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GOROGOROWIN

Author:GOROGOROWIN
経歴:企業年金の事務・システム企画や制度引受・管理業務に永年携わり、関連組織の統合・新設や事業会社の立上げによる事務・システムの構築と運用を行ってきました。現在は内部検査業務に従事しています。

専門:確定拠出年金をはじめとする企業年金の契約引受業務、保全業務の運用と事務・システム構築のアドバイスやコンサルティング、運用スタッフに対するコーチングを専門としています。

保有資格:
社会保険労務士(法3条の有資格者)
1級企業年金総合プランナー(DCプランナー)
宅地建物取引主任者 など

趣味:熱帯魚飼育・観賞、ゴルフ、料理を作ること・食べること、音楽鑑賞(ZARD、Celine Dion等)

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◆ このブログは、確定拠出年金をはじめ企業年金、公的年金、退職給付会計、労働法制などをメインテーマとした各種情報を広く提供・解説する目的で運営しており、有料サービス等の勧誘を目的としたものではありません。

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今年最後のブログです。企業型年金からの自動移換(いわゆる「強制移換」)
今年最後のブログになってしまいました。

先程まで紅白歌合戦を見ていました。
今年はなかなかNHKも力が入っているようです。

吉永小百合さんの朗読、そしてさだまさしさんと森山親子の語りべたち!
久しぶりに感動しました。

今日は久しぶりに父と戦前、戦後の話をしたから余計そう感じたのでしょうか。

父の兄も21歳という若さで、しかも婚約者がいたにもかかわらず、パプアニューギニアの土となられました。

戦後60年、私も戦争を知らない世代ですが、この平和の礎を築いてくださった幾多の人々の犠牲とご苦労に、あらためて命の大切さ、尊厳に想いする時でした。

それでは今年最後の確定拠出年金の解説です。

● 企業型年金からの個人型年金への自動移換(いわゆる「強制移換」)

・自動移換とは(個人型年金側からは「自動受換」といいます)

企業型年金の加入者が60歳到達前に資格喪失し、資格喪失日の翌月から6ヶ月以内に他の企業型年金の加入者または個人型年金の加入者若しくは運用指図者となって個人別管理資産を移換しなかった場合、または企業型年金の解散後に個人別管理資産を移換しなかった場合は、個人別管理資産と個人記録が確定拠出年金法第83条に基づき自動移換されます(実務上の移換は現金化が必要であるため資格喪失日の翌月から7ヶ月経過後になります)。

自動移換された者を「その他の者」といい、移換された個人別管理資産は、国民年金基金連合会から委託された特定運営管理機関が現金で管理することになります。

「その他の者」は掛金の拠出および資産運用もできません。
自動移換の手続が完了すると特定運営管理機関から本人宛に「移換通知書」が送付され、個人別管理資産と手数料ならびに今後の手続方法が通知されます。

・自動移換された者(「その他の者」)の移換手続(個人型年金側では「特定受換」といいます)

「その他の者」が掛金の拠出または資産運用を行うためには、特定運営管理機関から企業型確定拠出年金または個人型年金へ資産を移換する必要があります。

個人型年金への移換(「特定受換」)の手続きは、「その他の者」が「個人別管理資産移換依頼書」を、受付金融機関(経由、管轄基金)に提出します。

個人型年金への移換や企業型年金への移換の詳細については、近々解説させていただきます。

・特定運営管理機関の手数料(税込み)

①自動移換され、「その他の者」になった場合の手数料は、3,150円です。

②「その他の者」が個人型年金の加入者もしくは運用指図者となる場合、または企業型年金の加入者となった場合に個人別管理資産を移換する手数料は、1,050円(平成17年10月改定、従来は5,040円)です。

③なお、平成18年2月から「その他の者」の期間に応じて新たに月額50円の管理手数料が必要になります。
管理手数料は、自動移換された日の属する月の4ヵ月後から徴収されます。
平成17年10月以前に自動移換された方は平成18年2月から、平成17年11月に自動移換された方は平成18年3月から徴収されます。

最後にこのブログが、The企業年金BLOGでご紹介いただいています。
ぜひご訪問ください。

それでは皆さんが良き新年を迎えられることをお祈りいたします。

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個人型確定拠出年金 | 23:08:33 | Trackback(0) | Comments(2)
個人型確定拠出年金の概要(掛金の納付と手数料)
個人型確定拠出年金の概要の最後に掛金の納付と加入者等に係る手数料について解説します。

6.掛金の納付

a.納付方法

第1号加入者は、すべて本人名義の預金口座からの引落しとなります。
第2号加入者は、事業主払込又は個人払込のいずれかを選択することができます。
なお、国民年金のような前納、追納の制度はなく、口座引落日に引落しができなかった場合はその月の掛金は拠出されなかったものとされます。

b.掛金額の変更

毎年4月から翌年3月までの間のうち、年に1回のみ変更できます。
掛金額を変更する場合は、「加入者掛金額変更届」を受付金融機関(経由、管轄基金)に提出します。

c.掛金の拠出の停止

加入者が掛金の拠出を停止する場合は、加入者の資格を喪失し、運用指図者となる必要があります。
運用指図者となった後に、拠出を再開する場合はあらためて加入申出の手続が必要です。

7.加入者又は運用指図者に係る手数料

①国民基金連合会の手数料として加入者となった時又は運用指図者になったときに2,000円(非課税)

加入者となるとき初回の掛金から控除し、運用指図者となるときは個人別管理資産から控除します。

②国民年基金連合会が加入者の掛金の収納等に係る手数料として毎月100円(非課税)

月々の掛金から控除します。

③受付金融機関および記録関連運営管理機関の手数料として毎月300円から400円程度(受付金融機関により異なります。税込み)

加入者は月々の掛金から控除し、運用指図者は受付金融機関が定めた毎年一定の時期に個人別管理資産から控除します
加入者に係る手数料は、掛金が拠出されない場合でも必要です。

④事務委託先金融機関の手数料として毎月63円(税込み)

加入者となるときは月々の掛金から控除し、運用指図者となるときは定期的に個人別管理資産から控除します。
加入者に係る手数料は、掛金が拠出がされない場合でも必要です。

次回以降は法改正も含む移換について解説します。

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個人型確定拠出年金 | 21:06:19 | Trackback(0) | Comments(0)
個人型確定拠出年金の概要(加入申出の手続)
今回は、個人型年金への加入申出手続について解説します。

長々と個人型年金について解説してきましたが、ようやく加入手続きにたどりつきました。

5.加入申出の手続

個人型年金への加入を希望する方は、「個人型年金加入申出書」を受付金融機関(経由、管轄基金)に提出します。

管轄基金での締切日が、毎月20日であるため受付金融機関ごとに別途締切日を設けています。

「個人型年金加入申出書」は、第1号被保険者用第2号被保険者用の2種類あります。
第2号被保険者用は、勤務している事業所が取りまとめて提出することも可能です。

a.「個人型年金加入申出書」の他に必要に応じて以下の書類を添付して提出します。

①掛金の納付を預金口座振替依頼により行うとき
「預金口座振替依頼書・自動払込利用申込書」

②第1号被保険者が障害基礎年金等を受給しているとき
「年金証書」又は「準ずる書類」

③第1号被保険者が国民年金法第89条第3号の施設に入所しているとき
「当該施設長の証明書」

④企業型年金加入者であった者
「個人別管理資産移換依頼書」

⑤第2号被保険者である者
「第2号加入者に係る事業主の証明書」

⑥共済資格等(注8)に該当する者
「共済資格等該当・不該当届」

(注8)共済資格等は以下の資格をいう。
・中小企業退職金共済契約等の被共済者
・特定退職金共済契約の被共済者
・社会福祉施設職員等退職手当共済契約の被共済職員
・外国保険被保険者等
・厚生年金適用事業所において実施する退職手当制度が適用される者
・小規模企業共済契約者

b.「個人型年金加入確認通知」又は「加入者資格不該当通知」の送付

国民年金基金連合会では毎月第6営業日に以下の書類を印刷し、加入申出者宛に送付します。

①「個人型年金加入確認通知」(加入者となることができるとき)
「個人型年金加入確認通知書」の他、「加入者の手引き」、「個人型年金規約」、「基礎年金番号に関するお知らせ」(該当者のみ)を送付します。

②「加入者資格不該当通知」(加入者となることができないとき)
「加入者資格不該当通知書」の他、「加入不該当理由毎の対処方法」を送付します。

c.加入の申出手続と掛金の引落時期

加入者となることができる者の不備のない書類が毎月20日までに管轄基金に提出された場合は、翌月26日(金融機関休業日の場合は、翌営業日)に指定された預金口座から掛金が引落しされます。

加入の申出手続は、受付金融機関でもパンフレットと必要な書類を用意しているはずですので、一度確認してみてください。

受付金融機関の各店舗によっては、相談に応じることができないところもあるようですので、わからないところがあれば質問してください。

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個人型確定拠出年金 | 23:18:02 | Trackback(1) | Comments(1)
個人型確定拠出年金の概要(個人型年金実施事業所の登録)
今回は、確定拠出年金第2号加入者に関係する個人型年金実施事業所の登録について解説します。

第2号被保険者が個人型年金に加入するためには、勤務している事業所が個人型年金を実施する事業所として国民年金基金連合会に事前に登録(登録事業所)されていることが必要です。

4.個人型年金実施事業所の登録

a.登録方法

事業主は、受付金融機関(経由、管轄基金)に以下の書類を提出します。管轄基金での締切日は、毎月20日です。

①「事業所登録申請書」

事業所の名称、所在地、代表者名、掛金納付方法(事業主払込または個人払込)、掛金引落機関等の記載の他、管轄基金を職能型基金とするときは基金名を記載します。
管轄基金は、原則として事業所所在地の地域型基金となります。

②「預金口座振替依頼書・自動払込利用申込書」

掛金納付方法で事業主払込を選択した場合に事業主の指定する口座から口座引落しにより掛金納付を行うために必要です。事業主は掛金を加入者から給与天引き等により集めます。

③「個人型年金において個人払込を行う理由書」

給与天引き等による事業主経由の掛金納付を希望しない加入者が掛金納付方法で個人払込を選択した場合に必要です。事業主払込としない理由を記載します。

b.事業所登録通知

登録が完了すると国民年金基金連合会では毎月第6営業日に以下①の書類を印刷し、②とともに事業主宛に送付します。

①「事業所登録通知書」

登録事業所番号等が通知されます。

②「事業主の手引き」

登録事業所としての注意事項が記載されたパンフレット

以上の手続が完了すると第2号被保険者が個人型年金に加入することができます。

次回は、個人型年金への加入申出手続について解説します。

その前に個人型年金の掛金限度額をみておきましょう。

個人型年金の掛金の限度額は、被保険者種別によって以下のとおりですが、5,000円以上、1,000円単位で任意に設定できます。

①第1号加入者:月額68,000円

ただし、藍ちゃんも加入している国民年金基金に加入している者または国民年金の付加保険料(400円)を納付している者は、掛金または保険料と合わせて68,000円が限度です。

②第2号加入者:月額18,000円

ちょっと限度額の差が大きいですが、第2号加入者は厚生年金もあることを考えると妥当なところでしょうか。

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個人型確定拠出年金 | 23:44:01 | Trackback(0) | Comments(0)
個人型確定拠出年金の概要(関係機関の役割と業務内容)
今回は個人型確定拠出年金に関係する各機関の役割と業務内容について解説します。

個人型年金は、企業型年金よりさらに多くの関係機関があります。
今後の解説の中でもしばしば登場します。

3.個人型確定拠出年金に関係する各機関の役割と業務内容

a.国民年金基金連合会

個人型年金を実施するため法律で指定された組織で以下の業務を行います。

①加入者の資格の確認に係る業務
②掛金の限度額の管理に係る業務
③加入者からの掛金の収納に係る業務
④個人型年金に係る規約の策定
⑤加入者等に間する原簿を備え、これに加入者等の氏名、住所、資格の取得・喪失年月日等の記録、保存業務

b.国民年金基金

加入者・運用指図者(以下「加入者等」といいます)、登録事業所を管理する47の地域型基金(都道府県ごとに1基金)と17の職能型基金(医師会、税理士会等の業種ごとに設立された基金)があり、管轄基金(加入者等又は登録事業所の住所地・所在地を管轄する地域型基金及び所属する同業種団体の職能型基金)といい、国民年金基金連合会より委託を受けて以下の業務を行います。

①届出の入力・通知書の送付に関する事務
②相談・照会に関する事務
③その他付随する事務

c.受付金融機関

加入者等からの各種届を国民年金基金連合会(国民年金基金へ業務を委託)へ送付する窓口となる銀行、生・損保、証券等の金融機関や郵便局で以下の業務を行います。

①加入申出書、事業所登録申請書の受付
②その他各種諸変更届等の受付

d.事務委託先金融機関

国民年金基金連合会の委託を受けて以下の業務を行います。いわゆる資産管理機関です。

①積立金の管理に関する事務
②積立金の運用に関する契約に係る預金通帳、有価証券その他これに類するものの保管に関する事務
③給付金裁定に基づく給付金支給事務

平成17年10月現在、以下の6つの信託銀行です。
・三菱UFJ信託銀行
・三井アセット信託銀行
・住友信託銀行
・資産管理サービス信託銀行
・りそな信託銀行
・野村信託銀行

e.記録関連運営管理機関

記録関連業務を行う運営管理機関で、企業型年金と同様以下の業務を行います。

①加入者等の氏名、住所、個人別管理資産額その他の加入者等に関わる事項の記録、保存及び通知
②加入者等が行った運用の指図のとりまとめ及びその内容の資産管理機関(事務委託先金融機関)または連合会への通知
③給付を受ける権利の裁定

平成17年10月現在、以下の4つの機関です。
・日本インベスター・ソリューション・アンド・テクノロジー株式会社(略称:JIS&T)
・損保ジャパンDC証券株式会社
・日本レコード・キーピング・ネットワーク株式会社(略称:NRK)
・SBIベネフィット・システムズ株式会社

f.運用関連運営管理機関

運用関連業務を行う運営管理機関で、企業型年金と同様以下の業務を行います。

①運用商品の選定、及び加入者等への提示
②商品の運用に関する情報の提供

平成17年10月現在、163の銀行、生・損保、証券等の金融機関と郵便局で、ほとんどが受付金融機関と同じです。

g.特定運営管理機関

国民年金基金連合会の委託を受けて以下の業務を行います(JIS&Tが受託)。

①自動移換(注7)に係る業務
②「その他の者」(注7)に係る業務

(注7)法第83条第1項に基づき企業型年金実施事業所を60歳に達する前に退職し、資格喪失日の属する月の翌月から6ヶ月以内にそれまで運用していた資産(「個人別管理資産」といいます)を他の企業型年金または個人型年金へ移換しなかった場合は、移換手続をとらないまま6ヶ月を経過した際に企業型年金の個人別管理資産と個人記録は自動的に特定運営管理機関に移換されます。これを「自動移換」といいます。
また、自動移換された者を「その他の者」といいます。

以上のとおり多くの関係機関が連携して個人型年金の業務を行っています。

次回は、第2号加入者に関係する個人型年金実施事業所の登録について解説します。

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個人型確定拠出年金 | 21:47:34 | Trackback(0) | Comments(0)
個人型確定拠出年金の概要(運用指図者)
今回は個人型確定拠出年金の運用指図者について解説します。
解説のうち、「a.」と「b.」の青字部分のゴシックと下線の違いを注目してください。

2. 運用指図者(掛金の拠出をせず、個人別管理資産の運用指図のみ行う者)

a.法第64条第1項に基づき以下に該当し、個人型年金加入者の資格を喪失した者(個人別管理資産がある者に限る)は運用指図者とします

①60歳に達したとき

②国民年金の被保険者の資格を喪失したとき(第1号被保険者で日本国内に住所を有しなくなった場合など死亡または60歳に達したとき以外の事由による場合)

③国民年金の第3号被保険者となったとき

④国民年金の保険料を全額免除されたとき(国民年金法第89条第2号、第90条第1項又は第90条の3第1項の規定による)(注6)または半額(平成18年7月1日から「一部の額」)免除されたとき(国民年金法第90条の2第1項の規定による。平成18年7月1日から「第1項から第3項までの規定による。」)

⑤農業者年金の被保険者となったとき

⑥国家公務員共済組合・地方公務員等共済組合の組合員、私立学校教職員共済制度の加入者となったとき

⑦企業等で実施している企業年金(厚生年金基金、確定給付企業年金、適格退職年金、石炭鉱業年金基金)の加入者又は加入対象者(加入資格の待期者)となったとき

(注6)保険料の納付が全額免除された者のうち、国民年金法第89条第1号に規定する障害基礎年金の受給権者等、国民年金法第89条第3号に規定するハンセン病療養所、国立保養所等の施設に入所した者は、引き続き個人型年金の加入者となることができます。

b.法第64条第2項に基づき、企業型年金加入者であった者又は個人型年金加入者(いずれも個人別管理資産がある者に限る)は運用指図者となることができます

次回は、個人型年金に関連する各機関とその役割について解説します。

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個人型確定拠出年金 | 18:58:39 | Trackback(0) | Comments(0)
個人型確定拠出年金の概要(加入者)
今週は忘年会続きの疲れでちょっとサボってしまいました。

今年もあと1週間あまり、ブログをはじめて2ヶ月、慣れないHTMLタグとやらと格闘しながらのど素人ブログにお付合いください。

さて、確定拠出年金の個人型年金についていくつかご質問いただきましたので概要をお話してみたいと思います。

ひとつのカテゴリーや記事が完結しないうちにあっちこっちと話が飛んでしまっていますが、メニュー(←ここをクリック)でカテゴリーと記事を確認してみてください。

それでは、今回は加入者についてです。

1. 加入者(毎月掛金の拠出ができる者)

a.国民年金の第1号被保険者の場合

確定拠出年金法第62条第1項第1号に基づき日本国内に住所を有する20歳以上60歳未満の自営業者・農業者とその家族、自由業者、学生などが加入者となることができます(第1号加入者)。

国民年金の任意加入被保険者は、加入できません。

また、農業者年金の被保険者および国民年金の保険料を全額免除されている者(注1)または半額(平成18年7月1日から「一部の額」)を免除されている者(注2)は加入できません。

(注1)国民年金法第89条第2号(生活保護)、第90条第1項(申請免除)又は第90条の3第1項(学生免除)の規定により保険料の納付が全額免除された者。
なお、保険料の納付が全額免除された者のうち、国民年金法第89条第1号に規定する障害基礎年金の受給権者等、国民年金法第89条第3号に規定するハンセン病療養所、国立保養所等の施設に入所している者は、個人型年金の加入者となることができます。

(注2)国民年金法第90条の2第1項(平成18年7月1日から「第1項から第3項まで」)の規定により保険料の半額(平成18年7月1日から「一部の額」)が免除された者。

b.国民年金の第2号被保険者の場合

法第62条第1項第2号に基づき60歳未満の厚生年金保険被保険者(注3)のうち、以下①②③の者を除き加入者となることができます(第2号加入者)。
ただし、勤務する事業所が個人型年金実施事業所として国民年金基金連合会に登録されていることが必要です。

(注3)第2号被保険者である国家公務員共済組合・地方公務員等共済組合の組合員と私立学校教職員共済制度の加入者は、厚生年金保険被保険者ではないため個人型年金に加入できません。

①企業型年金加入者

②令第35条第1号、第2号、令附則第2条第4項により企業等で実施している企業年金等(厚生年金基金、石炭鉱業年金基金、確定給付企業年金、適格退職年金)の加入者又は加入対象者である者(加入待期者を含む)(注4)

③令第35条第3号および規則第38条により企業型年金を実施している企業等に勤務している者(注5)

(注4)企業等に勤務する者が一定の職種等により適用される就業規則等が異なる場合などで特定の職種の者のみを実施している企業年金等に加入できることとした場合に当該特定の職種の者は以下「加入対象者である者」といい、他の職種の者は「加入対象者でない者」という。

また企業年金等に加入することができる加入資格に一定の勤続年数等に到達したときに加入者になることができるものとした場合には、当該勤続年数等に到達するまでは以下「加入待機者」という。

(注5)
①一定の勤続年数又は年齢に到達しないことにより企業型年金加入者とならない者(加入待期者)
②加入選択制により企業型年金加入者とならないことを選択した者。
ただし、企業型年金規約により企業型年金の加入対象者でない者は個人型年金に加入できます。

今日はここまでにします。次回は運用指図者についてお話します。

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個人型確定拠出年金 | 18:57:47 | Trackback(0) | Comments(4)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第12条~第14条)
しばらく寄り道ばかりしていましたが、久々の確定拠出年金企業型年金規約の解説です。

今回は第12条~第14条の掛金の算定方法についてです。



第4章 掛金の算定方法
(掛金の拠出)
第12条 事業主は、第10条第1項に規定する加入者期間の各月につき、掛金を拠出する。

解 説
① 法第19条(事業主掛金)第1項に基づく規定です。

② 休職、休業による無給期間に係る拠出の中断の規定を設けることもできます。Q&A 71参照

(参考)
拠出の中断期間も通算加入者等期間に算入されます。



(掛金の額の算定方法)
第13条 各加入者に係る掛金の額は、別表第3のア欄に掲げる実施事業所ごとに定額掛金である場合は同表ウ欄に掲げる額とし、定率掛金である場合は当該加入者の同表オ欄に定めるところによる基準給与に同表エ欄に掲げる率を乗じた額とする。
 ただし、当該加入者の掛金の額が次の各号に掲げる額を超えるときは、次の各号に掲げる額とする。
 (1) 実施事業所において適用されている厚生年金基金制度又は適格退職年金制度の加入者(当該制度の加入待期者及び既に当該給付を受ける権利を有している者を含む)23,000円(又は確定拠出年金法施行令第11条(拠出限度額)第2号に定める額)
 (2) 前号以外の者46,000円(又は確定拠出年金法施行令第11条(拠出限度額)第1号に定める額)
2 掛金の額の算定において、1円未満の端数が生じたときは、これを1円に切り上げる。
3 事業主は、第1項各号に定める額を加入者等に周知するとともに、確定拠出年金法施行令改正により施行令第11条(拠出限度額)に規定する拠出限度額が変更となった場合においても、その旨周知する。

解 説
① 法第3条(規約の承認)第3項第7号、法第4条(承認の基準等)第1項第3号、法第19条(事業主掛金)第2項、法第20条(拠出限度額)、令第11条(拠出限度額)、令附則第2条(適格退職年金契約に関する特例)第2項、法令解釈第1-2、規約承認基準別紙1―7に基づく規定です。

② 事業主掛金の額は、特定の者について不当に差別的でないことが必要です。

③ 定額によるときは、加入者全員が同額の掛金であることが必要です。給与もしくはポイント(以下「給与等」という)により算定されるときは、給与規程等これらに準じるものに定められているものであって、事業主の恣意性が入らないものであること。

④ 給与等には、毎月一定額が支給される基準内給与とみなされる役職手当、勤務手当、技能手当等の他、厚生年金保険の標準報酬から実費弁償に類するものや不安定要素の大きいものを除いた標準報酬等級区分によることもできます。

⑤ 給与の一定率またはポイントの単価は、加入者全員に同率(額)が用いられている必要があります。

⑥ 定額、給与またはポイントによる他、これらを組み合わせて「定額+給与」または「定額+ポイント」もできます。

⑦ 給与等の適用規程の正式名称、条文、適用給与等の名称(複数の事業主が共同で制度を実施する場合はすべての事業主の規程によるもの)を別表に記載します。

⑧ 給与規程等により給与のベースアップ、昇給または単年度ポイントの付与が遡及適用される場合でもDC上では遡及できないため、基準給与等の更改月を規定することもできます。

⑨ ポイント制の場合は、実施中の企業年金制度にポイント制が導入されているときは、当該企業年金制度で認められているポイントに準じるものになります。

(参考)
ポイント格差は実施される企業年金制度により異なり、適年では単年度ポイントの最高と最低の格差が最大15倍程度、厚年基金では同一勤続年数における最高と最低の格差が15倍以内です。



(掛金の納付時期)
第14条 事業主は、毎月の掛金を翌月末日までに資産管理機関に納付する。

解 説
① 法第21条(事業主掛金の納付)第1項に基づく規定です。


次回は、第15条から第16条まで解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 19:41:49 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金の施行状況と企業型年金の運用実態等について
平成17年11月25日に開催された厚生労働省確定拠出年金連絡会議(第14回)の配布資料(12月7日厚生労働省のホームページ公開)のうちから施行状況と運用実態について過去約1年の「確定拠出年金連絡会議」の同一資料を比較してみました。

詳しい資料と数字は厚生労働省ホームページの年金局審議会・研究会等で確認してください。

1.施行状況

 企業型年金の加入者数が過去1年(速報値ベース)で約55万人増加し、累計で160万人に迫る規模となりました。
 企業型年金承認規約数も1,600件弱で1年間に約500件近く増加しています。

また、個人型年金の事業所登録数も大幅に増加し、企業型、個人型とも過去3年の実績値と比較してもこの1年間の増加傾向が顕著になっています。

その一方で今回はじめて運営管理機関数が減少に転じ、多額のシステム投資と反対に激しいダンピング競争で消耗戦の様相が濃くなってきた運管受託は曲がり角にきており、今後更に運営管理機関が淘汰されていくものと思われます。

2.企業型年金の運用実態

ア.企業型年金規約単位の従業員数

 規約単位でも100人から1,000人未満の中規模の従業員数を有する規約の占率が増加しています。
また、コスト面等から連合型(共同委託)で実施する規約も増加傾向にあるように思われます。

イ.企業型年金実施法人単位の従業員数

 この1年で1,000人以上規模の実施法人の社数は増加しているものの占率は減少しています。
一方、100人~299人規模の実施法人数が1年前の約1.8倍に増加しており、伸び率は他の従業員規模の中で最も高くなっています。
移換限度額の撤廃や適年の廃止を見越して制度移換の占率も増加しており、中規模法人の制度移換による実施が増加しているように思われます。

ウ.企業型年金運用商品品目数

 従業員数が300人未満で12商品、300人以上で15商品が平均的な品目数として定着してきているように思われますが、従業員規模全体の平均が13から14に増加しており、品目数の水準が以前より平均値に近づいているものと考えられます。

1人当たりの平均購入商品数は、平成15年度で加入者が2.8、運用指図者が1.6、全体で2.8であるのに対して平成16年度ではそれぞれ2.7、1.7、2.7と運用指図者を除き減少しているため、今後継続的な投資教育による分散投資の効果を啓蒙していく必要も感じられます。

エ.企業型年金運用商品の内訳

 この1年で投信等の増加が顕著である反面、預貯金が若干減少しています。
昨日解説しました資金循環統計の家計部門の傾向と似ているようです。
また、生・損保のGIC型商品も増加しており、今回はじめて預貯金を逆転し、運用方法の選定に若干変化が見られます。

オ.他制度からの資産移換

 資産移換が増加傾向にあり、今回はじめて7割を超える規約が資産移換を行っています。

厚生年金基金からの移換は単連がほぼ一巡しましたが、解散基金の最低責任準備金不足額の分割納付が平成17年4月1日から3年以内で申請できるため、来年に向けて移換が増加することも想定されます。

一方、総合型からの移換は現状も実務上困難であることから基金脱退等による企業型の新規設立にならざるを得ないと思われます。

退職金と適年セットによる移換占率が増加しており、昨年10月の移換限度額の撤廃により退職金の一部移行により実施されるケースが多い適年とのセットで移換するケースが増えているものと思われます。

また、本年10月の法改正により本人拠出分の移換も可能となり、これにより企業年金から全ての資産を移換できる環境が整ったことになり、来年に向けてさらに退職金と適年セットによる移換が増加するものと思われます。

カ.掛金の上限額が限度額に達している規約数

 昨年10月の引上げ後最初の連絡会議からはじめて提供された資料ですが、今回既に2割を超える規約が限度額に達しています。
次の引上げのタイミングを見計らっているという状況だと思われます。

ちなみに昨年の引上げ直前の9月末は1,068規約中43%の463規約が限度額に達していたため、30%後半に達すると思われる2007年4月ないし10月が次の引上げの目途になるように思われます。

3.自動移換者の現況(国民年金基金連合会報告)

 自動移換者の現況は、企業型年金加入者の増加に対応して資格喪失後も個人型等への移換手続をとらない自動移換者が急増しており、平成16年度末現在で23,922人と第2号加入者24,920人に迫る数まで増加しています。

自動移換者の資産分布は、10万円以下が約66%(うち、1.5万円以下が約35%)を占める一方、任意移換者は資産50万円超が約56%(うち、100万円超が45%)を占めています。

10月法改正による脱退一時金の支給要件緩和が機能すれば大幅な改善につながると思われ、事業主、運営管理機関の果たす役割が重要になってきました。

4.その他

今回の連絡会議でNPO法人確定拠出年金教育協会とフィデリティ投信株式会社が調査主体となった「確定拠出年金の制度改正に関する企業担当者の意識調査」も報告されています。

詳細は厚生労働省ホームページでご確認ください。
機会があれば後日解説します。

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確定拠出年金LIVE! | 19:46:51 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金と資金循環統計家計部門(いわゆる個人金融資産)
確定拠出年金と資金循環統計との関係や資金循環統計そのものの位置づけ等について解説します。

昨日発表された日本銀行の資金循環統計(2005年第3四半期速報)で家計部門の資産(いわゆる個人金融資産)が1,454兆円と発表され、今朝の新聞紙上でも調査以来過去最高と報道されています。

今回発表された数字は、9月末現在の速報値ですが、家計部門の資産と負債の内容をもう少し詳しくをみてみましょう。
資産は、以下の通りです。
資産(資金運用)単位:兆円
現金43
預貯金(うち郵貯)731(206)
証券228
保険・年金準備金387
その他65
合 計1,454

負債は以下の通りです。

負債(資金調達)単位:兆円
借入323
その他57
合 計380

個人金融資産1,454兆円の他、負債が380兆円あり、純資産は、1,074兆円になります。

今度は、資産取引項目の構成比をみてみましょう。

上記の資産の取引項目をさらに分割し、2005年1Q(3月末)の発表と構成比を比較すると現金の実額に変動はないものの預貯金が実額、構成比とも減少し、株式・出資金が大幅に増加しています。
また、投資信託も着実に実額、構成比とも伸ばしており、今回はじめて債権を逆転したようです。

取引項目2005.3Q(9月末)2005.1Q(3月末)
現金43(2.9%)43(3.0%)
預貯金731(50.3%)733(51.6%)
債権42(2.9%)40(2.8%)
投資信託45(3.1%)38(2.7%)
株式・出資金142(9.8%)122(8.6%)
保険・年金準備金387(26.6%)383(26.9%)
その他65(4.5%)63(4.4%)

以上が今回の資金循環統計の家計部門の概要です。
さて、資金循環統計とはいったい何を示す統計なのでしょうか。
ついでに少し内容を解説してみます。


資金循環統計は、わが国の金融機関、法人、家計といった各部門(現在6部門)の金融資産・負債の推移などを金融機関ごとに記録した統計とされています。

詳細で包括的な統計とされていますが、他の金融統計と異なり特有の考え方や取引項目、部門分類がされているため特徴を理解して利用する必要があります。

家計部門については、資産1,454兆円と発表されていますが、日本の人口1億2800万人弱から考えると1人当たり1,100万円超の金融資産を保有していることになり、実態と乖離した数字になっています。

ちなみに総務省発表の「家計調査」によると調査対象、方法が異なりますが、個人金融資産は900兆円に満たない額だと思われます。

この原因は次の2つにあるとされています。

① 個人事業主の事業性資産も含まれている。

資金循環統計の家計部門は、全体から家計部門以外の金融機関、非金融法人企業、一般政府、対家計民間非営利団体、海外の5部門を差し引いたものであるため、個人事業主の事業性資金も含まれることとなっています。

② 保険・年金準備金の存在

資金循環統計では、保険会社の責任準備金(掛捨型保険を除く積立型保険や個人年金)がそれぞれ保険準備金、年金準備金とされています。

年金準備金には、個人年金の他に企業年金、その他年金が家計部門の金融対象とされています。

・企業年金の種類:厚生年金基金(代行部分を含む)、適格退職年金、確定給付企業年金、確定拠出年金

・その他年金の種類:国民年金基金、中小企業退職金共済制度、特定退職金共済制度等

以上のように資金循環統計の家計部門の資産残高が過大な評価をされているものの取引項目ごとの残高、構成比や伸び率から一定の傾向が読み取れ、確定拠出年金の現況等の裏づけをとる一つの指標にも利用できると考えられます。

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確定拠出年金LIVE! | 16:03:55 | Trackback(1) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説番外編(期間の計算)
確定拠出年金企業型年金規約解説の番外編2回目は期間の計算について解説します。

確定拠出年金法第14条第1項は、企業型年金加入者期間の計算方法を規定しています。
企業型年金規約の雛型では第10条第1項です。

期間とは、ある時点から他のある時点までをいいます。

法律で定められた期間を法定期間といい、当事者が定めた期間を約定期間といいます。

また、期間の計算方法には次の2つがあります。

① 自然的計算法(民法第139条)

  時分秒を単位とした時間による場合は、その期間は即時に計算を開始(起算)します。

② 暦的計算法(民法第140条)

  年月週日を単位とした場合は、暦に従って計算し、期間の初日は算入せず、翌日から起算(初日不算入の原則)します。
  ただし、その期間が午前零時から始まるときは初日を算入します。

期間の計算は、法令や裁判上の命令で期間を定める場合や法律行為において期間を定める場合は、その定めによりますが、明確に定められていない場合は、民法第138条(期間の計算の通則)により第139条から第143条までの規定によることになります。

確定拠出年金法第14条の企業型年金加入者期間の計算は、法令で期間を定める場合に該当しますが、以下のとおり非常に明確に定められています。

期間の計算は「月によるものとし、・・・資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までを算入する。」と定めることにより、期間計算の単位、起算(初日算入)と満了が明確です。

また、例えば企業型年金規約第7条(加入者の資格取得の時期)で勤続年数による加入者の資格取得を規定するときなどでは、勤続年数の計算方法として

①起算(入社年月日等)

②満了(勤続○年○月に達したとき等)

③期間計算の単位(年月数等)の他、単位未満の日数等の端数処理(15日未満切り捨て、16日以上を切り上げ等)

を定めることも必要になります。

民法は、原則として法令等に期間の定めがある場合にはその定めに従い、法令等に期間の定めがない場合には暦的計算法を採用することにしています。

なお、法令等に期間の定めがある場合は、すべてが明確かというとそうでもないケースがあります。

読替規定の存在です。

法律本文に「・・・から」と起算時点が記載されていても、施行令もしくは施行規則または通達によって、「法(令)第○条の規定は、・・・日の属する月の翌月1日から起算」というような読替規定がある場合があります。

この場合は、当該読替規定に従うことになります。

確定拠出年金法も読替規定が多く存在しますので、法、施行令(政令)、施行規則(省令)、通達等の順に確認してください。

また、関係法令(厚生年金基金令や確定給付企業年金法等)の期間を読み替える場合もあります。

読替規定等は、企業型年金規約の解説の中でその都度触れていきます。

以上、期間の計算は複雑なところも多いですが、権利の確定や消滅にとって非常に重要なところです。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 19:57:22 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説番外編(年齢の計算)
確定拠出年金企業型年金規約の解説も第11条まで終わりましたが、年金規約の第8条、第10条とも関係する年齢の計算と期間の計算について番外編として2回にわたり解説します。

今回は年齢の計算からです。

確定拠出年金法第11条(資格喪失の時期)の第6号で「六十歳に達したとき」に企業型年金加入者の資格を喪失するとされています。
企業型年金規約の雛形では第8条第6号です。

六十歳に達したとき」とは、以下の①②③のうちどれでしょう。

① 60回目の誕生日
② 60回目の誕生日の翌日
③ 60回目の誕生日の前日

答えは最後にあります)

年齢計算に関する法律」(明治35年法律第50号)では、第1項において「年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス」と規定し、第2項において「民法第百四十三条ノ規定ハ年齢ノ計算ニ之ヲ準用ス」と規定しています。

そして、「民法」(明治29年法律第89号)第143条第2項本文は、「週、月又は年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。」と規定していますが、「前日に満了する」とは、前日の午後12時をもって満了することを意味するものと解されています。

X年4月1日に生まれた人は、その日(何時に生まれてもその日の午前零時)から起算すると翌年のX+1年3月31日(起算日となる4月1日の応答日の前日)の午後12時に満1年の期間が満了します。
つまり、誕生日の前日に満1年となります(民法143条第2項本文前段)。

なお、閏年の2月29日に生まれた人の翌年はその起算日の応答日がありませんので、上記の起算日の応答日がある場合と異なり、平年(閏年以外の年)は2月の末日である28日に該当年齢に達します(民法第143条第2項ただし書)。

次の閏年には、起算日となる29日の応答日がありますので、その応当日の前日(28日)に該当年齢に達します(民法143条第2項本文前段)。

(答えはになります。ただし、2月29日生まれの閏年以外は月末になります。)

(参考)
以下に「年齢計算に関する法律」と「民法」の関連条文を掲載しますので参考にしてください。
次回の解説の際も使用します。


◎ 年齢計算に関する法律
1 年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス
2 民法第百四十三条ノ規定ハ年齢ノ計算ニ之ヲ準用ス



◎ 民法
第六章 期間の計算

(期間の計算の通則)
第百三十八条  期間の計算方法は、法令若しくは裁判上の命令に特別の定めがある場合又は法律行為に別段の定めがある場合を除き、この章の規定に従う。

(期間の起算)
第百三十九条  時間によって期間を定めたときは、その期間は、即時から起算する。

第百四十条  日、週、月又は年によって期間を定めたときは、期間の初日は、算入しない。ただし、その期間が午前零時から始まるときは、この限りでない。

(期間の満了)
第百四十一条  前条の場合には、期間は、その末日の終了をもって満了する。

第百四十二条  期間の末日が日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、期間は、その翌日に満了する。

(暦による期間の計算)
第百四十三条  週、月又は年によって期間を定めたときは、その期間は、暦に従って計算する。
2  週、月又は年の初めから期間を起算しないときは、その期間は、最後の週、月又は年においてその起算日に応当する日の前日に満了する。ただし、月又は年によって期間を定めた場合において、最後の月に応当する日がないときは、その月の末日に満了する。

それでは次回は期間の計算について解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 20:32:03 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第10条~第11条)
確定拠出年金企業型年金規約の解説、今回は第10条~第11条の加入者期間と運用指図者についてです。



(加入者期間)
第10条 加入者である期間(以下「加入者期間」という。)を計算する場合には、月によるものとし、加入者の資格を取得した月からその資格を喪失した月の前月までをこれに算入する。
 2 この規約の加入者の資格を喪失した後、再びこの規約の加入者の資格を取得した者については、この規約における前後の加入者期間を合算する。

解 説
① 法第14条(企業型年金加入者期間)に基づく規定です。


(運用指図者)
第11条 この規約の運用指図者は、次に掲げる者とする。
  (1) 60歳に達したことにより加入者の資格を喪失した者であって、個人別管理資産がある者
  (2) 加入者であった者であってこの規約の年金たる障害給付金の給付を受ける権利を有する者
 2 運用指図者は、前項各号に掲げる者のいずれかに該当するに至った日に運用指図者の資格を取得する。
 3 運用指図者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(第3号に該当するに至ったときは、当該至った日)に、運用指図者の資格を喪失する。
  (1) 死亡したとき。
  (2) この規約の個人管理資産がなくなったとき。
  (3) この規約の加入者となったとき。
 4 第9条の規定は運用指図者の資格について、前条の規定は運用指図者である期間を計算する場合について準用する。

解 説
① 法第15条(企業型年金運用指図者)に基づく規定です。


次回は、第12条から第14条まで解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 16:36:45 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第7条~第9条)
確定拠出年金企業型年金規約の解説、今回は第7条~第9条の加入者の資格取得、喪失です。



(加入者の資格取得の時期)
第7条 加入者は、別表第2のイ欄に定める日にその資格を取得する。
2 事業所が新たにこの規約の実施事業所となったときは、当該実施事業所に使用される加入者は、当該実施事業所となった日にその資格を取得する。

解 説

① 法第10条(資格取得の時期)に基づく規定です。

② 特定の月日に加入させる場合は、使用されるに至った月から加入者となる月の前月までの間は代替給付等が必要です。

③ 加入選択制等による場合は、加入者とならない者または加入を希望する者いずれかを規定する必要があります。

(加入者の資格喪失の時期)
第8条 加入者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(その事実があった日にさらにこの規約以外の企業型年金の加入者となるに至ったとき、又は第6号に該当するに至ったときは、当該至った日)に、加入者の資格を喪失する。
  (1) 死亡したとき。
  (2) 実施事業所に使用されなくなったとき。
  (3) その使用される実施事業所が、実施事業所でなくなったとき。
  (4) 厚生年金保険の被保険者でなくなったとき。
  (5) 第6条に掲げる加入者の範囲に該当しなくなったとき。
  (6) 60歳に達したとき。

解 説

① 法第11条(資格喪失の時期)、規約承認基準別紙1―6審査要領に基づく規定です。

(資格の得喪に関する特例)
第9条 加入者の資格を取得した月にその資格を喪失した者は、その資格を取得した日にさかのぼって、加入者でなかったものとみなす。

解 説
① 法第12条(企業型年金加入者の資格の得喪に関する特例)に基づく規定です。

(参考)
 制度移換または脱退一時金相当額等の移換がある場合であっても、加入者でなかったものとみなされたときは移換できません。


次回は、第10条から第11条まで解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 18:38:38 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第5条~第6条)
確定拠出年金企業型年金規約の解説、前回第5条の解説が漏れてしまいましたので今回は第5条~第6条です。



(資産管理契約の締結)
第5条 事業主は、法第8条第1項の規定に基づき、給付に充てるべき積立金について、次に掲げる資産管理機関と資産管理契約たる特定金銭信託契約を締結する。
   名称   □□信託銀行株式会社
   所在地  東京都千代田区□□□3-3-3

解 説
① 法第3条(規約の承認)第3項第5号、令第3条(企業型年金に係る規約に定めるその他の事項)第1項第2号、法第8条(資産管理契約の締結)第1項、令第9条(資産管理契約)、規約承認基準別紙1―5、同別紙1―12―イに基づく規定です。

② 資産管理契約の要件は、規則第8条(資産管理契約の要件)に基づきます。

③ 運用商品群ごと等により複数の資産管理機関と資産管理契約を締結することもできます。


第3章 加入者等
(加入者の範囲)
第6条 この規約の加入者は、別表第2のア欄に定める実施事業所に使用される60歳未満の厚生年金保険の被保険者とする。
 ただし、次の各号に該当する者を除く。
 (1) 法第13条の規定により、この規約の加入者となれない者
 (2) 別表第2のイ欄に定める時期が到来していない者
 (3) 別表第2のウ欄に定める者。
 ただし、この規約の加入者となった者は、当該加入者の任意により脱退することはできないものとする。

解 説
① 法第3条(規約の承認)第3項第6号、法第9条(企業型年金加入者)、令第6条(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)(企業型年金に係る規約の承認の基準に関するその他の要件)第1項第1号、法第13条(同時に二以上の企業型年金の企業型年金加入者となる資格を有する者の取扱い)第1項、法令解釈第1―1、規約承認基準別紙1―6、同別紙『企業型年金加入者とすることについての「一定の資格」の内容』、同別紙1―12―(1)に基づく規定です。

② 加入資格を一定の勤続期間または一定の年齢以上により特定の者を除外する場合は、法第4条(承認の基準等)第1項第2号、令第4条(企業年金制度)、令附則第2条(適格退職年金契約に関する特例)第1項に基づき、不当に差別的でないこととし、代替給付等および一定の年齢以上による場合は合理的な理由が必要です。
  DC設立時に50歳以上の者を除外する場合は経過措置として附則に規定が必要です。
  なお、一定年齢未満、以下の者を除外することはできません。

③ 一定の職種の者等を加入者とする場合は、就業規則等により当該者の給与、退職金、労働条件等が加入者としない者とは別に規定されている必要があり、加入者としない者には代替給付等が必要です。

④ 見習期間または試用期間中の従業員は加入者としないこともできますが、代替給付等は必要です。
  なお、パート等は加入者となる従業員と就業規則等(給与、雇用形態、退職金適用有無等に係る規定を含む)により待遇格差が大きい場合は代替給付等を行わなくとも加入者としないことができます。

⑤ 勤務当初から雇用期間が3年未満であることが雇用契約等により確実に見込まれる者については、労使合意により作成される年金規約等により明確化されるのであれば、代替給付等を不要とすることができます。
  なお、「労使合意により作成される年金規約等」とは労働者側の意見書の提出をもって効力を有する就業規則、給与規定、退職給与規定等ではなく労働協約又は確定拠出年金規約を指すものと考えられます。
  ただし、雇用期間終了の際に更新し、結果として3年以上の雇用期間となることが見込まれるときは加入対象者とすることが望ましい。

⑥ 加入選択制により希望する者を加入者とする場合は、加入者とならない者に対して代替給付等が必要です。

⑦ 上記の「代替給付等」とは、企業型年金の事業主掛金と概ね同額の金銭によるものとし、内容は給与規程等に規定する必要があります。

⑧ また、一定の職種または勤続期間により加入者とならない従業員には、企業年金制度または前払い制度を含む退職手当制度が適用され、一定の年齢以上により加入者とならない者または加入を希望しない者(加入選択制による場合)には、確定給付企業年金制度(加入を希望しない者に限る)または前払い制度を含む退職手当制度が適用される必要があります。

(参考)
加入資格に一定の勤続期間もしくは一定の年齢以上または加入選択制を設けたことにより加入者とならない者は、規則第38条(個人型年金加入者とならない者)により個人型年金加入者となることもできません。
ただし、一定の職種による場合は、個人型年金加入者となることができます。


次回は、第7条から第9条まで解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 20:05:17 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の労基法上の届出
前回は、確定拠出年金企業型年金規約も所轄労働基準監督署に届出が必要であることをご紹介しました。

また、確定拠出年金法第3条第1項では「・・・厚生年金適用事業所に使用される被用者年金被保険者等の過半数で・・・」と「・・・同意を得て・・・」として定められているのに対して、労働基準法第90条第1項では「事業場に労働者の過半数で・・・」と「・・・意見を聞かなければならない。」とされおり、その違いは意外と重要であることもご紹介しました。

今回はその違いを労働基準法から見てみましょう。

まずは『労働者』についてです。

労働基準法上の「労働者」とは、第9条で「職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう」とされています。

いわゆる「使用従属性」により「労働者」性を判断することになります。

しかし、いろいろな局面でなかなか統一的な判断が困難な場合があるため、学説、判例等を踏まえて『労働基準法の「労働者」の判断基準について』(1985年12月19日労働省労働基準法研究会報告)が共通の判断基準を示しています。

「労働者」性があるものと判断する基準の概要は以下のとおりです。




1.「使用従属性」に関する判断基準

 (1)「指揮監督下の労働」に関する判断基準

   ① 業務従事の指示等に対する諾否の自由がない場合
   ② 業務の内容及び遂行方法に対する指揮命令がある場合
   ③ 使用者の命令等による通常予定されている業務以外の業務に従事することがある場合
   ④ 勤務場所及び勤務時間が指定され、管理されている拘束性がある場合
     ただし、安全を確保する必要上等から必然的に指定せざるを得ない場合はこの限りではない。
   ⑤ 本人に代わって他の者が労務を提供することが認められておらず、また、本人が自らの判断で補助者を使うことが認められていない代替性がない場合

 (2)「報酬の労務対償性」に関する判断基準

   ① 報酬が時間給を基礎として計算される等、欠勤控除、時間外手当が支給される等報酬の性格が一定時間労務を提供していることに対する対価と判断できる場合

2.「労働者性」を判断する要素

 (1)「事業者性」による判断

   ① 本人が所有する機械、器具が著しく高価でない場合
   ② 報酬の額が当該企業において同様の業務に従事している正規従業員に比し著しく高額でない場合
   ③ 業務遂行上の損害に対する責任を追うことがなく、また、独自の商号使用が認められていない場合

 (2)「専属性」による判断

   ① 他社の業務に従事することが制度上制約され、また、時間的余裕がなく事実上困難である場合
   ② 報酬に固定給がある、業務の配分等により事実上固定給となっている、その額も生計を維持しうる程度のものである等報酬に生活保障的な要素が強いと認められる場合

 (3)その他の判断

   ① 採用等の選考過程が正規従業員の場合とほとんど同じ場合
   ② 報酬について給与所得として源泉徴収を行っている場合
   ③ 労働保険の適用対象としている場合
   ④ 服務規律を適用している場合
   ⑤ 退職金制度、福利厚生を適用している等「使用者」がその者を労働者と認識していると推認される場合

この基準により、労働者を判断すると厚生年金保険被保険者でない短時間労働のパートさんたちも労働者であり、確定拠出年金法でいう被用者年金被保険者等より対象範囲が広がることになります。

つぎに『意見』とはどういうことでしょうか。

確定拠出年金法の同意と異なり、「意見」とは規程(規則)の内容、制定に反対であることも意見であり、反対しても届出の効力に何ら影響しません。
ただし、法第92条によりその内容は労働基準法等の法令、労働協約に反してはならないとされています。

すでに同意を取って企業型年金規約として厚生労働大臣の承認を受けているので、反対する意見書が提出されるとは思えませんが、違いがあることはお分かりください。

同じ企業型年金規約でも適用される法律の目的によって取扱いが異なるという1つの例としてご紹介しました。

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労働関係法その他の法制 | 20:12:44 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の所轄労働基準監督署届出について
確定拠出年金企業型年金規約は確定拠出年金法第3条では、被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合または過半数を代表する者(過半数で組織する労働組合がないとき)の同意を得て、厚生労働大臣の承認を受けなければならないとされています。

それでは、労働基準法上の取扱いはどのようになるのでしょうか。

以下の労働基準法第89条、第90条、労働基準法施行規則第49条を確認してください。



(作成及び届出の義務)
第八十九条  常時十人以上の労働者を使用する使用者は、次に掲げる事項について就業規則を作成し、行政官庁に届け出なければならない。
次に掲げる事項を変更した場合においても、同様とする。

一  始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに労働者を二組以上に分けて交替に就業させる場合においては就業時転換に関する事項

二  賃金(臨時の賃金等を除く。以下この号において同じ。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項

三  退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

三の二  退職手当の定めをする場合においては、適用される労働者の範囲、退職手当の決定、計算及び支払の方法並びに退職手当の支払の時期に関する事項

四  臨時の賃金等(退職手当を除く。)及び最低賃金額の定めをする場合においては、これに関する事項

五  労働者に食費、作業用品その他の負担をさせる定めをする場合においては、これに関する事項

六  安全及び衛生に関する定めをする場合においては、これに関する事項

七  職業訓練に関する定めをする場合においては、これに関する事項

八  災害補償及び業務外の傷病扶助に関する定めをする場合においては、これに関する事項

九  表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項

十  前各号に掲げるもののほか、当該事業場の労働者のすべてに適用される定めをする場合においては、これに関する事項




(作成の手続)
第九十条  使用者は、就業規則の作成又は変更について、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。

2  使用者は、前条の規定により届出をなすについて、前項の意見を記した書面を添付しなければならない。




労働基準法施行規則
第四十九条  使用者は、常時十人以上の労働者を使用するに至った場合においては、遅滞なく法第八十九条の規定による就業規則の届出を所轄労働基準監督署長にしなければならない。

2  法第九十条第二項の規定により前項の届出に添付すべき意見を記した書面は、労働者を代表する者の署名又は記名押印のあるものでなければならない。

結論は、所轄労働基準監督署に届出が必要です。

それでは具体的に労働基準法上の『就業規則』の作成から見てみましょう。

第89条は、常時10人以上の労働者を使用する使用者に就業規則の作成と届出を義務づけたものです。

第1号~第3号は、「絶対的必要記載事項」とされる事項で就業規則に必ず記載しなければなりません。

第3号の2~第10号までは、「相対的必要記載事項」とされる事項でこれらに関する定めを必ずしも記載する必要はありませんが、何らかの定めをした場合には記載しなければなりません。

確定拠出年金企業型年金規約の位置づけは、第3号の2による「退職手当の定めをする場合」に当たります。

「退職手当の定めをする場合」とは、退職金制度だけではなく、社外拠出型である企業年金制度や確定拠出年金制度等も含まれます。

法令上は、「就業規則」とされていますが、「絶対的必要記載事項」、「相対的必要記載事項」とも定める事項が多いため、一つの「就業規則」にすべてを定めると相当なボリュームになり、従業員への周知(法第106条第1項)に支障をきたすことになります。

このため一般的に「就業規則」本則には、大枠(除外規定委任規定)のみを定め、詳細な定めは別規程(別規則)によることになります。

「就業規則」作成の手続は、労働基準法第90条によりますが、確定拠出年金法第3条第1項の規定と若干異なるところがありますので注意が必要です。

確定拠出年金法第3条第1項では「・・・厚生年金適用事業所に使用される被用者年金被保険者等の過半数で・・・」と「・・・同意を得て・・・」とありますが、労働基準法第90条第1項では「事業場に労働者の過半数で・・・」と「・・・意見を聞かなければならない。」とされています。

この違い、意外と重要です。

詳細は、次回にご紹介します。

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労働関係法その他の法制 | 20:59:53 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第3条~第4条)
確定拠出年金企業型年金規約の解説、今回は第3条~第4条です。



(実施事業所の名称及び所在地)
第3条 この規約を適用する事業所の名称及び所在地は、別表第2(ア)に掲げるとおりとする。

解 説
① 法第3条(規約の承認)第3項第2号に基づく規定です。

② 別表に適用事業所の名称、所在地を記載します。
  なお、一括適用の承認を受けている場合は、事業主が同じである複数の事業所を一括して同一の事業所とされるため一括適用事業所についてのみ記載します。

③ 社会保険適用を受けている事業所の名称・所在地は、社会保険事務所への届出控え(資格取得届等直近の受付印のあるもの)と同じであることが必要です。

④ 事業主が法人である場合、従業員(70歳未満の者で役員等を含む。以下同じ)は全員が厚生年金保険の被保険者となり、原則として従業員が在籍する事業所は適用事業所とされます。

⑤ 「事業所」は事業活動が行われている一定の場所を指しますが、一地区に作業所、事務室その他の施設があって、それらが有機的に活動している場合には社会通念上一個の事業所と認められるものを一つの事業所として扱います。


第2章 運営管理業務及び資産管理業務等
(運営管理業務の委託)
第4条 事業主は、法第7条(運営管理業務の委託)第1項の規定に基づき、第1号に掲げる確定拠出年金運営管理機関(以下「委託先運営管理機関」という。)に第2号に掲げる運営管理業務を委託する。
  (1) 委託先運営管理機関の名称及び所在地
      名称   ××株式会社
      所在地  東京都港区×××1-1-1
  (2) 委託先運営管理機関が行う運営管理業務
   ア 加入者及び運用指図者(以下「加入者等」という。)の氏名、住所、個人別管理資産額その他の加入者等に関する事項の記録、保存及び通知
   イ 加入者等が行った運用の指図の取りまとめ及びその内容の資産管理機関への通知
   ウ 給付を受ける権利の裁定
   エ 運用の方法の選定及び加入者等に対する提示並びに当該運用の方法に係る情報の提供
 2 委託先運営管理機関は次の確定拠出年金運営管理機関(以下「再委託先運営管理機関」という。)に、前項第2号アからウまでに掲げる業務を再委託する。
     名称   △△株式会社
     所在地  東京都港区△△△2-2-2

解 説
① 法第3条(規約の承認)第3項第4号、令第3条(企業型年金に係る規約に定めるその他の事項)第1項第1号、法第7条(運営管理業務の委託)第1項、第2項、令第7条(運営管理業務の委託)第1項、令第8条(運営管理業務の再委託)、規約承認基準別紙1―4、同(2)、同別紙1―12―アに基づく規定です。

② 運営管理業務を再委託する場合は、再委託する運営管理機関についても同様に規定します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 23:57:07 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金の投資教育
確定拠出年金に加入するときほぼ全員の方が投資教育と称する運用に関する基礎的な教育を受ける機会があったと思います。

確定拠出年金法並びにこれに基づく政令及び省令について(法令解釈)では投資教育に関する基本的な考え方を以下のように述べています。



確定拠出年金制度は、わが国の年金制度において、個々の加入者等が自己責任により運用し、その運用結果によって給付額が決定される初めての制度である。

確定拠出年金制度が適切に運営され、老後の所得確保を図るための年金制度として国民に受け入れられ、定着していくためには、何よりも増して加入者等が適切な資産運用を行うことができるだけの情報・知識を有していることが重要である。

したがって、(略)事業主等は、極めて重い責務を負っており、制度への加入時はもちろん、加入後においても、個々の加入者等の知識水準やニーズ等も踏まえつつ、加入者等が十分理解できるよう、必要かつ適切な投資教育を行わなければならないものであること。


そして具体的な投資教育の内容は次によります。



① 確定拠出年金制度等の具体的な内容

② 金融商品の仕組みと特徴

③ 資産の運用の基礎知識

その他運用プランモデルを示す場合は、元本確保型の運用方法のみによる運用プランモデルを必ず含むこと。


また投資教育の提供方法については、



① 加入者等の資産の運用に関する知識及び経験等に応じて、最適と考えられる方法により行うこと。
  例えば、資料やビデオの配布(インターネットや社内LANによるアクセス、電子メール等電磁的方法による提供を含む)、説明会の開催

② 投資教育の内容についての質問や照会等に速やかに対応すること。
  特に加入後の投資教育は、加入者等の知識に応じて、個別・具体的な質問、照会等に対してコールセンター、メール等による個別の対応に配慮することが望ましい。

③ 確定拠出年金制度に対する関心を喚起するため、公的年金制度の改革や他の退職給付の内容等の情報提供を合わせて行うことにより、自らのライフプランにおける確定拠出年金の位置づけを考えられるようにすることが効果的である。


さて、いかがでしょうか。既に投資教育を受けられた方は、上記の趣旨に沿った内容でしたか。

また、確定拠出年金制度を実施する企業の担当者の方は、加入後の実態やニーズを把握して加入後の投資教育も継続的に実施されることが必要です。

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確定拠出年金制度の運営・管理 | 13:28:18 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型年金規約の解説(第1条~第2条)
確定拠出年金の企業型年金規約は、制度を導入される際に被用者年金被保険者等の過半数で組織する労働組合または過半数を代表する者(過半数で組織する労働組合がないとき)の同意を得て、厚生労働大臣の承認が必要です。

企業型年金規約は、一般的には運営管理業務を委託される運営管理機関の雛型を利用されるケースが多いと思いますが、これから解説に使用する企業型年金規約(本則第62条まで、附則が第4条まで)は、厚生労働省が提供している雛型です。

運営管理機関の雛型や企業独自に作成されるものと部分的に内容が異なりますが、2005年10月の法改正内容が反映されていますので、一般的な企業型年金規約の例として参考にしてください。

規約の条数が多いため20回程度に分けて解説することになります。

解説の内容は、ブログ管理者の個人的な見解によるもので厚生労働省等とはなんら関係がありません。

解説に対してご意見等がありましたらお知らせください。

なお、解説には以下の確定拠出年金法および関連法令・通達等を略称で表記した条数等を記載しています。

・法:確定拠出年金法
・令:確定拠出年金法施行令
・規則:確定拠出年金法施行規則
・法令解釈:確定拠出年金法並びにこれに基づく政令及び省令について
・規約承認基準:確定拠出年金の企業型年金に係る規約の承認基準について
・企年等個人情報取扱準則:企業年金等に関する個人情報の取扱い準則
・事務取扱準則:企業年金等の通算措置に係る事務取扱準則
・Q&A:確定拠出年金Q&A

条文等の詳細は、法令データ提供システムまたは厚生労働省法令等データベースシステムでご確認ください。ようやく11月30日に10月改正が反映されました。



第1章 総則
(目的)
第1条 この企業型年金規約(以下「規約」という。)は、確定拠出年金法(平成13年法律第88号。以下「法」という。)に基づき、事業主が資金を拠出し、加入者個人が自己の責任において運用の指図を行い、高齢期においてその結果に基づいた給付を受けることができるようにするため、確定拠出年金について必要な事項を定め、高齢期における所得の確保に係る自主的な努力を支援し、もって公的年金の給付と相まって加入者及び加入者であった者の生活と福祉の向上に寄与することを目的とする。


解 説
① 法第1条(目的)に基づく規定です。



(事業主の名称及び住所)
第2条 この規約を適用する事業主の名称及び住所は、別表第1に掲げるとおりとし、○○株式会社を代表事業主とする。


解 説
① 法第3条(規約の承認)第3項第1号に基づく規定です。

② 各事業主の登記事項証明書(承認申請時必要)による名称・住所です。
  第2条の「○○株式会社を代表事業主」の規定は、複数事業主が実施する場合に必要ですが、単独の事業主の時は不要です。

③ 社会保険適用を受けている主たる事務所の名称・所在地が、社会保険事務所への届出控え(資格取得届等直近の受付印のあるもの)の主たる事務所の所在地が登記事項証明書と異なる場合は「理由書」を作成し、申請書類に添付(登記事項証明書の前に添付)する必要があります。

④ 確定拠出年金制度(以下「DC」という)においては、共同で実施する場合の相手方事業主との出資関係・人事交流の有無および業種関係、制度内容に係る加入資格・掛金等の同一性に関する制約事項はありません。
  このため、加入者の範囲、掛金形態(適用規則、条数)、事業主掛金返還条件、他制度からの資産移換等が他の事業主と異なる場合は事業主ごとに別表形式で規定します。

⑤ 労働組合専従者がいる場合、就業規則、退職金規程等で休職期間の定めがあり、かつ勤続年数を通算するときは、労働組合も事業主としてDCを実施します。

(参考)
労働組合法により専従者の報酬は組合が支払うことになりますが、労働組合は小規模の組合を除き一般的には法人化されており、厚生年金保険の適用事業所とされます。




今回はここまで。
次回は第3条から第5条まで解説します。

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確定拠出年金企業型年金規約 | 15:42:25 | Trackback(0) | Comments(0)
確定拠出年金企業型の掛金拠出限度額
前回は、制度移換についてご紹介しましたが、今回も確定拠出年金制度導入を検討される際に重要になる掛金拠出限度額について見てみましょう。

事業主が加入者一人当たりに毎月拠出できる掛金拠出限度額掛は確定拠出年金法施行令第11条(注)の拠出限度額に基づきますが、平成16年10月改正施行により引き上げられました。

(注)適格退職年金契約の受益者等については、施行令附則第2条第2項によります。

今後も一定の経過年数ごとに限度額が引き上げられることが考えられますが、現在の拠出限度額は以下のとおりです。
企業型年金加入者の区分拠出限度額
企業年金等の加入者・受益者等でない者(施行令第11条第1号)月あたり4万6,000円
企業年金等の加入者・受益者等である者(施行令第11条第2号)月あたり
2万3,000円

企業年金等の加入者・受益者等とは、以下の者です。

①確定給付企業年金の加入者 ②厚生年金基金の加入員 ③適格退職年金契約の受益者等 ④石炭鉱業年金基金の坑内員等 ⑤私立学校教職員共済制度の加入者

上記①②③は企業年金制度ですが、企業年金制度以外に他の制度を実施していない場合に確定拠出年金制度を導入すると掛金拠出限度額は、以下の2つのケースになります。

① 企業年金制度を廃止する場合(全部解除等による制度移換を含む)

掛金拠出限度額は月額4万6,000円

② 企業年金制度を継続する場合(一部解除等による制度移換を含む)

掛金拠出限度額は、月額2万3,000円

なお、確定拠出年金制度導入時に企業年金制度を継続(一部解除等による制度移換を含む)していても、その後に廃止(全部解除等により残分の制度移換を含む)した場合は、掛金拠出限度額が月額4万6,000円に変更されます。

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確定拠出年金制度の導入 | 21:48:41 | Trackback(0) | Comments(0)

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