実務も含めて不明点はご質問ください。

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労働関係法その他の法制 | 16:08:46 | Trackback(0) | Comments(0)
労働契約承継法(2. 承継される労働条件)
労働契約承継法の2回目の解説です。

◆ 承継される労働条件

設立会社等に承継される労働条件は、分割会社から設立会社等に包括承継されるため、そのまま維持されなければなりません。

承継される労働条件は、労働協約、就業規則または労働契約に規定されている労働条件のほか、分割会社と労働者との間で黙示の合意が成立したもの、または民法第92条(任意規定と異なる慣習)の慣習が成立していると認められるもののうち、労働者の待遇に関する部分についても労働契約の内容である労働条件として維持されるものであることとされています。

年次有給休暇の日数、退職金額等の算定などに係る勤続年数も、分割会社におけるものが通算されます。

また、確定拠出年金や適格退職年金、厚生年金基金、確定給付企業年金など外部拠出型の企業年金等の給付要件、水準等が労働契約の内容となっている場合には、労働条件として維持されるものであることとされています。

確定拠出年金や企業年金等は、受託会社や基金等が各法令に従った取扱いを行う必要があるため、分割会社は、労働者に対して分割後の取扱いについての情報提供ならび協議等を行い、受託会社や基金等に対して必要な手続きを行います。

例えば、確定拠出年金の必要な手続きは以下のとおりです。

①分割会社と承継会社を含む複数の事業主が一の企業型年金を実施している場合は、以下の記録関連運営管理機関との実務的な手続きのみです。

②分割会社が実施する企業型年金に設立会社等を追加する場合は、主務大臣の規約変更の承認を受けるとともに以下の記録関連運営管理機関との実務的な手続きが必要です。

③設立会社等が新たに企業型年金を実施する場合は、規約を作成して主務大臣の承認を受けるとともに以下の記録関連運営管理機関との実務的な手続きが必要です。

確定拠出年金の記録関連運営管理機関との実務的な手続きは以下のとおりです。

上記①による場合

分割会社から承継される労働者のうち、企業型年金加入者は、分割会社と承継会社との間での所属会社変更の手続きを行うだけです。記録関連運営管理機関との実務的な手続きの中で最も簡便な手続きです。

ただし、分割会社で退職手当制度からの資産の移換を実施中の場合は、記録関連運営管理機関により推奨する手続きが異なりますが、一般的には分割会社では、加入者資格喪失の手続きと退職手当制度からの未移換資産の一括移換が必要になります。

この場合、承継会社では加入者資格取得手続きと個人別管理資産の移換手続きが必要となります。

また、分割会社では加入者資格喪失手続きをする際に、個人別管理資産を現金化し、承継会社では加入者資格取得手続きをする際に改めて運用方法(運用商品)の選定と運用割合を指定する必要があります。

上記②③による場合

設立会社等の追加と新たな実施という違いはありますが、記録関連運営管理機関との実務的な手続きは、基本的には同じです。

まず、企業属性や制度内容等の登録手続きを行ったうえで、上記①による場合と同様の手続きを行います。

手続き内容やスケジュールは、上記①による場合より多く、時間も要することになります。

次回は「分割時のスケジュール」について解説します。

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労働関係法その他の法制 | 23:33:51 | Trackback(0) | Comments(1)
労働契約承継法(1.労働者等への通知と通知を行う労働者の範囲)
前回の「会社分割」の解説に引き続き、今回から3回にわたって労働契約承継法を解説します。

法律の条文としては、わずか8条のものですが、指針を含めると関連する事項の範囲が広くなりますので、確定拠出年金や適格退職年金、厚生年金基金など外部拠出型である企業年金等の労働条件を承継するための手続上の観点から今回解説する「労働者等への通知と通知を行う労働者の範囲」と次回以降の「承継される労働条件」、「分割時のスケジュール」の解説に限定します。

関連する法令等は以下のとおりです。

・「労働契約承継法」(以下「法」という)
・「労働契約承継法施行規則」(以下「規則」という)
・「分割会社及び設立会社等が講ずべき当該分割会社が締結している労働契約及び労働協約の承継に関する措置の適切な実施を図るための指針(平成12年12月27日労働省告示第127号、労働省令第48号)」(以下「指針」という)
・「事務次官通達(平成12年12月27日労働省発労第78号)」
・「会社の分割に伴う労働契約の承継等に関する法律の施行について(平成12年12月27日労働省発地第81号、労発第248号)」

◆ 労働者等への通知と通知を行う労働者の範囲

営業(注1)を分割する会社(以下「分割会社」という)は、分割にあたって、以下の労働者および労働組合に必要な事項(注2)を書面で通知(注3)しなければなりません。

①承継される営業に主として従事する労働者(注4)

②承継される営業以外の営業に主として従事する労働者であって、「新設分割」する会社(以下「設立会社」という)または「吸収分割」する既存の会社(以下「承継会社」という)に承継させる労働者

③分割会社との間で労働協約を締結している労働組合

(注1)「営業」とは

営業用財産である物および権利だけでなく、得意先、仕入先、のれん、販売の機会、営業上の秘訣、経営等の経済価値のある事実に加えて、一定の営業目的のために組織化され、有機的に一体として機能する財産をいいます。

(例)鉄道会社のバス事業部門とバス事業部門に係る総務・人事部門

(注2)「必要な事項」(法第2条第1項、第2項、規則第1条、規則第3条)

上記の労働者には以下のイ)~リ)の事項、労働組合には以下のニ)~ヘ)、チ)ヌ)ル)ヲ)の事項

イ)上記の労働者が設立会社または承継会社(以下「設立会社等」という)に承継されるという分割計画書(「吸収分割」によるときは「分割契約書」、以下「分割計画書等」という)の記載の有無

ロ)上記の労働者が異議を申し出ることができる期限日

ハ)上記の労働者が①②のいずれに該当するかの別

ニ)分割会社から設立会社等に承継される営業の概要

ホ)分割後の分割会社および設立会社等の名称、所在地、事業内容および雇用することを予定している労働者の数

ヘ)分割を行う時期

ト)分割後の分割会社または設立会社等において上記①②の労働者が従事する予定の業務内容、就業場所その他の就業形態

チ)分割後の分割会社および設立会社等のそれぞれが負担すべき債務の履行の見込みがあること(注5)およびその理由

リ)異議がある場合にはその申出を行うことができること、および異議の申出を受理する部門の名称および所在地または担当者の指名、職名および勤務場所

ヌ)分割会社と上記③の労働組合との間で締結している労働協約が設立会社等に承継されるという分割計画書等の記載の有無
ル)承継される労働者の範囲(労働組合にとって労働者の氏名が明らかとならない場合には労働者の氏名)

ヲ)労働協約を承継させる場合には、設立会社等が承継する労働協約の内容

(注3)「書面による通知」

電子メール、ホームページ等電子媒体によるものは不可。通知者の署名は不要。

(注4)「承継される営業に主として従事する労働者」の判断基準(指針第2の2(3))

「承継される営業に主として従事する労働者」に該当するか否かの判断は、次によります。

(1)分割計画書等を作成する時点で判断する場合

  イ)承継される営業に専ら従事する労働者は該当します。

  ロ)承継される営業以外の営業にも従事する労働者は、それぞれの営業に従事する時間、当該労働者の当該営業における従事時間に関わらずその地位、役割などを総合的に判断して決定します。

  ハ)総務、人事等のいわゆる間接部門に従事する労働者は、上記イ)ロ)の例によって判断して決定します。

(2)分割計画書等を作成する時点で判断することが適当でない場合(分割計画書等を作成する時点で一時的に当該承継される営業に従事している場合または従事していない場合)

  イ)分割計画書等を作成する時点で社命により一時的に承継される営業に従事し、当該社命による業務が終了した場合には承継される営業に主として従事しないことが明らかであるものは、上記①の労働者に該当しません。

    また、育児等のため承継される営業からの配置転換を希望する労働者であって、分割計画書作成時点以前の分割会社との合意により分割計画書作成時点後に承継される営業に主として従事しないことが明らかであるものは、上記①の労働者に該当しません。

  ロ)上記イ)と逆のケースで社命による業務が終了した場合、または分割会社との合意により分割計画書作成時点後に承継される営業に主として従事することが明らかであるものは、上記①の労働者に該当します。

  ハ)分割会社が、合理的な理由がなく会社の分割後に労働者を設立会社等または分割会社から排除することを目的として分割前に配置転換等を意図的に行った場合は、過去の勤務実態に基づき上記①の労働者に該当するか否かを判断します。

(注5)「債務の履行の見込みがあること」の判断基準

分割会社および設立会社等それぞれが負担している債務の履行を行うことができる見込みがある場合でなければ分割を行うことはできません。

次回は「承継される労働条件」について解説します。

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労働関係法その他の法制 | 23:04:33 | Trackback(0) | Comments(0)
会社分割と労働契約の承継
前回記事の『退職給付会計とは』の中で会社分割と労働契約承継について簡単にふれましたが、ご質問いただきましたので、もう少し詳しく解説します。

◆ 会社分割とは

会社分割は、企業の再編成を容易にするために「商法等の一部を改正する法律(平成13年4月1日施行)」(以下「商法等改正法」という)により創設された制度です。

従来の営業譲渡では債務の承継等について債権者等の個別承諾が必要でしたが、会社分割では個別承諾を必要とせず、包括承継が可能(合併と同様)となるなど組織を柔軟に再編成できることになりました。

会社分割の形態には、新設会社に営業を承継させる「新設分割」と既存の会社(休眠会社を含む)に承継させる「吸収分割」の2種類があります。

さらに会社分割を行う際に営業を承継する会社が、承継の対価として株式を発行し、分割した会社に株式を割り当てる場合を「物的分割」、分割した会社の株主に株式を割り当てる場合を「人的分割」といいます。

例えば、「新設分割」で「物的分割」が行われると分割した会社は、分割により新設する会社の完全親会社になります。

このように「商法等改正法」により組織の再編成が柔軟にできるようになる一方で、分割した会社の営業などに従事していた労働者の保護を図る必要がありました。

このため「商法等改正法」の施行と同時に「会社の分割に伴う労働契約の承継等に関する法律」(以下「労働契約承継法」という)の施行により労働者の保護が図られることになりました。

「労働契約承継法」では、分割した会社は分割を理由に労働者を解雇することはできません。

なお、「商法等改正法」による会社分割は、商法第2編(会社)、有限会社法等の各規定を再編成した「会社法」が施行(平成18年5月施行予定)されますので、施行後の会社分割は、「会社法」第757条~第766条によることになります。

次回から数回にわたって、「労働契約承継法」について解説します。

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労働関係法その他の法制 | 19:26:04 | Trackback(0) | Comments(0)
退職給付会計とは
平成12年4月1日以後開始される事業年度から新しい退職給付会計基準が適用されて早や7年度目に入ろうとしています。

当時、一連の企業会計諸基準が変革され、「会計ビッグバン」という言葉で語られていたことが懐かしく思われます。

退職給付会計に限るだけでも、平成10年6月16日に「退職給付に係る会計基準の設定に関する意見書」が企業会計審議会から公表され、その後多くの基準や指針が公表されましたが、確定拠出年金法(平成13年10月1日施行)、確定給付企業年金法(平成14年4月1日施行)の年金二法の施行に伴う「退職給付制度間の移行等に関する会計処理」に係る指針等の公表により、退職給付会計に係る全般的な整備が行われました。

直近では平成17年3月16日に「退職給付に係る会計基準」の一部改正が公表されました。

また、退職給付会計以外にも社会経済情勢の変革に対する会社組織の柔軟な再編と労働者保護という観点から平成13年4月1日には「商法等改正法(会社分割制度)」の施行と同時に「会社の分割に伴う労働契約の承継等に関する法律」が施行され、企業と労働者を取り巻く環境も大きく変わろうとしています。

まず、このカテゴリーでは退職給付会計の概要をみることにより退職給付制度全般の見直しに一つのヒントをご提供できればと思います。

会社組織の再編等については、別のカテゴリーで機会があればふれていきたいと思います。

◆ 退職給付会計とは

退職給付会計とは、退職給付の積立方法や支給方法の違いに関係なく、一定期間の労働対価に基づき、企業が将来負担すべき退職給付額のうち当年度末までに発生している部分を退職給付に関する債務として財務諸表に負債計上するものです。

退職給付会計という共通の基準により年金資産の積立不足の状況や企業の財務状況が明らかになり、企業経営や投資情報等として役割が高まっています。

従来の会計処理は、退職手当制度(退職一時金制度)と企業年金制度により計上方法が異なっていました。

退職手当制度は、就業規則の期末要支給額(期末に在籍する従業員全員が自己都合退職したと仮定したときの企業年金移行分を除く退職金額)の一定割合を退職給与引当金として計上(保守的な企業は、税法上の繰入限度額を越えた額を有税引当)していました。

企業年金制度は、受託機関に掛金として拠出した額をその期の費用として会計処理していました。

また、財務諸表に計上する方法も退職手当制度は退職給与引当金繰入額(=当期末退職給与引当金―当期末に在籍する従業員に係る前期末退職給与引当金)を当期発生費用として損益計算書に計上し、退職給与引当金は貸借対照表に計上していましたが、企業によっては計上する引当金額である要支給額の割合が異なっていました。

企業年金制度は、当期に拠出した掛金を当期発生費用として損益計算書に計上していましたが、企業が将来負担すべき年金資産の不足額等は財務諸表に計上されていませんでした。

なお、掛金は厚生年金基金や適格退職年金など企業年金制度の受託機関が制度ごとの基礎率(予定利率、脱退率、昇給率等)や過去勤務債務等の償却割合に基づき計算した額と手数料で構成されており、複数の制度を実施していると同じ企業の制度でも基礎率や償却割合が制度ごとに異なる場合があります。

このように従来は、退職給付の積立方法や支給方法の違い等によって会計処理はさまざまな方法が採られていました。

次回は、退職給付会計基準の必要性や内容についてみることにします。

退職給付会計に関する他の記事は、カテゴリー退職給付会計 メニューを参照してください。

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退職給付会計 | 23:52:22 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金の制度改正に関する企業担当者の意識調査について
以前解説しました「確定拠出年金の施行状況と企業型年金の運用実態等について」に引き続き、第14回確定拠出年金連絡会議で報告された「確定拠出年金の制度改正に関する企業担当者の意識調査について」から企業担当者の本音と制度の課題をみてみたいと思います。

意識調査の「Q1:確定拠出年金制度導入時の問題点、検討項目」では、「①中途脱退条件・中途引出に制限があること」を挙げた企業担当者が最も多く(81.4%)、以下「②拠出限度額水準が低いこと」(31.4%)、「③従業員の本人拠出ができないこと」(21.5%)と続きます。

つぎに「Q2:制度充実のために望む改正事項」では、Q1と同様に「①中途脱退条件・中途引出に制限があること」が最も占率が高い(85.1%)ですが、「②拠出限度額水準が低いこと」(42.1%)と「③従業員の本人拠出ができないこと」(49.6%)の占率が逆転しています。

ただ、Q2ではQ1より複数回答した企業担当者が多く、続く質問の「最も望む改正事項」として回答を1つに絞ると、「①中途脱退条件・中途引出に制限があること」が67.8%、「②拠出限度額水準が低いこと」が17.4%、「③従業員の本人拠出ができないこと」が13.2%となっており、3分の2以上の企業担当者が中途脱退条件・中途引出制限の緩和を望んでいます。

「②拠出限度額水準が低いこと」に関連して、さらに「Q3:非課税枠の引上げは制度普及のため必要か」では肯定的な回答が83%であるのに対して、自社に対する「Q4:拠出額引上げで貴社の制度割合を高めるか」では肯定的な回答が46%に減少しています。

全般的には非課税枠の引上げを望んでいるものの、振り返って自社として考えると肯定的な回答が半分程度に減少しています。

この結果は、つぎのような要因が考えられます。
・従来からある退職手当制度や企業年金制度そのものの企業間格差の存在
・退職手当制度や企業年金制度を併存させる企業と確定拠出年金制度に一本化した企業との拠出水準格差の存在
・退職金の前払い制度との選択制採用企業と全員加入企業との制度導入方法の相違

「Q5:本人拠出によって従業員の意識が高まるか」と「Q6:老後資金の補完として本人拠出は必要か」では、肯定的回答がいずれも76%、77%と高い占率ですが、Q4の拠出限度額引上げの自社による場合の回答に比べて大幅に増加しており、企業の掛金拠出に代わって本人拠出に制度上の効果を期待しているように思われます。

「Q7:中途引き出し・中途脱退の条件緩和で加入率は上昇するか」では、肯定的回答が81%に達しており、退職金の前払い制度との選択制採用の有無に関わらず、従業員が現状の中途脱退条件・中途引出制限に課題認識を持っていることを多くの企業担当者が感じているものと思われます。

「Q8:加入対象者の範囲拡大で制度は普及するか」については、コメントを省きます。第3号被保険者については、公的年金制度における取り扱いが優先します。

「Q9:制度改正で貴社の制度充実は図れるか」では、肯定的回答が89%に達しています。

このような回答結果から報告資料の総括として制度推進に際する期待、制度充実の意向へのモチベーションの高さを物語っていると報告されています。

しかしながら、「中途脱退条件・中途引出制限」は企業年金等の通算措置(ポータビリティーの拡充)の主旨を阻害することなく、また一方でわずかな資産を煩雑な手続で移換した後も高い手数料を徴収されて少なくとも60歳まで運用しなければならないという課題も解決していかなければならないため、経過を見極めながら段階的な緩和を図っていく必要があると思います。

「拠出限度額水準」は、企業の制度導入方法による今後の掛金拠出の推移および公的年金制度と私的年金制度の標準的な給付水準や税制との関係を考慮のうえ検討していくことが望ましいと思います。

「従業員の本人拠出」については、2005年10月の法改正により、企業年金の本人拠出分も移換できることになりましたが、二重課税(注)の問題もあり、税制面や実務面(特に記録関連運営管理機関のシステム面)で十分な検討が必要です。

また、企業側では現状の退職給付制度見直しの際に債務の圧縮による企業財務の健全化の観点だけではなく、従業員の老後資金の確保に資する観点からも必要な検討、検証を行うことが望まれます。

特に退職金の前払い制度は、老後資金の確保の面で危惧される点も多く、また法定複利費の企業負担が必要になるなど、導入にあたっては確定拠出年金制度加入者との公平性の確保を含めて従業員側と幅広い意見交換のうえの合意に基づいて実施する必要があります。

(注)企業年金の本人拠出分は、給与所得課税後の拠出であるため、給付時の退職所得または雑所得課税において本人拠出相当額は控除されるが、確定拠出年金制度に移換後は控除されないため、拠出時と給付時の二重課税となる。

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確定拠出年金LIVE! | 00:33:40 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第21条~第22条)
今回は、確定拠出年金企業型年金規約第21条(給付の種類)と第22条(裁定及び支給)を解説します。



第6章 給付の額及び支給方法
第1節 通則
(給付の種類)
第21条 この規約の給付は、次のとおりとする。
 (1) 老齢給付金
 (2) 障害給付金
 (3) 死亡一時金
 (4) 脱退一時金

解 説
① 第6章の各規定は、法第3条(規約の承認)第3項第9号、法第4条(承認の基準等)第1項第6号、令第5条(給付の額の算定方法に関する基準)、規則第4条(企業型年金の給付の額の算定方法の基準)、法第30条(給付の額)、令第6条(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)第1項第2号、規約承認基準別紙1―9に基づく規定です。

② 第6章において給付の額の算定方法および支給方法が特定の者について不当に差別的でないこと。

③ 本則第21条は、法第28条(給付の種類)、法附則第2条の2(脱退一時金)第1項、規約承認基準別紙1―9規約承認事項(参考)に基づく規定です。



(裁定及び支給)
第22条 給付を受ける権利は、その権利を有する者(以下「受給権者」という。)の請求に基づいて、再委託先運営管理機関が裁定する。
2 資産管理機関は、再委託先運営管理機関の裁定に基づいて、その請求をした受給権者に給付金を支給する。
3 資産管理機関が、受給権者に給付金を支給するときは、当該受給権者が指定した金融機関の預金口座に振り込む方法による。

解 説
① 法第29条(裁定)、法第33条(支給要件)第3項、法第37条(支給要件)第3項、法第40条(支給要件)、法附則第2条の2(脱退一時金)第2項に基づく規定です。

今回も解説は、関係する法令等を列挙しただけですが、企業型年金規約雛型のすべての条項と解説に列挙した各法令等を比較してみると確定拠出年金法全体の概要が把握できると思います。

DCプランナーやDCアドバイザーの受験を予定されている方は参考にしてください。

次回は、年金給付に係る第23条(年金給付の支給期間)、第24条(年金給付の支給期月)、第25条(年金給付の額)を解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 23:01:21 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第19条~第20条)
今回は、確定拠出年金企業型年金規約第19条(事業主の責務)と第20条(個人別管理資産額の通知)を解説します。

ようやく全62条の3分の1近くまできました。



(事業主の責務)
第19条 事業主は、加入者等に対し、加入者等が行う前条第1項の運用の指図に資するため、加入者等がその資格を取得した時に、次に掲げるものに関する研修会の開催及び資料の提供を行うこととし、その他少なくとも1年に1回以上の研修会の開催及び資料の提供を行う等必要に応じた措置を講ずるよう努めなければならない。
 (1) 確定拠出年金制度等の具体的な内容
  ① わが国の年金制度の概要、改正等の動向及び年金制度における確定拠出年金の位置づけ
  ② 確定拠出年金制度の概要(次のアからキまでに掲げる事項)
   ア 制度に加入できる者とその拠出限度額
   イ 運用商品(法第23条(運用の方法の選定及び提示)第1項に規定する運用の方法をいう。以下同じ。) の範囲、加入者等への運用商品の提示の方法及び運用商品の預替え機会の内容
   ウ 給付の種類、受給要件、給付の開始時期及び給付(年金又は一時金別)の受取方法
   エ 加入者等が転職又は離職した場合における資産の移換の方法
   オ 拠出、運用及び給付の各段階における税制措置の内容
   カ 事業主、国民年金基金連合会、運営管理機関及び資産管理機関の役割
   キ 事業主、国民年金基金連合会、運営管理機関及び資産管理機関の行為準則(責務及び禁止行為)の内容
 (2) 金融商品の仕組みと特徴預貯金、信託商品、投資信託、債券、株式、保険商品等それぞれの金融商品についての次の事項
   ア その性格又は特徴
   イ その種類
   ウ 期待できるリターン
   エ 考えられるリスク
   オ 投資信託、債券、株式等の有価証券や変額保険等については、価格に影響を与える要因等
 (3) 資産の運用の基礎知識
   ア 資産の運用を行うに当たっての留意点(すなわち金融商品の仕組みや特徴を十分認識した上で運用する必要があること)
   イ リスクの種類と内容(金利リスク、為替リスク、信用リスク、価格変動リスク、インフレリスク等)
   ウ リスクとリターンの関係
   エ 長期運用の考え方とその効果
   オ 分散投資の考え方とその効果

解 説
① 法第22条(事業主の責務)(事業主の責務)、令第3条(企業型年金に係る規約に定めるその他の事項)第1項第3号、法令解釈第2、規約承認基準別紙1―12―ウに基づく規定です。

② 法第22条に基づく措置は、法第97条(加入者等の運用の指図に資する措置)により運営管理機関に委託することができます。



(個人別管理資産額の通知)
第20条 再委託先運営管理機関は、加入者等に対し、法第27条に基づき、毎年4月に、当該加入者等に係る次の各号に定める事項の通知を行うこととする。
 (1) 直前の事業年度の末日(以下「今期日」という。)における個人別管理資産の額
 (2) 今期日における運用の指図に係る運用の契約ごとの持分に相当する額
 (3) 前回の通知において第1号の規定により今期日とされた日(以下「前期日」という。)における個人別管理資産の額
 (4) 前期日における運用の指図に係る運用の契約ごとの持分に相当する額
 (5) 前期日から今期日までに拠出された各月ごとの掛金の額及び掛金を拠出した者の名称
 (6) 過去に拠出された掛金の総額
 (7) 前期日から今期日までの間に運用の指図の変更を行った場合にあっては、当該変更の内容
 (8) 前期日から今期日までの間に加入者等が個人別管理資産から負担した事務費その他の費用の内容及びそれを負担した年月日
 (9) 前期日から今期日までの間に企業年金制度若しくは退職手当制度からその資産の全部若しくは一部の移換が行われたとき又は厚生年金基金の脱退一時金相当額、確定給付企業年金の脱退一時金相当額又は企業年金連合会の規約で定める年金給付等積立金若しくは積立金(以下「脱退一時金相当額等」という。)の移換が行われたときは、その年月日、移換額、通算加入者等期間に算入された期間その他移換に関する事項

解 説
① 法第27条(個人別管理資産額の通知)、規則第21条(加入者等への通知事項)に基づく規定です。

今回は解説より規約の雛型にボリュームがありますが、「事業主の責務」や「個人別管理資産額の通知」は法令等に基づく定型的な規定でいずれの記録関連運営管理機関の雛型もほぼ同様の内容だと思います。

次回は、規約のメインである「給付の額と支給方法」から第21条(給付の種類)と第22条(裁定及び支給)を解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 22:53:39 | Trackback(0) | Comments(0)
海外派遣者の公的年金制度、確定拠出年金の取扱いと社会保障協定
今回は、海外勤務(派遣)される方から確定拠出年金の取扱いについてご質問いただきましたので少し範囲を広げて、海外に派遣または居住された場合の厚生年金保険や国民年金等の公的年金制度や確定拠出年金の取扱いがどのようになるか、各国と締結された社会保障協定との関係を含めて解説します。

(以下の解説を補足改訂しました)

近年のグローバルな経済依存関係や様々な人的交流の進展とともに日本の事業主により海外に派遣される被用者や海外に居住される方が年々増加する傾向にあります。

これに比例して海外に派遣された方が日本と相手国双方の年金制度を二重に適用されるケースが増えています。

年金制度が二重に適用されると、事業主ならびに被用者の保険料負担が増加するだけでなく、せっかく加入しても派遣期間によっては相手国の年金制度の受給資格期間を満たすことができずに掛け捨てになっています。

このような二重適用防止のため、ようやく2000年2月にドイツとの間で社会保障協定が発効しました。

その後、イギリス(2001年2月)、韓国(2005年4月)、アメリカ(2005年10月)との協定も発効し、2006年度中にはベルギー、フランスとの協定も発効予定で、カナダ、オーストラリア、オランド等とも現在交渉中です。

社会保障協定は、日本と相手国の二国間だけの協定であるため、それぞれの協定の細部は若干異なりますが、二重適用防止という基本的な内容は全ての協定に共通しています。

具体的な内容をドイツの場合を例にしてみると、日本からドイツに一時的に派遣(注1)された場合は、申請(注2)によりドイツの年金制度の加入を免除し、日本の年金制度に引き続き加入することができます。

また、ドイツの年金制度に加入した場合は、日本の年金制度には加入できませんが、ドイツの年金制度の加入期間は、日本の年金制度の加入期間に通算(注3)されます。


(注1)
原則として5年を超えない期間が予定される場合で、5年を超えたときは再申請により引き続き免除が認められる場合もあります。

5年の起算日は、協定発効日以降の現に派遣された日からです。
したがって、発効日以前から派遣されている方は発効日から起算されます。

また、ドイツから日本に帰国または他の国に派遣されて再度ドイツに派遣されても5年の起算日は再度派遣された日からです。

なお、5年の期間計算方法はドイツとの協定では暦月計算ですが、他の国は日から日により計算されます。

(注2)
厚生年金保険被保険者の場合は適用事業所から、国民年金被保険者の場合は本人からそれぞれ社会保険事務所に「適用証明書交付申請書」を提出して申請し、交付された「適用証明書」を相手国の事業所または保険者に提出します。

(注3)
ドイツの年金制度の加入期間は、日本の年金制度の加入期間とみなされます。
国民年金であれば合算対象期間となり、受給資格を得るための加入期間に通算されますが、保険料が拠出されていないため年金額の計算の対象にはなりません。

ただし、ドイツの年金制度の受給資格を得られればそれぞれの加入期間に応じて両国から年金を受給することができます。

また、ドイツの年金制度に加入すると厚生年金保険の被保険者であった方(例えば夫)は、厚生年金保険に加入できないため、被扶養配偶者(例えば妻)は「第3号被保険者」ではなくなります。

したがって、一時的な派遣の場合は通算措置がある場合でも相手国の年金制度の加入免除を申請したほうが望ましいといえます。

なお、イギリス、韓国との間では加入期間の通算措置はありません。


確定拠出年金制度は公的な年金制度ではないため、社会保障協定の年金制度の対象には含まれませんが、企業型確定拠出年金の加入者が相手国の年金制度に加入した場合は、厚生年金保険の被保険者でなくなるため、企業型確定拠出年金の加入資格を喪失します。

この場合、相手国の年金制度に加入している期間は個人型確定拠出年金に移換して運用指図者になる必要があります。

相手国の年金制度の加入免除を申請し、引き続き厚生年金保険の被保険者である場合は、企業型確定拠出年金も引き続き加入者となることができます。

個人型確定拠出年金の加入者が、社会保障協定締結国の年金制度の加入免除を申請した場合は、個人型確定拠出年金も引き続き加入者となることができます。

個人型確定拠出年金の加入者である第1号被保険者が、社会保障協定締結国以外に派遣または居住した場合(国内に住民票がない場合)は、海外居住者として国民年金の被保険者資格と個人型確定拠出年金の加入者資格を喪失(注4)し、個人型確定拠出年金の運用指図者となります。

個人型確定拠出年金の加入者である第2号被保険者は、二重加入となりますが引き続き厚生年金保険の被保険者であれば、個人型確定拠出年金の加入資格は喪失しません。

(注4)
国民年金は、「日本国籍があり、日本国内に住所を有しない20歳以上65歳未満の者」として任意加入被保険者になることができます。

ただし、国民年金の任意加入被保険者になっても個人型確定拠出年金の加入者になることはできません。


このように社会保障協定締結国については、一時的な派遣、居住であれば二重適用が防止できるとともに確定拠出年金も引き続き加入できますが、日本の締結国の数は欧米諸国に比べて非常に少ないのが現状です。

国内では、昨年10月の法改正により企業年金制度間のポータビリティー(通算措置)が拡充されましたが、今後ますます増加する海外との経済的、人的な交流を補完する制度作りも急がれます。

特にアジアでは韓国だけですが、交流が活発なASEAN諸国とも積極的に締結交渉を行うべきでしょう。

フィリピンからも協議の申し入れがありますので、厚生労働省の今後の取り組みが注目されます。

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確定拠出年金Q&A | 00:18:32 | Trackback(1) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第15条~第18条)
いよいよ明日から仕事始め!
今年もがんばっていきまっしょっい!

今日は、寄り道の多かった確定拠出年金企業型年金規約の解説です。

今回は第15条~第18条の運用方法の提示及び運用の指図についてです。



第5章 運用方法の提示及び運用の指図
(運用の方法の選定及び提示)
第15条 加入者等が選定することができる運用の方法は、委託先運営管理機関が選定した以下に掲げる金融商品とする。
 (1) A銀行の定期預金(△年定期)
 (2) B銀行の割引金融債
 (3) C証券会社が販売するMMF
 (4) 郵便局の定額郵便貯金

解 説
① 法第3条(規約の承認)第3項第8号、法第4条(承認の基準等)第1項第4号、令第6条(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)第1項第2号、法第23条(運用の方法の選定及び提示)第1項、令第12条第1項、令第15条(運用の方法)、令第16条(元本確保の運用方法)、規則第18条(運用の方法の選定基準)、規約承認基準別紙1―8に基づく規定です。

② 運用の方法の数または種類が特定の者について不当に差別的なものでない必要があります。

③ 運用商品を個別に列挙する方式の他、令第15条(運用の方法)に基づく条数等で規定することもできます。
  商品追加が想定される場合は、後者のほうが望ましいと思います。
(例)確定拠出年金法施行令第15条第1項第1号イに掲げる預金の預入



(運用の方法の除外)
第16条 委託先運営管理機関は、前条に規定する運用方法から運用の方法を除外しようとするときは、当該除外しようとする運用の方法を選択して運用の指図を行っている加入者等の同意を得なければならない。
 ただし、当該運用の方法に係る契約の相手方が欠けたこと又は以下の事由により当該運用の方法を除外しようとするときは、この限りでない。
 (1) 運用の方法が令第十五条第一項第三号ル、ソ又はツに掲げる方法である場合にあっては、投資法人(投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)第二条第十九項に規定する投資法人をいう。)が同法第二百十六条の規定により同法第百八十七条の登録の取消しを受けたこと。
 (2) 運用の方法に係る契約の相手方について破産手続開始の決定があったこと。

解 説
① 法第26条(運用の方法の除外に係る同意)、規則第20条の2(運用の方法の除外)に基づく規定です。

② 除外の他、運用の方法の追加について法第23条(運用の方法の選定及び提示)第1項、令第15条(運用の方法)に基づき規定することもできます。



(運用の方法に係る情報の提供)
第17条 加入者等は、委託先運営管理機関から、第15条の規定により選定し、提示した運用の方法について、それぞれを選定した理由のほか次の各号に定める事項に関する情報の提供を受ける。
 (1) 運用の方法の内容(次の①から③までの事項を含む。)
   ① 利益の見込み(利益の見込みを示すことが困難である場合にあっては、その旨)及び損失のできる能性に関する事項
   ② 運用の方法に係る資金の拠出の単位又は上限額があるときは、その内容に関する事項
   ③ 運用の方法に係る利子、配当その他の利益の分配方法に関する事項
 (2) 運用の方法に係る過去10年間(当該運用の方法の過去における取扱期間が10年間に満たない場合にあっては、当該期間)の利益又は損失の実績
 (3) 加入者等個々の持分の計算方法
 (4) 選定又は変更した場合に必要となる手数料その他の費用及びその負担の方法
 (5) 預金保険制度、農水産業協同組合貯金保険制度及び保険契約者保護機構の適用の有無
 (6) 金融商品の販売等に関する法律(平成12年法律第101号)第3条第1項各号に規定する重要事項
 (7) その他加入者等が運用の指図を行うために必要な情報

解 説
① 法第24条(運用の方法に係る情報の提供)、規則第20条(運用の方法に係る情報の提供)第1項に基づく規定です。

② 情報提供すべき具体的な内容は法令解釈第3に基づきます。



(運用の指図)
第18条 加入者等は、その給付に充てるべきものとしてこの規約において積み立てられた資産(以下「個人別管理資産」という。)について、次の各号の規定に基づき、再委託先運営管理機関の定める方法により運用の指図を行う。
 (1) 加入者等は、自己の個人別管理資産の全額について、選定した運用の方法ごとに配分する割合を定め、再委託先運営管理機関に運用の指図を行う。
 (2) 現に運用の指図を行っている個人別管理資産について、運用の方法又は割合を変更するときは、現に運用の指図を行っている運用の方法及び割合と変更後の運用の方法及び割合を再委託先運営管理機関に通知することにより行う。
2 前項第2号に規定する運用の指図の変更は、原則として、加入者となった日又は直近の変更日から1か月を経過した日以降に行うことができる。

解 説
① 法第3条(規約の承認)第3項第8号、法第4条(承認の基準等)第1項第5号、令第6条(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)第1項第2号、第3号、法第25条(運用の指図)第1項、第2項、規約承認基準別紙1―8―(3)に基づく規定です。

② 運用の指図を行うことができる回数が特定の者について不当に差別的なものでないことと加入者等の運用指図を事業主が不当に制約するものでないことが必要です。

③ 本則第12条、第51条、第57条または附則第3条に定める事業主拠出掛金、他の企業型年金・個人型年金の個人別管理資産、脱退一時金相当額等または他の制度から移換された個人別管理資産それぞれについて運用の指図を規定することもできます。

④ 上記の事業主拠出掛金について規定した際には、加入者資格取得者が長期出張、入院その他休職等により運用の指図ができないときに適用される規定を設けることもできます。


次回は、第19条(事業主の責務)と第20条(個人別管理資産額の通知)を解説します。

毎回スペースの関係で、詳細な説明を省いていますが、疑問、質問があればご連絡ください。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 22:46:10 | Trackback(0) | Comments(0)
企業型確定拠出年金の掛金決定要件
あけましておめでとうございます。
今年のブログ初めです。

私のお正月の楽しみの一つは、久しくお会いできなかった方々の年賀状を拝見することです。
メールやインターネットがこれほど進歩しても趣向を凝らした年賀状と近況や家族の写真を拝見すると数十年前からつい最近までの思い出や成長されたお子さんに新たな想いと感動があります。

2日間あいにくの天気でしたが、明日は天気に恵まれるようですので初詣に行ってきます。
私の好きな言葉は「人間万事塞翁が馬」、良いことも悪いことも予測不可能なことに一喜一憂せず、今を大切に精一杯がんばる。
私なりの解釈ですが、いつもそういう精神状態を保てるよう毎年今年こそはとお願いしていますが(実は気が短い)、今年も同じようにお願いしてきます。

さて、本題です。

企業型確定拠出年金の事業主の実務的な質問をいただきましたので、今年最初の解説に取り上げてみます。

● 毎月の掛金を確定させるための重要なポイント

・掛金拠出の対象月と拠出月の関係

当月(掛金対象月)末日に加入している者の掛金は、翌月(拠出月)末日までに資産管理機関に拠出(着金)しなければなりません。

・加入者資格取得と加入者資格喪失による掛金対象月の把握

掛金は加入者資格取得月から加入者資格喪失月の前月までを掛金対象月としてそれぞれ翌月末日までに資産管理機関に拠出(着金)しなければなりません。

特に加入者資格喪失は、資格喪失事由と事由発生日により以下のとおり加入者資格喪失日が異なります。







資格喪失事由事由発生月日(例)資格喪失
月日
最終の掛金
対象月
60歳到達前の退職退職日3月31日4月 1日3月
同 上退職日3月30日3月31日2月
60歳到達誕生日4月 1日3月31日2月
同 上誕生日4月 2日4月 1日3月


・掛金の計算に影響を及ぼす異動手続き

以下の異動手続きは、掛金の計算に影響を及ぼしますので、記録関連運営管理機関が定めた日までに必要な書類を提出される必要があります。

① 加入者資格取得
② 掛金計算用の給与またはポイントの変更
③ 無給休職による拠出の中断や復職による拠出の再開
④ 加入者資格喪失
⑤ 共同設立(連合型)の企業間の転籍


・記録関連運営管理機関のシステムでは、掛金が給与またはポイントにより計算される場合、計算後の掛金額が拠出限度額を超えていると年金規約に定めた掛金拠出限度額が掛金額とされます。

・所定の掛金に不足する額を遡及して拠出することはできませんので、加入者資格取得手続きの遅れ、給与やポイントの過少変更、拠出の再開手続きの遅れ等がないように注意が必要です。

以上ですが、記録関連運営管理機関により事務手続き方法、締切日等が若干異なりますので、詳しくは当会社の事務のマニュアルまたはコールセンター等にご確認ください。

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確定拠出年金制度の運営・管理 | 23:46:25 | Trackback(0) | Comments(0)

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